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レーヴァティン

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第八十三話 ローマに戻りその一

               第八十三話  ローマに戻り
 英雄の話を最後まで聞いてだ、久志はうどんを食いつつ言った。二人は今大学の食堂の一つにいて向かい合って食べながら話をしているのだ。
「そっちも遂にか」
「全員揃った」
「よかったな」
「はじまったばかりだがな、それでだ」
「ああ、俺の方だな」
「御前も全員揃ってだ」
「そうさ、ローマに戻ってな」
「旗揚げをしたか」
「これが色々あったんだよ」
 久志はうどんをすすりながら笑って言った。
「本当にな」
「その話を聞かせてもらおうか」
「そのつもりで今いるしな」
「それではな」
「今からうどん食いながらな」
 食べているのは肉うどんだ、そして丼も一緒でこちらは親子丼だ。英雄はハンバーグ定食を食べている。
「話すな」
「そうしてくれるか」
「是非な、あとな」
「何だ」
「この食堂のうどん美味いな」
 うどんを食べつつしみじみとして言うのだった。
「前から思っていたけれどな」
「このハンバーグもかなりいい」
「特にラーメンがいいな」
 今は食べていないこの料理がというのだ。
「今度来たらそれを食うか」
「そうしたいならそうしろ、それでだが」
「ああ、じゃあ今から話すな」
「そうしてもらう」
 こう言ってだ、そしてだった。
 久志は自分達の冒険のことを話した、その話はというと。
 久志は十二人全員を仲間にした後すぐにローマに戻ることにした、彼はすぐに船に乗ってそのうえでだった。
 船でローマに向かうがここでだった、彼は共にいる仲間達に言った。
「さて、次はな」
「ローマに戻ってだな」
「あの街をまとめてな」
 そうしてというのだ。
「旗揚げだな」
「そうなるな」
「ああ、しかしローマってな」
「様々な勢力が混在していまして」 
 夕子が言ってきた。
「かなり複雑な状況です」
「そうだな」
「そうです、そしてです」
 それでというのだ。
「その勢力の性質も様々で」
「教会が治めていると思っていたけれどな」
「いえ、教会の他に貴族が多くいて大商人にギルド、そして裏社会です」
「マフィアかよ」
「マフィアとは言いませんが」
 それでもというのだ。
「言うならそうですね」
「犯罪結社か」
「元は自警団や密輸組織でしたが」
「ああ、マフィアって実はそうした組織がはじまりだったな」
「彼等もいてです」
「ややこしい状況か」
「他には傭兵隊もありますし」
 彼等も存在しているというのだ。
「とかく雑多な勢力が混在しています」
「その全部の勢力をか」
「一つにしなければなりません」
 ローマに入ればというのだ。
「その時は」
「そうしないと旗揚げも出来ないか」
「そうです」
「わかった、じゃあ力も頭も全部使ってな」
 そのうえでというのだ。
「やってくか」
「ローマの統一を」
「これからな、しかしそう思うとな」
 久志は湖を見てこうも言った。 
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