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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第百七話

イギリス滞在二日目。

ホテル・アヴァロン外壁 06:57

とりあえずFA十数機を投入して調べた結果ISコアの取引をする事がわかった。

オルコット家の使用人の娘が心臓に大病を患っているとか。

その治療のため、ペースメーカーの代わりにISコアを使おうとしているようだ。

オルコット伯爵はその娘をセシリア・オルコットを守るための『剣』とするつもりらしい。

EUの生体融合実験機の改良発展型と推測しているのだが、実態は不明だ。

ISコアをどういう風に活用するのか興味をそそられるのだが、それはまた別の話だ。

なお、コアの譲渡はIS協定に反する。

人類がどう扱おうが知ったことではないし、ISの使用に関する法律も無視しまくってるが、ヴィーティングが絡むなら別だ。

ホテルの窓から部屋に入り、『自分』の上へ。

【ダイヴ・エンデッド】

肉体に意識が戻り、スティレットの動力が切れる。

SA-16 スティレット クローズ。

目を開けると、天井が見える。

右からエレンに足を絡められていた。

左手はリムが抱きついていた。

で、腹の上に円香が乗ってた。

「重くはないが動けん…」

『ますたーますたー。「タイトル・幼女ハーレムver事後」』

喧しい。

『ますたーがオルコット家を探ってる合間に写真撮って皆に送っといたよ!』

余計な真似を…

『皆から返信あったけど読む?』

読まないよバカ。

「んぅ…」

声が聞こえた。

「リム…?」

「んー…ぅみゅぅ…」

左から抱きついているリムが、くしくしと俺に頭を擦り付ける。

リムってクーデレだよね。

『落ち着いてるよねぇー』

でも時々甘えてくれるのがね!可愛いよな!

『お巡りさんこいつです』

おいバカやめろ。

『ここイギリスだしライフル抱えた衛兵が来るかもしれないよ?』

リアリティーあるからやめろ。

30分ほど三人の寝顔に癒されていると、円香が目を覚ました。

「みゅー…おにーちゃん…おはよ…」

「お早う円香」

「おにーちゃん…おはよーのちゅーして…」

「はいはい」

円香の額に唇をつける。

円香も俺の額にキスを落とす。

「むー…なんで箒おねーちゃんたちにするみたいにしてくれないの?」

えーと…箒とするみたいにって…

「つまりお前俺と唇同士のキスしたいの?」

「うん」

「お子様にはまだ早いよ」

くっそ昨日見られてたのか…まぁ、束さんの指金だろうが…

と、まぁ、こんな事をしていたのでアルシャーヴィン姉妹も起きたようだ。

「一夏おねーちゃん…ちゅー…」

「わたしも…キスしてください…」

エレンとリムの頬にキスを落とす。

『三人からせがんでくるとはいえどうなのさ?
責任取れるの?』

責任?なんで?円香達が俺に恋心を抱いてるとでも?

無いだろ。

『朴念仁』

いや朴念仁とかじゃなくてさ、単になつかれてるだけだって。

しかも円香は妹だぜ?

『二股してんでしょ?いまさら近親相姦に関して抵抗があるって言うの?
言っとくけど千冬が言う結婚相手の条件…要するに千冬より強い男ってますたーしか居ないからね?』

いや、流石にそりゃだめだろ。

仮に姉さんに手を出したら俺マザーファッカーと同じくらいクズだからね?

『(ますたーって読心魔法だけは使わないからなー)』

何か言ったか?

『いや何も』

起きてからいっそう俺にくっつく三人に声をかける。

「ほらー。三人とも顔洗ってこい。
8時から朝御飯だぞー」

「「「ふぁーい…」」」













朝食を食べ終え、ホテルを出る。

今日はロンドンを回ろうと考えている。

「で、別れる? 全員で行く?」

と尋ねると、別れる事になった。

こっちは俺、姉さん、円香だ。

織斑家で家族団欒という訳だ。

他も今日は家族単位で動くらしい。

エレンとリムが俺と来たいと言ってヴィッサリオンがへこんでいたが、野郎の泣き顔とかどうでもいいので割愛する。

「いこ、姉さん、円香」

「そうだな」

「うん!」

三人で街を歩いていると、フッと目の前を何かが横切った。

「Fairy…?」

翼の生えた十数センチ程の子供。

羽毛と髪は緑で、足先が鳥のそれだ。

妖精は、俺の呟きを聞き、振り返った。

《あらん。貴方見えるのね?》

「よもや妖精に会えようとは。流石はイギリスと言ったところかな」

手の甲を上にして、手を伸ばすと、その上にふわりと着地した。

《へぇ…あんた面白いわね。こんなに強いヤツに憑かれてるのにピンピンしてるなんて》

「橙も奏も大事なファミリアさ」

《ふぅん…ケットシーとヴァンパイアがファミリアねぇ…》

妖精と話していると、後ろから円香が覗き込んでいた。

「こびと?」

「妖精だよ。フェアリー」

「よーせー?」

「大自然の権現であり、俺達の隣人」

振り返って、円香の目の前に妖精を掲げる。

《ハァイ、貴方、このダンピールの妹?》

「うん!わたしはまどか!」

あ…名前言っちゃったよ円香…

ま、まぁ…害意はなさそうだし大丈夫か…

《アタシはエアリエルよ。よろしく、マドカ》

エアリエル…気精か。

気づけば、姉さんが怪訝な顔をしていた。

「姉さん。もしかして『見えてない』?」

「あ、あぁ。お前のての上に何か気配は感じるが見えないんだ」

指先を少し裂き、血を滲ませる。

その指を姉さんに向ける。

「見たいなら、この血を嘗めて。ただ、イギリスには妖精が多い…チャンネルを合わせると面倒臭いよ」

姉さんは迷わず俺の指を嘗めた。

「ん…ちゅぴ…ちゅぷ……」

うん…何て言うかさ…

「ねーさーん?」

「んゆ?」

「くすぐったいからそろそろやめて」

不満そうな顔で姉さんが俺の指を放した。

「もう、見えるでしょ?」

とエアリエルを指差す。

「ほう。これが妖精か。精霊とは違うのか?」

「意思を持った精霊さ。どっちかと言えば怪異寄り」

エアリエルがふわりと翔び、姉さんの目の前に飛び出た。

《アンタ、ブリュンヒルデね?》

「妖精でも知ってるのか?」

《だって暇なんだもん。この間ニンゲン達がテレビにかじりついて見てたのを端からみてたのよ》

なるほどなるほど。

《ブリュンヒルデ。一つ忠告よ》

エアリエルが真面目そうに続けた。

《カルタフィルスに気を付けて》

カルタフィルス? 聖書の人物が何故?

《言いたい事はそれだけよ》

ビュゥっと一瞬だけの突風が吹いた。

その一瞬の内にエアリエルは何処かへ消えてしまった。

「おにーちゃん。『かるたふぃるす』ってなに?」

「不死身の祝福を掛けられた男さ」

祝福は呪縛。祈りは呪い。

カルタフィルス…聖書の登場人物としては知っている。

だが、エアリエルの口振りでは、まるで実在するかのようではないか。

それとも名を騙る誰かか?

だがエアリエルが伝えるならば人ではあるまい。

何かしらの怪異なのか…?

いや、カルタフィルスが実在の存在か名を騙る何者かはこの際置いておこう。

問題は姉さんを狙う理由だ。

姉さんが狙われる理由…ブリュンヒルデ?

だめだ理由が少なすぎる…

ポン、と肩に手を置かれた。

姉さんの手だ。

いつの間にか長考に陥っていたようだ。

ここからはカンファレンスに引き継ごう。

「カンファレンスへ通達する。
『カルタフィルス』に関連する『全て』を調べろ。
プライオリティは最優先だ」

『了解。ますたー』

『おっけー。一夏』

『王よ。期限を』

「俺が呼ぶまでだ」

『『『『『『『『了解』』』』』』』』

橙とアリスの気配が消失した。

「情報がなければ何もできない。
カンファレンスに情報収集させてるから、俺達はロンドンを楽しもうぜ」






その日はキューガーデンへ行った。

キューガーデンは王立(国立)植物園であり、外では季節の花々が、温室では南国の植物が生い茂る。

とりあえず、円香のはしゃぎ様が凄かった。

まだ目覚めて数日。

コトバを教えたとはいえ、周囲のあらゆる物に興味がある時期なのだろう。

可愛いからいいけどね。

そのあとは少し市街地をぶらついて、ホテルへ戻った。

戻ったらいきなりアルシャーヴィン姉妹に抱きつかれたのは驚いた。

あと箒、そんな慈しむ目を向けるな。

少し皆と別れ、カンファレンスに呼び掛ける。

カンファレンスのスペックで半日。

スカイネットだって落とせる規模だ。

「橙。情報」

『了解。「カルタフィルス」について調べた結果と関係ありそうな項目をピックアップするよ』

ホロウィンドウに表示された情報を読み進める。

「カルタフィルス……ヨーロッパを放浪する本物の不死者…か…」

どうやら、本物、ご本人らしい。

情報源は………ブリティッシュ・マギ・アカデミー…?

『それ、魔法使いの教育機関らしいよ』

へぇ…ホグワーツ的な?

『どっちかと言えば魔法使いの互助組織だね。
魔法使いが自分の研究を断たせない為にいろんな研究結果を収集してるんだって』

なるほどねぇ…

『ちなみにそこのファイアウォール、ペンタゴンより硬いから』

まじで?

「つまりこの情報は正しいんだな?」

『どうかな?学内でも眉唾物っぽいよ。
現在の魔法では不死には至ってないんだって』

ふぅん…吸血鬼とか調べればいけそうな…

あぁ、いや、本当に不死クラスの吸血鬼はほんの一部か…

「カルタフィルス…最近はキメラを使う様子が目撃されている…?
キメラ? 実在するのか…?」

別のウィンドウにキメラに関する文献が表示される。

「そうか…。この世界の魔法って『魔法』なのかぁ…」

俺は絶対やらないな。だってキメラとか絶対キモいし。

「カルタフィルスの現在の容姿は銀髪…『現在の』?」

『それ以上はオンラインデータベースにはなかったよ』

なら仕方ない。

「アリス、稲荷」

『なに?一夏?』

『どうしました一夏様?』

「全機能解放。襲撃に備えろ」

吸血鬼クラスでも、オリジナルコアならいい勝負ができるだろう。

その間に俺が駆けつけられれば御の字だ。

『『了解!』』

できることは、やった。

願わくば、これが杞憂であればいいのだが…
 
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