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星河の覇皇

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第七十部第一章 外縁部の賊その十一

「増えない」
「そうですね」
「だからこのままでいってもらう」
 予算の割合はというのだ、中央政府の予算の中で。
「それで納得してもらう」
「そうなりますね」
「冷静だな」
「はい、先程も申し上げましたが」
「日本軍よりは予算があるか」
「かなり」
「日本は国力がありだ」
 そしてとだ、アッチャラーンは言った。
「予算もあるが、だな」
「はい、国防費の割合はです」
「非常に少ないか」
「中央政府以上に」
 実際のところ、というのだ。
「今の半分程度の割合です」
「それではだな」
「正直なところです」
「今の方が運営をしやすいか」
「私にとっては」
「日本は治安がいいから軍事費も少ないか」
「はい、連合の中でも」 
 連合はどの国も予算における国防費の割合が少ないがそれでというのだ。
「少ないですが」
「その中でもだな」
「やりくりをしないといけないので」
「そのことを考えるとか」
「今はまだ楽です」
「日本も大変だな」
「国防関係はそうですね」 
 とかく予算が少なくその中で的確な運営をしていくことは苦労するというのだ、八条はその日本の防衛大臣だったのだ。
「何かと」
「兵器の開発、製造基地の整備にだな」
「はい、他のこともです」
「その予算の中で運営しなくてはならない」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「その中で運営も行ってきました」
「今の中央政府国防省よりも大変か」
「そうなのです」
「わかった、ではこの予算でもか」
「私は大丈夫です」
「わかった、ではこれかも頼む」
「来年度もですね」
 八条も応えた。
「この予算で」
「国防費も大事だが」
 しかしというのだ。
「連合ではどうしてもな」
「国防費以外の分野に予算が回されますね」
「そうなるからだ」
「そうですね、私が国防の責任者でなかったなら」
「国防にはだな」
「下手をしたら今よりもです」
 その苦しい状況の中でもというのだ。
「減らしてしまいかねません」
「やはりそうか」
「優先順位が低いことは確かです」 
 連合の中における政策としての国防はというのだ。
「ですから私が国防以外の分野にいれば」
「そうだな、尚君は大統領が言われるにはな」
 キロモトがというのだ、中央政府大統領である。
「国防長官以外も出来るこのことだ」
「他の閣僚もですか」
「だから今は国防長官だが」
 後はというのだ。
「他の閣僚に就任するかも知れない」
「国防長官以外ですか」
「具体的にどの閣僚かはわからないが」
 しかしというのだ。 
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