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星河の覇皇

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第七十部第二章 同士討ちその四

「ですから」
「連合の法に則り」
「そしてですね」
「裁判にかけそうして」
「処刑しますね」
「その通りです、今は彼等は分裂と衝突、粛清を繰り返しています」
 中央軍統合作戦本部の情報操作の結果だ、外縁部の犯罪組織のかなりがそうした事態に陥っているのだ。
「後はです」
「彼等が弱体化しきってです」
「我々が外縁部の通常の不法出国者の支持を取り付ければ」
「その時には」
「攻撃ですね」
「義勇軍はもう集結していますし」
「正規軍も向かっています」
 軍人達は彼等の状況も話した。
「万全の状況になれば」
「その時に」
「作戦計画通りにです」
 八条も答えて言う。
「そうしましょう」
「わかりました、それでは」
「その様にしていきましょう」
「今は作戦は順調です」
「軍事行動は予定時間までに出来そうです」
「ならばです」
 八条は軍人達の報告も聞き言う。
「その様に、では条件が全て整えば」
「その時はですね」
「長官ご自身が支持を出されますね」
「作戦開始のそれを」
「はい」
 まさにとだ、八条はまた答えた。
「そうしましょう、では」
「それでは」
「まずはこのまま工作を続け」
「大小各組織の弱体化にです」
「コミュニティの取り込みを進めていきましょう」
「その様に、しかし」
 ここでこうも言った八条だった。
「犯罪組織も通常のコミュニティも数が多いですね」
「今不法出国者は百億程います」
「ですからその分組織やコミュニティの数も多いです」
「犯罪組織で惑星間を移動出来るもので数百」
「コミュニティも惑星単位で千を越えています」
「惑星の中だけのものですとその百倍程の数です」
「やはり多いですね」
「小規模な犯罪組織は」 
 彼等についてはだ、八条はこう言った。
「宇宙から攻撃を仕掛け地上部隊を投入し」
「そしてですね」
「こちらの装備と数を活かし」
「そして攻めますか」
「連合内部の犯罪組織に行う様に」
「中央警察の力を借りまして」
 このことも連合のこうした作戦の常だ、大抵の国家と同じく警察と軍隊の仲はお互いの対抗意識や縄張り争い故によくないがこうした時は協力してことにあたるのだ。
「そして共にですね」
「小さな組織は倒し」
「惑星単位の組織はですね」
「こちらは艦隊単位で」
 連合の常である、この単位での作戦行動も。
「作戦ですね」
「そして行動をしていき」
「そのうえで、ですね」
「一つ一つ確実に攻撃し制圧する」
「そうしていきますか」
「はい、今回はポンペイウスに倣っていますが」
 ローマの軍人、政治家だ。カエサルと三頭政治のうちの一角を務めたが後に彼と対立し敗れエジプトに逃れそこで殺された。軍事的才能はかなりのものだった。
「全ての組織にです」
「同時にですね」
「作戦を仕掛ける」
「それを行いますが」
「まずはですね」
「仕込みです」
 それが大事だというのだ。 
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