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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第十一幕その七

「中国の古典に出て来る」
「ああ、あの馬がだね」
「汗血馬がなんだ」
「サラブレッドの元なんだ」
「そうだよ、サラブレッドはね」
 まさにというのです。
「アラビアの馬からはじまってるしね」
「昔はいなかった馬だね」
「品種改良の結果」
「そうだったんだね」
「あの馬にしても」
「どの生きものもなんだよ」
 本当にというのです。
「君達皆ね」
「老馬さんだけじゃなくて」
「僕達全員もなの」
「それじゃあね」
「私達にしても」
「ご先祖様達とは違っているわね」
「そうだよ、犬も豚も他の皆もね」
 まさにというのです。
「違うからね」
「ううん、それじゃあね」
「僕達もご先祖様と変わっていて」
「そしてこれからもね」
「変わっていくのね」
「そうだよ、若しサラの子供達が日本人と結婚したら」
 その時はというのです。
「やっぱり変わるね」
「イギリス人と日本人のハーフになって」
「変わっていくわね」
「それじゃあね」
「うん、そうなるからね」
 だからだというのです。
「万物は流転するっていうけれど」
「それは薔薇も然りで」
「人間も僕達も」
「そうなるね」
「そして先生もね」
 ここで皆は先生に言うのでした。
「変わっていく?」
「そうなってみたら?」
「変わっていくのを実践していったら?」
「人間がそうなっていくのをね」
「先生自身がね」
「僕が?どういうことかな」
 そう言われてもご自身のことはわからない先生でいsた。
「一体」
「そこで一体っていうのね」
「それが先生なんだよね」
「ここで気付いてくれないのが」
「どうにもね」
「いや、本当にわからないよ」
 皆が言っていることがと言う先生でした。
「皆が今何を言っているのか」
「いや、だからね」
「そこは違うんだよ」
「もっと自分のことを見ようね」
「冷静にね」
「ううん、冷静に見ても」
 それでもと言う先生でした。
「そして考えてもわからないけれど」
「まあね、先生はそうした人だからね」
「こうしたことにはからっきしだってね」
「もうわかってるから」
「僕達も少しずつ進めていくよ」
「絶対に後退はさせないから」
「何があっても」
 こう言うのが皆でした、そうしたお話もしましたがやっぱり先生と周りの人達はほのぼのとしています。
 そしてそのほのぼのとした中でお家の中でトミーに聞いた先生でした。
「今日の晩御飯は何かな」
「はい、今日はカレーライスですよ」
「あっ、カレーなんだ」
「シーフードカレーです」
 トミーは先生ににこりと笑って答えました。
「それを作っていますから」
「ううん、シーフードカレーだね」
「はい、先生お好きですよね」
「大好きだよ、海老や烏賊や貝が入っていてね」
「勿論お魚も入れていますよ」
「楽しみにしているよ」
「あまり煮ていないですから」
 ここでこうも言った先生でした。 
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