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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第十一幕その六

「その他の薔薇達もだよ」
「品種改良とかしていって」
「それでだね」
「変わっていったんだね」
「それで今に至るんだ」
「今の薔薇達に」
「そうだよ、薔薇も変わるんだ」
 時代によってです。
「クレオパトラが観ていてローマの人達が愛した薔薇はね」
「今の薔薇とは違う」
「薔薇は薔薇でも」
「また違う薔薇なんだね」
「そうだと思うよ、他のお花も変わるしね」
 時代によってというのです。
「薔薇達もだよ、人間も生きものも変わるし」
「薔薇も然り」
「そういうことね」
「そうだよ」
 こうお話するのでした。
「時代によってね」
「薔薇も変わっていて」
「今は今の薔薇だね」
「品種改良されていって」
「そうなっているのね」
「僕達だってそうだしね」
 人間も生きものもというのです。
「今のイギリス人と昔のイギリス人は違うね」
「あっ、そういえば」
「昔のイギリス人はケルト人でね」
「そこにアングロサクソン人が移住してきて」
「それで混血したしね」
「あと貴族の人はフランスからの人が多いしね」
「ウィリアム征服王から」
 動物の皆もこのことは知っています、何しろイギリスに生まれて長い間あの国に住んでいたのですから。
「そうしてだったからね」
「イギリス人も変わっていったし」
「これ大抵の国でだよね」
「昔の人と今の人は違うね」
「そう、アメリカだってそうだね」
 この国もというのです。
「イギリスからの移民がはじまりでもね」
「色々な国の人が入ってきたからね」
「もう世界中から」
「独立の頃のアメリカ人と今のアメリカ人は違うわね」
「やっぱり混血もしてるし」
「中国人だってそうだよ」
 今度はこの国の人達を挙げた先生でした。
「封神演義の頃から混血していってね」
「時代と共に変わっていったのね」
「北や西や南の人達と混血して」
「そうなっていったのね」
「そうだよ、長い歴史の中でね」
 この国もそうだというのです。
「混血していったしね、欧州は殆どの国でそうだしね」
「あっ、昔のギリシア人と今のギリシア人は違うね」
「ローマ人と混血したし」
「スラブ人も来たりバイキングもね」
「トルコ人も入ったし」
「日本人だって混血しているからね」
 今先生達がいるこの国の人達もというのです。
「縄文人と弥生人の混血でね」
「そこからだよね」
「アイヌの人達とも混血したし」
「あと他の国から来た人達ともね」
「混血してるしね」
「そう、人も時代によって変わって皆もだしね」
 次に動物の皆の話題に移った先生でした。
「例えば馬だってね」
「昔はポニーみたいに小さい馬が多かったのよね」
「モンゴルの馬だってそうだしね」
「日本の道産子もその流れよね」
「そう、サラブレッドは品種改良されていってね」
 そうしてというのです。
「ああした風になったんだ」
「確か元はアラビアの馬?」
「あの馬だったね」
「あの馬が元になって」
「それでだったね」
「そうだよ、汗血馬っていたね」
 この馬の名前も出した先生です。 
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