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ドリトル先生と日本の鉄道

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第三幕その三

「これだけでどれだけ凄い宣伝か」
「言うまでもないわね」
 ダブダブははっきりと言いました。
「もうそれだけで」
「商売にもいいよね」
 トートーは鉄道会社もお仕事であることから述べました。
「しかも野球とかだといいイメージだしね」
「最高のプラスの宣伝ね」
 ポリネシアは今そのメリットを実感していました。
「阪神だってそうだし」
「阪神は常に何かあるチームだけれど」
 チーチーはこのことが少し残念ではあります。
「それでも親会社にはいい宣伝ね」
「成程、小林さんはそのことがわかっていてだね」
 老馬はここで小林さんの考えがわかった気がしました。
「宣伝に力を入れたんだね」
「そうだよ、企業のことも考えて」
 そしてと言った先生でした。
「小林さんは野球にも進出したんだよ」
「成程ね」
「そのことがわかったよ」
「そう思うと小林さんは凄い人ね」
「立派な経営者だわ」
「だから僕もこう思うんだ」
 小林さんは日本を代表する立派な経営者の一人だとです。
「そして近鉄の佐伯さん、南海の川勝さんもね」
「その人達もだね」
「立派な経営者だね」
「そうだよ、昭和の関西経済界の重鎮だったんだ」
 この人達はというのです。
「まさにね」
「今もそうした人がいて欲しいね」
「全くだね」
「そうした立派な人達がいてくれたら」
「日本の経済はもっとよくなるから」
「本当にね、今もいい経営者の人達は沢山いるけれど」
 それでもと思う先生でした。
「日本の鉄道界にまた小林さんみたいな人が出てくれたら」
「先見の明があってね」
「文化にも理解が深い」
「そうした人が出たら」
「日本の鉄道界はもっともっとよくなるよ」
 先生はこう言いました。
「だからこの方面でもね」
「日本の鉄道界には頑張って欲しいのね」
「是非」
「そう思っているんだ」
 先生にしてもです、先生はカツを食べつつ言いました。
「いい経営者の人がいるとん」
「そうそう、それだけでね」
「全然違うのよね」
「何といっても」
「それだけで」
「だからだよ」
 先生はまた言いました。
「是非ね、小林さん達の様なね」
「立派な経営者が日本の鉄道会社に出て欲しい」
「まただね」
「先生としては」
「心から思っているよ。さもないとね」
 こうも言う先生でした。
「小林さんも佐伯さんも川勝さんも悲しむよ」
「今の鉄道文化を築いた人達でもあるのに」
「もっとよくならないと」
「そうじゃないと」
「だからこそね」
 先生の言葉は切実なものでした。
「頑張って欲しいんだけれどね」
「ううん、そうなって欲しいね」
「けれど経営者って一朝一夕に生まれないし」
「やっぱりちゃんとね」
「育てていくものだっていうし」
「そう、経営者も教育あってこそだよ」
 先生はまさにとです、皆に答えました。
「経営者としてはどうあるべきかってね」
「学んでいって」
「それで立派な教育者になる」
「前の人が後継者を育てもして」
「そうしてなっていくものなんだね」
「何でもそうだよ。モーツァルトだって楽譜が書けなかったら」 
 天才と言われたこの人でもというのです。 
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