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星河の覇皇

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第六十九部第四章 国境外縁部その二十三

「市民になる」
「その連合市民にですね」
「なることですね」
「そして連合の中で生きる」
「その選択肢ですね」
「それもある」
 まさにというのだ。
「ここで戦った功績を盾にな」
「では、ですね」
「どちらか二つですね」
「連合市民となるかサハラに戻る」
「いずれかですね」
「好きなものを選べる」
 その二つの選択肢のうちのというのだ。
「連合中央政府も無理強いはしない」
「この国には難民達が築いた国もありますし」
「亡命者も集まった」
「そうした国もありますから」
「だからですね」
「そうだ、その国に入ってもいい」
 難民から市民になりというのだ。
「そこでは平和に暮らせる」
「そして連合の生活を享受出来ますね」
「この豊かな生活も」
「サハラのそれとは全く違う」
「その生活を」
「どちらかだ、その選択はそれぞれだ」
 各個人のというのだ、難民達の。
「私もまだ選んではいない」
「しかしですね」
「このまま難民のままでいてよくはありませんね」
「それは」
「あるべきではない」
 どうしてもというのだった、このことについては。
「絶対にな、ではな」
「はい、これより」
「戦場に向かいますか」
「敵が徹底的に弱まった時に」
「攻撃を仕掛けますね」
「確かに火事場に飛び込むが」
 彼等義勇軍はとだ、グータルズは今度は戦いのことを話した。
「しかし無謀な戦争を強いられはしない」
「連合軍はですね」
「我々義勇軍にしても」
「戦うのは敵の戦力が落ちてから」
「それからですね」
「そうだ、それからだ」
 あくまでというのだ。
「連合軍は無謀な戦いを強いる軍隊ではない」
「例え我々でも」
「万全な状況で戦ってもらうということですね」
「犠牲は出てもですね」
「それは最低限ですね」
「確かに余所者だがそれなりに考えてもらっている」
 彼等難民達のこともというのだ。
「出来る限り死なない様にだ」
「配慮してもらっていますね」
「我々にしても」
「だからまずは策略で相手を弱め」
「そしてですね」
「それからだ」
 グータルズはまた言った。
「我々が動くのはな」
「ではそれでは」
「まずはですね」
「落ち着いてですね」
「待つことですね」
「相手が弱まることを」
「そういうことになる、ではまずは辺境に移動だ」
 戦力の集結予定地のそこにというのだ。
「まずはな」
「では」
 こうした話もしつつだ、義勇軍は辺境に正規軍より先に移動していた。 
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