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星河の覇皇

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第七十部第三章 作戦発動その六

「エウロパ戦役でもだ」
「はい、一隻も沈みませんでした」
「まさにです」
「小破にすらなりませんでした」
「それでいて多くの敵を倒しています」
 特に三門の巨砲でだ、一門一門が要塞の主砲に匹敵する火力があるとされている。
「エウロパ軍を寄せつけませんでした」
「まさに連合軍の象徴です」
「ですがそのテいアマト級以上の巨大さ」
「そして能力ですから」
「連合軍をだ」
 その彼等をというのだ。
「他国も見ることになる」
「自分達の目で」
「まさにそうなりますね」
「どれだけの組織でも」
「粉砕してですね」
「連合軍は見せる軍隊だ」
 その技術、そして数をというのだ。
「そうして国防も行うからな」
「力を見せて、ですね」
「攻めさせない」
「戦わずして勝つということですね」
「そうだ、だからだな」
 それ故にというのだ。
「我々もあえて力を見せる」
「はい、海賊なりテロリストを殲滅して」
「それをエウロパ等に見せる」
「我等の力を」
「戦わないに越したことはない」
 現実的な言葉としてだ、リバーグは出した。
「やはりな」
「その通りですね」
「戦争はないことが一番です」
「誰にとっても」
「それが最善ですね」
「孫子にもある」 
 軍人としてだ、リバーグはこの古典も言葉に出した。
「百戦百勝よりもだ」
「戦わずして勝つ」
「これが最善ですね」
「今回の作戦で我々の力を見せて」
「他国に妙な気配を起こさせませんね」
「それが連合軍だ」
 彼等というのだ。
「そして連合だ」
「戦いは好まないという」
「我々ですね」
 衝突は多いにしてもだ、連合の中で。
「戦いは最善にあらず」
「武力を交えてのそれはですね」
「それが連合なので」
「だからこそですね」
「私達もです」
「そうしたことはせず」
「武力を見せるのだ」
 他国にとだ、リバーグはまた言った。
「今回の作戦の狙いの中にはそういったものもある」
「だからこそ、ですね」
「この新型戦艦も戦場に投入しますね」
「他国に見せる為に」
「是非共」
「長官は政治家だ」
 八条のことである、言うまでもなく。
「だからこそだ」
「あえてこの新型戦艦も作戦に導入され」
「そしてそのうえで、ですね」
「エウロパやサハラにも見せる」
「マウリアにもですね」
「あの国にもという」
 連合にとって同盟国であるこの国にもとだ、リバーグは話した。 
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