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八条学園騒動記

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第五百二話 撮影の後でその十一

「それはね」
「何かな」
「お金を稼いでいるかそうでないか」
「それだけの違いだっていうんだね」
「ええ、そうじゃないかしら」
「そうだね、それはね」
 実際にとだ、ジョルジュもジュリアの今の言葉を肯定して頷いた。
「その通りだね」
「そうよね」
「写真だってね」
「お金を貰えばプロね」
「そうだよ」
 そうなるというのだ。
「プロのカメラマンだよ」
「そうなるわね」
「それでお金を貰ってないと」
 つまり稼いでいないと、というのだ。
「その場合はね」
「マニアね」
「アマチュアと言っていいよ」
「それだけの違いね」
「うん、ただプロになると」
 こう呼ばれると、というのだ。
「やっぱりアマチュア以上に倫理観が求められるよ」
「そうよね、やっぱり」
「例えばそうした声優さんの見極めは」
「お金稼いだらプロになるけれど」
「それでもね、色々マナーがあるじゃない」
「ネットでもね」
「鑑定でお金貰ってるなら」
 それならというのだ。
「そのマナーをちゃんと守って」
「そのうえで」
「やっていかないとね」
「さもないと、よね」
「ヤクザ屋さんと変わらないから」
 マナーを守らない、つまり倫理観がないならというのだ。
「だからね」
「ちゃんとよね」
「それを守って」
 そのうえでというのだ。
「しないとね」
「そういうことね」
「うん、それとね」
「それと?」
「鑑定でお金はね」
「貰えないの」
「これはまた別だよ」
 金になる様なこととは、というのだ。
「それはね」
「別にお金にならないの」
「そうだよ、結局こうしたことって公然の秘密だから」
「あえて誰が誰かなの」
「言わないものだよ、若しアニメ化したら」
 そうしたゲームがというのだ、その際は普通のアニメになることはこの世界でも同じだ。そうしたアニメになるなら放送は出来なくなる。
「表名義で出るから」
「本当に隠す気ないのね」
「双子の妹さんとかになるんだ」
「双子?」
「生き別れのね」
 ジョルジュはこの設定を話した。
「そういうことになるんだ」
「生き別れの双子ね」
 その設定を聞いてだ、ジュリアは眉を曇らせてこう言った。
「ちょっとね」
「そうそうないっていうんだね」
「しかも同じ職業なの」
「声優さんだよ」
「それ強引過ぎるでしょ」
 設定としてはというのだ。
「幾ら何でも」
「だから公然の秘密だから」
「それでもいいの」
「中にはゲームの度に芸名が変わっていて」
 裏名義のそれがというのだ。 
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