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レーヴァティン

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第八十二話 最後の一人その二

「酒とそれ買ってな」
「チーズを肴にしてか」
「酒飲もうか」
「そうするか」
 二人の言葉に共にいた男達は反対せず風呂からあがって女達に聞いても誰も反対しなかった。こうしてだった。
 実際にチーズで日本酒を飲みはじめた、その味は。
「案外な」
「合うでござるな」
 智はチーズを食べつつ日本酒を飲みながら英雄に応えた、勿論他の面々もチーズを肴にして日本酒を飲んでいる。
「この組み合わせは」
「そうだな」
「どんどん飲めるでござる」
「この組み合わせでもな」
「どうにもっちゃ」
 愛実もどうかという顔で述べた。
「チーズの味を合わせたっちゃか」
「お酒にですね」
「そうでないっちゃか」
 紅葉にもこう話した。
「それでっちゃよ」
「この味ですか」
「そうではないっちゃか」
「そういえばこのチーズは」
 紅葉は愛実の言葉を受けて言った。
「おつまみ用とです」
「甲斐てあったっちゃか」
「そうでした」
「ではだっちゃ」
「実際にですね」
「このチーズは日本酒用だっちゃ」
「お酒に合う様な味になっていますか」
「そうだっちゃ。チーズと言えばワインだっちゃが」
 それでもというのだ。
「味付け次第でっちゃ」
「チーズでもですね」
「日本酒に合う様になるっちゃ」
「そうですか」
「それでっちゃが」
 愛実もチーズで日本酒を飲みつつ話した。
「明日にっちゃな」
「道場に行くとね」
 香織も飲んでいる、そうしつつ愛実に応えた。
「そうするたいな」
「そうするっちゃ。しかし道場というとっちゃ」
「武道たいな」
「やっぱりそれっちゃな」
「そうなるたいな」
「さて、武芸というと」
 飲み続けつづだ、愛実はこうも言った。
「どんなものかっちゃな」
「武芸と言っても色々ぜよ」
 当季もチーズを食べつつ話した。
「まことにのう」
「武器を使うとは限らないっちゃな」
「十八般何でもあるぜよ」
「そうっちゃな」
「水泳も武道だしな」
 英雄も行ってきた。
「武芸を武道とするならな」
「そうぜよ、武芸十八般の中にはぜよ」
「水泳もあるな」
「そうぜよ」
 実際にというのだ。
「そしてぜよ」
「水泳を教えることもだな」
「しているぜよ」
 武芸の中ではというのだ。
「実際に」
「そうだったな」
「しかしぜよ」
「しかしか」
「道場というからには」
「道場にいてだな」
「やる武道だと思うぜよ、まあそれはのう」
 当季は考える顔になって英雄に話した。
「実際に会ってじゃな」
「わかるな」
「そうなるぜよ」
「では明日だ」
「その道場に行ってじゃな」
「そいつの武道を見てだ」
「仲間にするんじゃな」
 こう英雄に問うた。 
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