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八条学園騒動記

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第四百九十三話 ドラッグその三

「相手は毒より苦しむから」
「怖いな」
「そんなことする奴もいるかもね」
「そこまでしたら怨念を感じるな」
 嫌いな相手をその相手が知らないうちに麻薬中毒にする様になればというのだ。
「どうしてそこまで怨むかも気になるしな」
「そうよね、しかしね」
「そこまでする奴がいることも事実か」
「世の中にはね」
「そんな奴は自分もな」
「何時かよね」
「しっぺ返し受けるな」
 アルフレドはカレーを食べつつこうも述べた。
「人を呪わば穴二つだ」
「そうなるわよね」
「悪事にも報いがある」
「それよね、因果応報よね」
「怨む様なことをされてもな」
「麻薬中毒にさせるまでしたらね」
「それは悪事だ」
 紛れもないそれだからだというのだ。
「そこまで怨むことも駄目だしな」
「人って怨むなっていうしね」
「そうしたら心がマイナスになるばかりだしな」
「本当に人を呪えばよね」
「穴二つになるな」
「自分の心がさもしくなって」
 心がマイナスに傾いていってだ。
「他の人にもそれを見られて」
「余計にな」
「悪くなっていくから」
「穴二つだ」
「そうなるのよね」
「しかも因果を受けるしな」
 因果応報、ビアンカが今言ったその言葉をだ。アルフレドも言った。
「だからな」
「本当にいいことがないわね」
「その通りだ、まず怨まないことだな」
「人間それからよね」
「そもそもな、それに麻薬を手に入れることはな」
「毒だってね」
「非合法のルートに決まっているからな」
 所謂闇の世界で出回っているものだ、だからドラッグは闇の組織での資金源の一つにもなっているのである。
「だからな」
「そもそも犯罪だしね」
「犯罪までして怨みを晴らす」
「余計によくないわね」
「そうだ、まあ怨みのあまりな」
 それに心が囚われてだ。
「そうしたこともわからなくなっているか無視しているんだろうがな」
「その時点でもアウトよね」
「犯罪に手を出すとはな」
「もうね、そう考えたら」
「麻薬も怨みもな」 
 その両方がというのだ。
「アウトだな」
「どっちもね」
「ギャンブルも駄目だがな」
「呪いとね」
「麻薬はな」
「もっと駄目ね」
「ギャンブルはまだ遊ぶだけの人がいる」
 溺れないでだ。
「それに金をなくして借金を作ってもな」
「それだけよね」
「しかし麻薬は違う」
 アルフレドはまずこちらから話した。
「それをやるとな」
「身体も心もね」
「破滅してしまう」
「そうなるからね」
「問題外だ、そして呪いもな」
 怨み、即ちそれだとしての言葉だ。 
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