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八条学園騒動記

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第五百一話 青春のコスプレその十

「簡単だからな」
「実際にそうですね」
「カメラはカメラでよくてな」
「スマホはスマホで、ですね」
「今君が使っている通りにな」
「いいんですね」
「しかも皆大抵手元に持ってるだろ」
 すぐ出せるところに置いているというのだ、服のポケットの中や鞄の中等まさにすぐに出せる場所である。
「だからな」
「手軽に使えますね」
「例えば悪いことする奴が路上でいるな」
 そうした輩はこの時代でも何処でも存在している、人は人目につかない場所で悪事をすることが多いが誰もがそうとは限らないのだ。
「キレたり酔ったり薬やってたり馬鹿だったりな」
「そうした連中が何かしても」
「即刻動画撮影してな」
 そうしてというのだ。
「動画サイトにあげたり警察に通報出来るだろ」
「証拠として」
「当然動画だって編集出来るさ」
 それで実際とは離れたものに出来るのだ、画像でもそれは同じだ。
「けれどな」
「それでもですよね」
「編集はすぐにわかるしな」
 検証してだ、この時代ではこの技術も二十一世紀とは比べものにならないまでに発達している。特に連合ではそうだ。
「だからな」
「そこでわかって、ですね」
「編集もばれるしな」
「証拠になることはですね」
「そうした意味でもなるさ、とにかくな」
「スマホは犯罪対策にも使えますね」
「ああ、ドキュンが暴れてもな」
 部長が言うのは所謂そうした事態についてだ。
「すぐに通報出来るからな」
「いいんですね」
「そうだよ、やっぱりな」
「スマホは便利ですね」
「ネットも出来るしゲームも出来る」
 このことは二十一世紀からだ。
「本当にな」
「素晴らしいものですね」
「そうだよ」
 実際にというのだ。
「今の君みたいに自撮りも出来てな」
「二十一世紀に出てきて」
「人類を大きく発展させたな」
「そうしたものですよね」
「そうだよ、ただな」
 部長はジョルジュに真面目な顔でこうも話した。
「撮影はやっぱりカメラがいい時が多いな」
「別格ですよね」
「撮った時の画像が違う」
「スマホが幾ら頑張っても」
「カメラは撮影専門だからな」
 それに特化した機器だからだというのだ。
「もう他の機器には負けないんだよ」
「それがカメラですね」
「テレビだってそうだろ」
「観るのならですからね」
「テレビが一番だろ」
「スマホよりもいいですね」
 動画、それを観るならというのだ。
「勿論パソコンよりも」
「だからな」
「カメラは今もあるんですね」
「テレビもラジオもな」
「そういえばラジオもありますね」
 ジョルジュはラジオはあまり聞かないがこのことにも気付いた。
「何だかんだで」
「何か作業している時に聞くだろ」
「ニュースとか」
「そうした時に必要だし聞くならな」
「ラジオが一番だからですか」
「今もあるんだ」
 二十世紀から存在しているというのだ。 
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