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麗しのヴァンパイア

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第四十三話

             第四十三話  インスピレーション
 こうして七人の中でそれぞれ詞と曲が浮かんだ娘がそれを書いて出してみるということになった、だが。
 この話が決まってだ、その場で華奈子が言った。
「ちょっとね」
「ひょっとして」
「ええ、何かきたわ」
 こう梨花に言った。
「詞の方がね」
「そうなの」
「ちょっと書いていい?」
「ええ、書いて」
 是非にとだ、梨花は華奈子に強い声で応えた。
「紙とペンあるし」
「あっ、ノートとボールペンね」
「ここで使うかもって思って持って来てたの」
 それで出せるというのだ。
「だからね」
「ええ、それじゃあね」
「書いてね」
「どんなのでもいいわよね」
 詞ならとだ、華奈子は梨花に確認を取った。
「それでも」
「ええ、いいわ」
 梨花は華奈子にここでも強い声を返した。
「書いて」
「何でもいいのね」
「ええ、本当に」
「出来不出来はいいの」
「まず書いてそこから叩き台にするから」 
 それでというのだ。
「いいわ」
「そうなのね」
「もう書いたらね」
「そこからはじまるから」
「どんな風でも。じゃあ」
「ええ、書くわ」
「あとね」   
 梨花はシャーペンをもう一本出した、そして今度は楽譜を出して一同に対してあらためて話をした。
「作曲もね」
「そっちもなのね」
「今閃いたら」 
 インスピレーション、それが来たらというのだ。
「書いてね」
「じゃああたしは作詞してみるわね」
「お願いするわ」
「じゃあ書くわね」
 こう言ってだった、華奈子は。
 梨花が出してくれたそのノートに自分が感じたその詞を書いていった、その間に梨花は華奈子以外のメンバーを見ていた。


第四十三話   完


                    2018・4・15 
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