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星河の覇皇

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第七十部第二章 同士討ちその二十五

「そうした人間はな」
「反社会的であれば軍隊を送れますが」
「彼等は犯罪者ではない」
 決してというのだ。
「それはな」
「ホームレスであることは犯罪ではないです」
 このこと自体はなのだ。
「ですから」
「警察としては対応が難しいですね」
「放置するしかない」
「そうなりますね」
「どうしてもな」
 政府としてはだ。
「そうなるな」
「ですね、ですが大多数の不法出国者のコミュニティはです」
「そうなっている理由は様々だが」
 しかしというのだ。
「それでもだ」
「ここはですね」
「政府がどんどん取り込んでいっているしね」
「警察としてはですね」
「犯罪組織への工作をしてだ」
 そしてというのだ。
「軍と共にな」
「惑星の小規模な組織をですね」
「我々のメインの相手への行動だ」
「それをしていきますね」
「武装警察の出動準備も出来ている」
 警察の実働部隊がというのだ。
「何時でも出られる」
「では」
「出動の話が出ればな」
 その時にというのだ。
「我々は出る」
「既に犯罪組織は全てマークしていますし」
「だからだ」
 それでというのだ。
「今は手を打っていこう」
「それでは」
「我々の今の仕事をしよう、相手はならず者ばかりだ」
「それこそ石器時代の」
「そうだ、我々がライフルならばだ」
「相手は石斧ですね」
「油断しなければどうということのない相手だ」
 アラガルはコーヒーを飲みながら言った、趙虎も飲んでいるが彼が飲んでいる飲みものは中国茶である。
「一つ一つ的確に、セオリー通りに進めていけばだ」
「何ということはないですね」
「そうだ、損害なしでだ」
「ことを終わらせることも可能ですね」
「こんなことで誰かが死ぬのは馬鹿らしい」
 アラガルはこうも言った。
「下らないならず者達相手にな」
「その通りですね」
「その辺りでバイクを乗り回して意気がっている連中なぞだ」
「何でもないですね」
「それこそ漫画の様に蹴散らす」
「それだけですね」
「雑魚の様なものだ」
 連合の中のギャングやマフィアと比べてもというのだ。
「警官が死んでは無念なだけだ」
「だから損害を出さない様にしてですね」
「ことを進めるとしましょう」
「そうですね、丁度各組織は荒れていますし」
「荒らされているな」
「ですから」
 それでというのだ、趙虎も。
「さらに荒らししかも荒れた状況にですね」
「塩を贈る振りをしてだ」
「遅効性の毒を飲ませておきますね」
「仕込みに仕込みを重ねる、そうしよう」
「ではな」
 こうした話を二人でしてだった、アラガルは自分のコーヒーを一口飲んだ。そのうえで趙虎にこんなことを言った。 
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