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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第百六話

ホテルに戻り、円香、リム、エレンと同じ部屋に入る。

「おにーちゃん!シャワーあびたい!」

「おお…円香…元気だな…」

「「お風呂…」」

「ブルータス…」

リムとエレンもか…ってお風呂?

「つってもなぁ…ここイギリスだぞ?
せいぜい小せぇバスタブが…」

ガチャ…とバスルームのドアを開けると、何故か日本式の『YUBUNE』だった。

おぉ…コレがISによるジャパニズムの拡散か…

あれ?でもヨーロッパの水って硬水で肌に刺激が強いってきくけどな…

まぁ、最悪魔法でどうにかしよう。

「あー…取り敢えず髪くらい洗ってやるから荷物置こうか」

でだ、奥…つまりはベッドルームなんだが…

「なんでキング一つなんだよ!?
ヴィッサリオンのやつ部屋変えやがったな!?」

今回イギリスに来たのは俺がヴィーティングを殺すためだったので、旅費やらホテルの予約は全部俺がやった。

俺はキングサイズベッドの部屋なぞ予約してない…つまりヴィッサリオンが受付でやらかしやがったって事だ。

「おっきいベッドですね…四人で眠れそうです」

「ちょっとヴィッサリオンに電話してくる」

ベッドにダイブする円香とエレン、それに引っ張られるリムをよそに、部屋の入り口の方へ行く。

ホロウィンドウを開く。

「コール・S1」

数秒の呼び出し音の後、ヴィッサリオンが出た。

『お、若。ロリハーレムを満喫中か?』

「三分の二はお前の娘だろうが。
それよりなぜキングサイズベッドなんだ?」

『うん?姫の発案だが?』

「はぁ…金は?」

『ヴァナディースから貰った』

「あ、そう…」

『俺は無駄だって言ったんだ。
若なら三人を寝かし付けて悠々と部屋を抜け出せるって二人には説明したんだがフィーネが悪ノリしてな…』

『なんだい。いいじゃないか』

とフィグネリアの声が聞こえた。

『あっ!おいフィーネ!』

どうやら、スマホを取られたらしい。

『若。うちの子に手をだしたら逸物をぶったぎるよ』

こえぇよフィグネリア。

「出さねぇよ。つかそんな事言うならさっさと引き取りに来い」

『お断りだね。今日は久々に旦那とMake Loveさせてもらうよ』

「なんで俺がお前ら夫婦の夜の話を聞かないといけないんだ」

『女とエロトーク出来ないとモテないよ?』

「ヴィッサリオンとやれ」

『旦那以外とのエロトークも楽しい物でね』

もうやだこいつら。

『あ、忘れてたエレンだけど…』

ん?

『やっぱりやめておくよ。じゃ、うちの子を頼んだよ。
風呂に入れてやるのはいいけど必要以上にさわっちゃダメだから』

「めんどくせぇ。もうお前らがやれよ」

『だから断るって言ってるだろう?』

「わかったよ…切るからな」

Call off

アルシャーヴィン夫婦へ文句を言い終え、ベッドルームに戻ると、テレビがついていた。

ベッドに三人で寝転がり、テレビを眺めている。

内容は旅番組で、円香は?マークを浮かべていたが、アルシャーヴィン姉妹は興味深く見ていた。

「<リム、エレン。お前ら英語話せるのか?>」

「<できるよ>」

「<はい、できます>」

英語で尋ねると、英語で返事をされた。

「<その旅番組の内容理解してるか?>」

「<よゆう!>」

「<かんたんです>」

ふむ…

「〔ロシア語は話せるんだよな?〕」

「〔もちろん!〕」

「〔すんでいたので〕」

ロシア語もできるのか…

「{中国語は? あと他に話せる言語は?}」

「「?」」

あ、さすがに中国語はだめか…

「日本語と英語とロシア語以外で話せる言語はあるか?」

「ないよ」

「3つだけです」

いや、3つ使えりゃ十分だろ。

「なぁ、二人とも、暇なときにでも円香に英語を教えてやってくれ」

「わかった!」

「はい!」

「?」

「円香。二人に英語を教わるといい」

「ん。わかった」

「じゃぁちょっと風呂を見てくる。
あ、お前ら湯船に浸かりたいか?
それともシャワーだけで済ますか?」

「「お風呂!」」

とアルシャーヴィン姉妹がリクエストした。

はいはい、湯船ね…

ベッドに寝転がる三人をおいて、バスルームへ。

ちゃんとトイレとバスルームが別れていた。

「ここを作った奴は日本好きなのか…?」

試しに風呂の蛇口をひねってみると、でてきたのはやはり硬水だった。

「これもう蒸留していいよな…」

量子格納庫から適当なホースやらなんやらの道具を取り出す。

湯船の外へ向けた蛇口を捻って勢い良く水を出し、でてきた水を装置にそそぎ、即座に蒸発させる。

その蒸気を冷やし、湯船に入れる。

回りくどいが蒸留水なんてこの方法が一番だしこの装置の改良も面倒なのでかなり長く使っている。

魔法でもできるがその場合ずっと付いておく必要が出てくる。

まぁ、俺ならテレビ見ながらでもこの方法で風呂を溜められるが、面倒なのだ。

「一応言っておくか…」

ホロウィンドウを呼び出し、全員に入浴はお勧めしないというメールを打った。

するとピコん、と返信がきた。

刀奈からで、もう入った後だとか。

取り敢えずスキンケアを念入りにと返しておく。

湯船の水はあとで魔法で沸かすので、ベッドルームへいく。

ベッドルームではリムとエレンが円香に番組の解説をしてあげていた。

仲が良くて何よりだ。

「あと十分くらいで風呂貯まるからな」

はーい、と返事が聞こえた。

風呂が貯まるまで数分、今後の事を考える事にした。

この三人の中では、肉体は円香が最も成長しているが、精神は別だ。

ここで問題なのは、学校だ。

円香の戸籍はどうとでもなる。

円香の身長はだいたい小学校高学年ほど。

エレンとリムは来年から小学生だ。

はてさて、円香の年をどうしよう。

一応『八歳』なんだよなぁ…

そのあとつらつらと考えていると、タイマーがなった。

風呂が貯まったらしい。

バスルームに確認しに行くと、ちゃんとたまっていた。

「モレキュール・アクセラレーション」

水分子を振動させる魔法で水温をあげる。

適温になったので、ベッドルームへ。

「風呂貯まったぞ」

「やった!」

「久々のおふろ…」

「おふろ?」

ん?もしかして円香って風呂入るの初めてか?

まぁ、いいか。

部屋の角に置いてあるアルシャーヴィン姉妹のバッグをリムに渡す。

「リム。お前とエレンのパジャマ出しといて」

「わかりました」

で、円香のだが、サイズがなぁ…

円香が昨日着てたパジャマあるけど、綺麗でも同じのは嫌だろうし…

『ますたー。いっそ作ったら?』

『じゃぁ、頼む』

『わかった。ISスーツくらい頑丈に作る』

『橙よ…普通のパジャマで十分だ』

ISは形態変化の際に、量子格納庫内部で部品を組み立てる。

それは超精巧な3Dプリンターと等しい。

ダイアモンドのナイフだって作れる。

その要領で服を作るのだ。

「円香のは後で出すから」

「わかった」

リムが二人分の着替えを出した。

「じゃ、風呂だ風呂」

「ふろー!」

とエレンが服を脱ぎ散らかしてバスルームへ。

そのあとどぽんという水音が聞こえた。

「リム…苦労してるな…」

「はい…」

五歳のテンションじゃねぇな。

じゃ、俺らもいこうか。

円香とリムも服を脱いでバスルームへ。

俺は水着を着ている。

「リム、取り敢えずエレンと湯船に浸かっておいてくれ。
円香から洗うから」

「はい」

円香を風呂椅子に座らせ、頭からシャワーをかける。

「円香。昨日一昨年は姉さんに洗って貰ってたのか?」

「うん。お姉ちゃんに洗ってもらったよ」

「そか」

手にシャンプーをつける。

流石にシャワーは硬水のままだ。

ヨーロッパのシャンプーやボディソープは硬水に調整されているので部屋に備え付けの物を使う。

「洗っていくぞ」

よく箒の髪を洗っているので、他人の髪を洗うのは慣れた。

改めて考えると、この場に居るのって全員長髪だな…

「お兄ちゃん、洗うの上手いね」

「そうか?」

「お姉ちゃん下手だった」

あぁ…なるほどねぇ…。

「姉さんには言うなよ?凹むから」

「んー…わかったー」

髪を洗い、続いて体を洗っていると、円香が気持ち良さそうにしていた。

「んー…ぽかぽかするー…」

「マッサージも兼ねてるからな」

具体的には気の巡りを促進している。

「寝るなよ?」

「ねないよー…」

円香にお湯を掛けて、リムと交代させる。

「一夏おねーちゃん私はー?」

「お前は最後だエレン。湯船に飛び込んだ罰だ」

「ぶぅー」

湯船の中から文句をいうエレンを無視して、リムの髪を洗う。

「綺麗な金髪だな…ヴィッサリオン譲りか」

「はい」

ヴィッサリオンもフィグネリアも美形だからなぁ…

そら娘二人も美形だよ。

「リムは、静かな月だな」

「月、ですか?」

「ああ、満月のように輝く金髪で、落ち着きがある。
将来はきっといいお嫁さんになれるぞ」

「………そうですか」

「それにそのサファイアみたいな蒼い瞳も綺麗だぞ」

金髪碧眼っていうのはヨーロッパではオーソドックスなタイプだ。

だがリムはその中でも一段と輝いている。

母親譲りのキリッとした顔立ちだ。

将来は格好いい系の美人になるだろう。

「お兄さんは、私を綺麗って思いますか?」

「ん?いや、今のリムはまだ『キューティー』かな。あと十年くらいしたら『ビューティー』になるよ」

「…嬉しいです」

リムの髪と体を洗い終え、エレンの番だ。

湯船から出たエレンだが、風呂椅子に座らない。

「どうしたエレン?」

「んー…? ん~?」

するとエレンが俺の水着をずり下ろした。

「をい!?」

「あ、一夏おねーちゃんって本当に男の人だったんだ…」

「今まで女と思ってたの!?もう会って一年だよ!?」

エレンが本気で俺を女と思っていた事にかなりショックを受けた。

いや、まぁ、たしかに俺は女顔だし髪も長いけどさぁ…

「口調とかでわかるだろ…」

水着を元に戻しながら言う。

「だって箒おねーちゃんや千冬おねーちゃんの方がおとこっぽいしゃべり方だもん」

あぁ…言われてみればだな…

「以後こういう事はするな。いいな?」

「はーい」

エレンを座らせる。

「一夏おねーちゃん」

「『おねーちゃん』ってのはかわらないんだな…」

「さっきリムの髪とか誉めてたけど私はー?」

俺の抗議は無視する方向なんだな…

エレンの髪?

「綺麗だと思ってるよ。リムが静かな月なら、エレンが燃える太陽だ」

本当に正反対な二人だ。

双子でなく年子らしいが、こうも正反対とは…

まんま小説の人物って訳じゃないのはわかってるけど、因果って奴なのかな。

「真夏の太陽みたいに白く輝く銀髪が示すように、お前の元気さはきっと人を導くだろう」

リムが母親似ならエレンは父親似で、元気っ子というのが当てはまる顔立ちだ。

「リムとは真反対だが、それゆえにリムとは違う魅力がある」

リムの方にも目をむける。

「お前たち姉妹は、きっと大人になったらさぞかしモテるぞ」

金と銀。蒼玉と紅玉。

まるで一揃いのビスクドールのように、完成された『美』。

「エレン、目ぇつむれ」

泡を落としてやり、体を洗ってやる。

そしてようやく俺の番だ。

ぱぱっと髪と体を洗う。

野郎の入浴シーンとか要らねぇだろ。

ん?今なにか電波を拾ったような…

まぁいいか。

俺も湯船に浸かる。

四人入ってもまだ余裕がある。

ここを作った奴はいい趣味をしているな。

円香が、俺の膝の上に座った。

「おにーちゃん。私は?」

円香?

「私の髪は?」

「夜天のようなお前の髪も、オニキスみたいに深い黒の瞳も、綺麗だとおもってるぞ。
その『黒』はお前が姉さんの妹って証さ。
羨ましいよ」

「どうして?おにーちゃんも黒だよ?」

俺の黒い瞳は偽りだからなぁ…

「この黒目な、本当の色じゃないんだよ」

パレード ディキャスト。

瞳が黄金に。虹彩にラインが走る。

「この金色の目が俺の本当の目だ」

「わぁ…一夏おねーちゃんの目、綺麗…」

「ありがとう。エレン。この瞳は気に入ってるけど、隠しとかないといけないのが面倒でな」

「どうして隠すんですか?綺麗な瞳なのに」

「ほら、目立っちゃうだろ?」

「なるほどー」

すると円香がクルッと体を回して、俺と向き合う。

「私もおにーちゃんみたいな目になれる?」

円香には、イノベイターになってほしい。

今は奏の血でどうにかしているが、それが切れたならばどうなる?

だから、円香にはイノベイターとして、人類を超え、強く健康な体を会得して欲しい。

「ああ。なれるよ。がんばったらね」





幼女三人と風呂に入ったあとは、就寝だ。

歯を磨いて三人をベッドに入れる。

「じゃ、俺はソファーで寝るから」

ソファーで横になろうとすると、三人がベッドから出て来て、俺をベッドに引っ張る。

「な、なに?」

「箒お姉ちゃんがおにーちゃんと寝るようにって言ってた」

「おかーさんが一夏おねーちゃんに抱きついてねなさいって言ってたの!」

「わ、私もお兄さんと一緒に寝たいです…」

そこまでするのか…

仕方なくベッドに入る。

「お休み。円香、リム、エレン」

「「「お休みなさい!」」」










午前0時。三人が寝静まった。

「SA-16スティレット オープン」

フレームアームズ・スティレットを量子展開する。

「ダイブ・トゥ・スティレット」

フッと意識が遠退き、目を開けると、自分と三人娘が見えた。

意識をスティレットに移したのだ。

体を動かせないのならば別の体を用意すればいい。

【さて。朝になる前にオルコット家を探って来るとしようか】
 
 

 
後書き
世界滅びないかなぁー… 
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