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八条学園騒動記

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第四百九十三話 ドラッグその一

            ドラッグ
 アルフレドとビアンカはおじさんと話をしてから家に帰った、そしてそこで夕食を食べながらだった。
 アルフレドからだ、ビアンカに言った。
「あのおじさんの話はな」
「怖かったわね」
「ドラッグのことは知っててもな」
「余計に、よね」
「ああ、怖かったな」
「本当にね」
 ビアンカもこう言うことだった。
「あんなのしたらね」
「そう思えるな」
「破滅するわね」
「手を出したらな」
 もうその時点でというのだ。
「何もかもが終わるな」
「お店の中で裸になって暴れて」
 大きい方のことはあえて言わなかった、何故なら二人が今食べているのはカレーライスだからである。
「それってね」
「どうしようもないな」
「本当にね、けれどね」
「やる人がいるんだな」
「そうよね」
「馬鹿だとしか言い様がないな」
「本当にね」
 ビアンカはカレーを食べつつどうかという顔で述べた。
「何で破滅するのわかっててやるのか」
「ギャンブルもあれだがな」
「ドラッグはね」
「問題外だな」
「本当にね、けれどね」
「やる人がいるということがな」
 アルフレドもカレーを食べつつ眉を顰めさせた。
「どうにもな」
「信じられないわね、どうにも」
「身体も心もボロボロになる」
「それでどうしてするのか」
「馬鹿と言えばそれまでだがな」
「それでもね」
「わからないな、一時の楽しみにしても」
 そして現実逃避でもというのだ。
「やっていいことと悪いことがある」
「ドラッグは悪いことの中でもね」
「最悪だ」
 そんな代物だというのだ。
「その中でもな」
「本当にそうよね」
「何をしてもだ」
「駄目なもので」
「俺達もしたら駄目だな」
「若ししたらよ」
 その時点でというのだ。
「お互いに通報するってことでね」
「そうでもしないと駄目だな」
「だってね」
 それこそというのだ。
「破滅するから」
「破滅する位ならな」
「もう警察に通報した方がいいわ」
「全くだ、お互いにそうしような」
「そうしましょう」
 二人で約束した、そしてだった。
 ビアンカはカレーの中にあった牛肉、じっくりと煮られているそれを食べながらこんなことも言った。
「ドラッグってお料理の中に入れるとか」
「そんなことも出来るのか」
「お話でない?」
「そうしてか」
「何かするってことがね」
「何か毒みたいだな」
「実際に毒でしょ」
 それになるというのだ。 
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