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八条学園騒動記

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第四百八十話 それで終わらずその二

「そうしたらね」
「絶対になのね」
「歯をね」
 それをというのだ。
「磨かないといけないのよ」
「そうなのね」
「お菓子と同じなの」
「歯によくないことは」
「そう、だからね」
「飲んでもなのね」
「歯を磨いてね」
 また言うエイミーだった。
「寝るべきなのよ」
「さもないと虫歯になるのね」
「そうよ」
「お酒は歯に悪いのね」
「甘いお酒も多いでしょ」
「ええ、ワインもね」
「甘口があるでしょ」
 メグもこのことを問うた。
「そうでしょ」
「ええ、私ワインはそっちが好きだし」
「元々葡萄って果物じゃない」
 ワインの原料となるそれはというのだ。
「このブランデーだってそうでしょ」
「ワインを蒸留させたものだし」
「だからね」
 それでというのだ。
「歯に悪いことはね」
「間違いないのね」
「そうよ」
 こう末妹に話した。
「これがね」
「そういうことなのね」
「だからね」
「お酒を飲んだら」
「ちゃんとね」
 寝る前には、というのだ。
「歯を磨いた方がいいのよ」
「そういうことね」
「だからいいわね」
「わかったわ」
 ここでエイミーも頷いた、そうして長姉に応えた。
「寝る前は歯を磨くわね」
「そうしてね」
「お菓子も食べたしね」
「そのこともあるし」
「歯を磨くわ」
「私もそうするわ」
 ジョーはかなり真面目な顔で飲みつつ姉と末妹に言った。
「歯は大事だから」
「虫歯ってね」
 ベスもこう言う。
「なったら大変だから」
「そうそう、痛いしね」
「だからね」
「最初からならないのが一番だから」
「それじゃあね」
 まさにというのだ。
「ちゃんとね」
「歯を磨いて」
「寝るわ」
「私もね」
「うん、四人共かなり飲んでるしね」
 エイミーがここでまた言った、見ればその顔はもうブランデーが結構回っていて真っ赤になっている。
「それじゃあね」
「一人一本あるしね」
「ええ、四本あるから」
 ブランデーは一本ではなかった、四本出ている。つまり四姉妹で一本ずつという算段がもう出来ているのだ。
「一人でブランデー一本だと」
「絶対に酔うわよ」
「そうよね、このまま酔ったら」 
 今も飲みつつ言うエイミーだった。
「絶対に酔うわね」
「二日酔いになったら」
 メグももう真っ赤な顔になっている、そのうえでの言葉だ。 
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