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星河の覇皇

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第七十部第二章 同士討ちその四十七

「やはり」
「それを考えると」
「長官は見事です」
「君もだがな」
 キロモトは金にも言った。
「君もだ」
「予算の編成がですか」
「いい、それでだ」
「かなりの大規模な作戦でもですか」
「臨時予算を組まずに済んだ」
 内務省の方でもというのだ。
「実によかった、ギリギリではあるがな」
「それでは」
「このまま頼む」
 予算についてもというのだ。
「是非な」
「それでは」
「二人共な」
 八条だけでなく、だった。
「宜しく頼む」
「はい、それでは」
「その様に」
 金だけでなく八条もキロモトに応えた。
「作戦を無事成功させます」
「予算の面からも」
「その様に頼む、外縁部を安定させれば」
 キロモトはその先のことも話した。
「外縁部の大々的な開発と開拓だな」
「かなり広範囲ですので」
 今回手に入る領土はとだ、八条は述べた。
「百年の間は、ですね」
「連合全体を含めてな」
「開発、開拓に専念となりますね」
「そうなるだろう、そして百年後にはだ」
 キロモトはその一世紀後のことも話した。
「連合の人口は十二兆だな」
「そうなると予想されていますね」
「十二兆の人口か」
「国力はさらに増大していますね」
「資源も多く入っていてな」
「技術も進歩しているでしょう」
「さらに大きな国になっている」
 こう言うのだった。
「子孫にその遺産を残そう」
「是非共」
「その為にもまずはだ」
 何といってもというのだ。
「作戦を成功させよう」
「まずはですね」
「それが最初ですね」
「我々は戦争はしてこなかった」
 先のエウロパ戦役までだ、内戦もなかった。
 だがその連合の国家元首としてだ、こうも言うのだった。
「しかしだ」
「それでもですね」
「我々は外縁部の賊は征伐してきました」
「そしてその征伐の都度です」
「領地を拡大してきました」
「これを戦争とするのなら」
 こう位置付けると、というのだ。
「我々もまた戦争で大きくなった国となるか」
「戦争というか戦闘ですね」
 八条がキロモトに述べた。
「領土内での海賊やテロリストの掃討と同じく」
「そうしたものか」
「はい、国家間の戦争でも内戦でもなく」
「部族との戦いでもないからだな」
「この場合はです」
 どちらかはというのだ。
「戦闘です」
「そちらになるか」
「はい、ですから」
「戦闘によってだな」
「我々は領地を拡大してきました」
 そうなるというのだ。 
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