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やはり俺がネイバーと戦うのは間違っているのだろうか

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14.やはり秘密とはばれるものだ

 ピリリリリリリ!とけたたましく鳴り響く目覚ましを止めた。
「…………来ちまったか。この日が」
 そう今日はボーダー本部の職場見学の日だ。
 うわぁぁぁぁぁぁぁ。やだぁ。行きたくねぇ。何が好きで自分の職場を見学しにゃならんのよ。結論、今日は休む。ペナルティでレポートが出るらしいがぶっちゃけ太刀川さんのレポートよりは良心的だろ。
 そう決心し布団に再び潜ると、ドアが叩かれた。ん?総司か?
「あー、悪いが総司。今日は腹痛で休むって学校に言っといてくれ」
 よし。これで完璧に回避したは、ず。
 扉が開けられそこにいた人物を認識しマジもんで顔が青くなった。
「あら?休むとはどういうことかしら?比企谷君」
 氷の女王がそこにいた。ありの~ままの~とか聞こえてきそう。腹がほんとに冷えてきたんだけど。
「いや、そもそも。何でお前がいるわけ」
「あなたがしそうなことなんて見え透いているもの。だからこうして迎えに来たのよ」
 アイエエエ?ばれてら。
「でも杞憂のようね。行くわよね?比企谷君」
 ぐ!笑顔がまぶしい。くそっ。こうなったら仮病を意地でも貫いてやらぁ。
「いや腹痛が「行くわよね?比企谷君」いやだか「行クワヨネ?比企谷クン」サーイエッサーッ!!」
 訂正。まぶしくなかった。どす黒かった。目が笑ってねぇよ。こえーよ。それと怖い。
「……なら下に降りてるから準備して早く来なさい。小町さんや沖田さんも待ってるわ」
 そう言い雪ノ下は下に降りて行った。はぁ~。俺も準備しよ。









『いただきます』
 俺は準備を終え、朝食を比企谷隊全員で囲んだ。今日のものは雪ノ下が作ってくれたらしい。どうりで豪勢なわけだ。こと得意分野においては妥協とかしなさそうだもんな。あれ?味噌変えたか?味噌汁がバカうめぇ。
「あ、お義姉ちゃんの目玉焼きもらいっ!」
「あ!せっかく最後にとっておいたのに!」
 こら、静かに食べろ。行儀悪い。それと似たような声で喧嘩すんな。
「そういえば。今日姉さんが来るらしいわ」
「は?なんで?」
 てか、何のため?
「さあ。姉さんの行動だもの。私にはわかりかねないわ」
 そもそも、関係者でもないのかという疑問があるかもしれないが、その前提から違うのだ。雪ノ下の親の会社つまり雪ノ下建設はボーダーと提携しており、バリバリの関係者だ。しかも、元隊員だしな。このこと知ってるのも旧ボーダーからの人や四年前に入った人たちぐらいだ。詳しくはまたあとでいいだろ。
「ごちそうさん」
「あら、早いのね。そんなに私の朝食がおいしかったのかしら?」
「それもあるけどな」
 ぶっちゃけどうやってランク戦ブースにどう逃げるか算段を立てなくてはならない。雪ノ下姉妹が相手となるとこっちもそれ相応の準備が必要になる。今から練っておかなければ。
「そ、そう」
 おい、今のどこに顔を赤らめる要素があった。総司、睨むな睨むな。小町も目を輝かせるな。
「てか小町は時間大丈夫なのか」
「って八幡さん私たちが地味にやばいです」
 そう言われ時計を見ると7時50分。いったん学校へ八時半で、ここから学校へは三十分かかるため本当に地味にやばい下手したら遅刻だ。
「ってやべーじゃねぇか。雪ノ下もいるしチャリで行くわけにもいかねぇし」
「大丈夫よ。表で都築を待たせてるわ」
 乗ってけと!?あのバカ目立つ車に乗れと!?リムジンだぞ。目立つだろうが。
「あ、なら大丈夫そうですね」
 何がだよ。どこが大丈夫なんだよ。これが企みなのか。
(失敬な!何も企んでなんかいませんよ!それに少し離れたところに停めてもらえば)
 あ、そうか。それもそうだ。
 そう思い都築さんの世話になることにした。









 場面は打って変わって職場見学。俺は最大限に気配を押し殺しそこらの生徒の中で嵐山さんの説明に耳を傾ける。
 どうやら今はB級への上がり方の説明のようだ。ああ、やったなぁそんなこと、ってくらいにだけど。
 聞いてても今更なので説明を右から左へ聞き流していると、後ろにA級8位の三輪秀次と奈良坂透がいた。
「まさか、お前がさぼらずに来るとはな」
「ああ、てっきりサボると方に賭けてたんだけどな」
「おいちょっと待て。人の不祥事で賭けやってんだよ」
「まあ、全員サボる方に賭けて成立しなかったんだけどな」
 何それひどい。まあいいか。
「まあ、それはいいとしてそろそろランク戦ブースに行くから、そこをどいてくれないか」
「……比企谷」
 三輪が珍しく申し訳なさそうな顔をする。なんだよ。
「この世には逆らえないものがあるんだ」
「おのれ、雪ノ下ぁぁぁぁぁぁ!」
 俺のサボるためのパーフェクトプランが破壊されてしまった!
「そういうことだ。諦めろ」
 ぐぬぬ。こうなってしまっては仕方がない。
 どうやら二人は米屋のテスト勉強を手伝ってもらったことを貸しにされこうして俺の監視の任につかされたらしい。
 そして俺らはしばらくしゃべっているといつの間にか次のステップへと進み、嵐山さんの指示でモールモッドを出した。あ、あれやるんだ。
「これからみんなにはこのトリオン兵と戦ってもらおうか。各クラスから代表者を三人出してくれ!」
 そして場は騒がしくなっていったため、いったん離れたところから見ることにした。
「これである程度の実力が図れるからな」
「図れるっつってももううちの学年にめぼしい奴なんてもう入ってんだろ」
「確かにそうですねぇ」
 俺の言葉に総司がうんうんとうなず、うお!いつのまにそこにいたんだよ!
「お久しぶりです。比企谷先輩」
「ん、木虎も一緒だったのか」
「あの明らかなその嫌な顔もどうかと思うんですけど」
 だってお前がいたらバレるだろ。絶対。
 木虎藍。嵐山隊の若きエースだ。一時期の新人ラッシュの中の一人でこの訓練で急病をたたき出したセンスの塊だ。
「いや、勘違いするな。お前が嫌なんじゃない。ボーダー隊員とバレるのが嫌なんだ」
「どこまで頑ななんだお前は」
 奈良坂がこめかみを抑えながら言う。
「だってお前らな、もしバレてみろ。闇う「ああ、わかりましたわかりました」」
 木虎に言葉を遮られた。おい、せめて最後まで言わせろよ。
「そもそも、お前の肩書を知って闇討ちをしようとするやつがいるとは思えないんだが」
「俺は自分のトリガーを持たされても嫌だぞ」
 三輪。俺そこまで化け物じみてねぇよ。トリガーオンした相手に勝てるわけないじゃないですかやだー。
「それにしても、パッとした人がいませんね」
 確かにさっきから見てて一分越せばいい方だ、って感じのやつらしかいないもんな。
「ん?っておいおい」
 あるブースに目を向けると雪ノ下が普通の弧月を手に立っていた。何やってんのあいつ。
「クラス代表としてだろうな」
 さらに奥に目を向けると我がクラスの葉山がやっていた。今更だが、葉山コールがうるせー。
 訓練が開始されると、雪ノ下が明らかに遊び始めた。まるで舞うがのように、斬りつけながら遊んでいた。多分俺のためにタイムを伸ばしてくれてんだろうけど、えげつね~。
 結果、雪ノ下のタイムは9.8秒。丁寧に切り傷で俺に向けてメッセージ送ってし。こえーよ。文字は『GIve me something』。「後で奢れ」ってことでいいのかねぇ。
 葉山は13秒だった。
「まあまあ早いですね」
「お前が言うと皮肉にしか聞こえねぇよ」
「お前が言えた口か」
 そうでしたねはい。
「そういえば、比企谷って何秒だったんだ?」
「それは今嵐山さんが言うと思いますよ」
 奈良坂の質問に総司が代わりに答える。だが、その真意は俺にもわかりかねた。どゆこと?
「すごいじゃないか!」
 そういわれたのでとりあえず嵐山さんの言葉に聞き耳立ててると、葉山のことを絶賛していた。
「ありがとうございます」
「ちなみに嵐山さん。ボーダーでの最速は何秒なんですか?」
 おい、雪ノ下お前何変なこと聞いてくれてんだ。お前らもお前らで、あ察しって顔してんじゃねーよ。総司まさかお前、仕組みやがったな!?
(あははは。まさか、さすがにそこまではしてませんよ。興味本位で最速の人が気になるだけです)
 うわぁぁぁぁぁ。まじかよぉぉぉぉ。最悪だ。あの時調子に乗った付けがこんなとこで帰ってくるなんて。
「現在は2秒だな。ちなみに、うちの木虎が九秒で雪ノ下、君が最初にした時が確か十秒だったな」
 雪ノ下が実はボーダー隊員だったことが明かされ周りの生徒たちがざわざわと騒ぎ始める。
(二秒ですか!最強無敵の沖田さんですら三秒なのに。ジー)
 何こっちを見てんだよ、お前ら何勝手に自己完結してんだ。
 すると、三輪がポンっと肩に手を置いてきた。言いたいことはわかるから言わせてもらう。ドンマイっじゃねーよ!
「雪ノ下にとっては身近な人物だと思うが。比企谷が二秒を四年前に叩き出してる」
 さっきまで葉山コールや雪ノ下のまさかの実態で騒がしかった場は一気に静まった。
(まあ、ドンマイです)
 はあ、めんどくさいことになった。 
 

 
後書き
 なんかだいぶ雑になったが、これでいいのだ。
 どうも、最近HACHIMANアンチの方々への恐怖に震えてる。かりーぱんです。いやー本当最近になってこのこと知って焦りましたねw
 草なんかはやしてる場合ですらないんですが、まずだれも見ないし大丈夫だと信じる!あとはほかの周りの人とか強くしたりしとけば大丈夫だよね!沖田さんか原作ヒロインをちゃんとヒロインさせとけば大丈夫だよね!‥‥‥‥大丈夫、だよね?コワイナー。 
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