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星河の覇皇

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第七十部第一章 外縁部の賊その四十四

「だからです」
「銀河語とか」
「ここじゃスペイン語もか」
「そうです、それでわしはです」
「銀河語よりもか」
「スペイン語をです」
 こちらの言語をというのだ。
「頭の中で主に使ってます」
「そうなんだな」
「頭の中で使う言語ってありますよね」
「そうだな」
 曹長も今まさに頭の中で銀河語を使って考えているのでわかることだった。
「アラビア語じゃなくてもな」
「ですよね、ですから」
「あんたはスペイン語か」
「今それで考えてます」
「それで喋る言葉はだな」
「この通りです」
 曹長に笑って出す言葉はというと。
「銀河語です」
「そっちだな」
「使い分けてるというか翻訳というか」
 親父の中でというのだ。
「そうしています」
「大変そうだな」
「ははは、これが慣れるとです」
「そうでもないか」
「連合じゃ普通ですから」
 複数の言語の使い分けがというのだ。
「むしろ銀河語を覚えましすと」
「後はか」
「他の言葉は覚えやすいです」
「そういえばアラビア語にも似ているところがあるな」
 曹長もこのことに気付いた。
「何かな」
「英語や中国語、スペイン語、日本語、アラビア語、ロシア語をまとめてそこから創った言葉ですから」
 もっと言えばエルペラント語もベースにある。
「ですから」
「銀河語を覚えるとか」
「連合の他の言葉は覚えやすいです」
「そうなんだな」
「文法も単語も」
「文法違う言語もあるだろ」
「はい、英語や中国語みたいなのが主流ですがね」
 スペイン語もだ、その文体がというのだ。
「ですが」
「それでもか」
「はい、日本語もです」
「そっちは文法違うんだな」
「ですが」
 それでもとだ、親父は曹長に答える。
「それがなんです」
「覚えやすいか」
「これで実は」
「面白いな」
「銀河語は相当考えて創られた言語らしいですから」
 エスペラント語は世界公用語として考えられたが定着しなかった、その反省を踏まえて創られた言語であるのだ。
「ですから」
「それでか」
「はい、使いやすくてです」
「覚えやすいか」
「単語と文字の種類は多いですがね」
 アルファベットと漢字、平仮名、キリル文字、アラビア文字等複数の文字から構成されている為である。どうしてもそうなる。 
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