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八条学園騒動記

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第四百九十三話 ドラッグその八

「そうならない筈がない」
「じゃあ実際には」
「かなり創作が含まれているらしい、実際にそんな奴は存在出来なかった」
 虐殺狂という意味での邪悪な輩もというのだ。
「そんな人間同士を殺し合わせ最後の一人を私利私欲の呪術に使う様な奴もな」
「存在出来ないわね」
「気付くな」
「そいつがどんな奴か」
「それで離れるかな」
「やられる前に、よね」
「そうなるしな、実際にそこまでする奴がいれば事前に気付かれるか」
 それまでの悪事でだ。
「そもそも滅多にな」
「そこまで酷い奴は」
「いるとは思えない」
 アルフレドはまたこう言った。
「俺はな」
「洪童もそう言ってたのね」
「ああ」
「そうよね、しかし呪いもね」
「色々あるな」
「ロシアじゃ呪うお仕事あるっていうけれど」
 他人から依頼を受けてだ。
「これ凄いわね」
「ロシアか」
「そう、アンネットも言ってたけれど」
「呪術師がいてか」
「スポーツ新聞の記事とかネットでね」
 所謂三行記事だ、この時代にもこうしたものがあるのだ。
「募集していてね」
「それで依頼する人もいるんだな」
「いるからよね」
 だからこそというのだ。
「お仕事として成り立つのよね」
「そうだな」
「だからね」
「ロシアではか」
「そうしたお仕事もあるらしいわ」
「怖いな」
「そんなお仕事してたら」
 人を呪う仕事をとだ、ビアンカはどうかという顔で述べた。
「何時かね」
「自分にな」
「かかってきそうだけれど」
「いいのか」
「どうなのかしらね」
「呪い殺したらな」
「流石にまずいわよね」
 二人共呪い殺す、呪殺が本当にあるとして語った。
「それは」
「そうだな」
「何か終わり方がいいお仕事じゃなさそうね」
「本当にな、しかしな」
「しかし?」
「世の中色々な仕事があるな」
 考える顔になってだ、アルフレドは言った。
「世の中は」
「というかシャーマンもいるしね」
「いるな、宗教によっては」
「アフリカの国々とかね」
 他にはパプワニューギニアにもある、この国はこの時代も部族単位での暮らしも存在しているのだ。
「あるわよね」
「ああした国だとな」
「その宗教によってね」
「シャーマンがいるな」
「まあ今は聖職者でね」
 その宗教のだ。
「儀式を行うだけでね」
「呪うとかはしていないみたいだな」
「雨乞いとか豊作とか」
「恋愛成就や学業向上を願うな」
「あと色々相談受けたり」
「他の宗教のお坊さんや神官と変わらないな」
「実際はね、普段は普通の身なりだし」
 連合市民のそれだ、つまり洋服を着ているのだ。 
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