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星河の覇皇

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第七十部第三章 作戦発動その五

「しかしだ」
「それでの衝突なぞはですね」
「嘆かわしいことですね」
「人類が乗り越えねばならないことの一つで」
「あらゆる宗教が共存共栄すべきですね」
「そう思う、だからだ」 
 それ故にというのだ。
「私もだ」
「そこは、ですね」
「どうしてもですね」
「ないようにする」
「そうしないといけないですね」
「連合の宗教戦争はだ」 
 そう言われるものは確かにある、そしてその争いはというと。
「精々論争で聖職者同士が喧嘩をする位だ」
「ごく稀にありますね」
「神官や司教、僧侶といった人達の間で」
「仲良く飲みながら何時しかということもありますし」
「あることはありますね」
「しかし笑い話だ」
 その程度のことはだ、リバーグもこう言う。
「こうしたことは」
「所詮はそうですね」
「ただ言い合いが喧嘩になっただけで」
「些細なことです」
「軍でのそれもですね」
 その正規軍と義勇軍のムスリムの将兵同士の衝突はだ。
「些細なものですね」
「宗教の衝突でも笑い話程度です」
「十字軍や三十年戦争と比べれば」
「所詮は」
「そんなものだ、人類は長い時間をかけてだ」
 そして同時に多くの犠牲を払ってだ。
「あらゆる宗教は共存共栄すべきという考えに至った」
「特に連合は、ですね」
「我々はそうですね」
「宗教間の衝突を克服した」
「それが出来ましたね」
「ならば余計にだ」
 まさにというのだ。
「そうした衝突は起こらない様にしないとな」
「これからの戦いのことも考えて」
「尚更ですね」
「そうした交流を進めていくべきですね」
「今回も」
「そう考えている、作戦の発動までにな」
 リバーグは眉を曇らせつつ話した、そしてだった。
 その話の後でだ、幕僚達に今度はこう問うた。
「各艦隊に攻撃対象は把握させているな」
「はい、既に達を出しています」
「そちらの達もです」
「後は予定時間になれば動きます」
「そうなります」
 まさにとだ、幕僚達も答える。
「無論この艦もです」
「作戦行動に移ります」
「そして必要とあればです」
「軍事行動に移ります」
「そうだな、この艦の実戦での能力を確かめられる」
 このことについてもだ、リバーグは言及した。
「いいことだ」
「はい、ティアマト級巨大戦艦をも上回る力」
「その為に超巨大戦艦とも言われています」
「その力もですね」
「確かめられますね」
「そして見せられるな」
 こうもだ。、リバーグは言った。
「ならばだ」
「ここで、ですね」
「実戦に投入してですね」
「戦力もチェックする」
「そうしますか」
「ティアマト級巨大戦艦は連合軍の象徴だ」
 これは内外から言われていることだ、一個艦隊の旗艦であるその指揮系統システムの充実もさることながら火力と防御力でもだ。 
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