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やはり俺がネイバーと戦うのは間違っているのだろうか

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15.比企谷八幡は本気を出す?

 
前書き
まあ、いろいろと今更なんですが投稿遅れてすいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ! 

 
「はあぁぁぁぁぁぁぁ……」
 盛大なため息が出た。
 なんなんだよ、ほんとに。総司は笑いこらえてるし、雪ノ下はドヤってるしでわけわかんねぇよ。
「ん?なんだ比企谷。サボらずにちゃんと来てるじゃないか!」
 こうなるからサボりたかったんですよ。嵐山さん。
 あたりに耳を澄ますと、ガヤガヤと周りからの小声が聞こえる。
 曰く、比企谷?あんな奴いたか?など。曰く、ヒキタニじゃなくて?など。曰く、ジュン×ハチキタアアアアアアア!!などだ。っておい最後のやつ何変なこと口走ってんだ。
「……えっと、嵐山さん。ヒキタニ君とはお知り合いなんですか?」
「知り合いもなにも比企谷はボーダー隊員だ!それもボーダー最強のA級一位比企谷隊の隊長でもある!」
 嵐山さんのさらなる爆弾投下によってさらに周りが騒がしくなった。
「うそだろ!」
「あんな目の腐ったやつが!?」
「ウホ。イイ男。嫌いじゃないわ!」
「そういえば、あいつ前にテニス勝負で葉山君と三浦さんに勝ったやつじゃね?」
「なん、だと。比企谷が、ボーダー隊員っ!?」
 ああ、予想通りの反応だな。あと三人目のやつ手足クネクネさせながら言うんじゃねぇよ。あと最後の平塚先生だな。あの少年漫画でいうところの見開きで「ドン!」ってなるような反応は。
「そうだ比企谷、せっかくだし、お前もやって見せてくれないか?」
「…………はぁ。わかりましたよ」
 あそこで断ったら。何あいつ生意気なんですけど、みたいな空気が流れることは目に見えているからな。
 まあでもやるからには最高記録を、だ。なんてったって戸塚が見てるからなっ!!
「これが訓練生用トリガーだ。拳銃タイプでいいよな」
「むしろそれ以外にないっすよ」
 いつもの五割増しの小声で呟くようにかつ聞こえるか聞こえない程度に「トリガーオン」と呟き起動させる。いつも通りやっても構わんのだが、葉山とかならともかく俺がやっても「うわっ。イタい」となるだけだ。
 起動されたことによって訓練生用トリオン体へ換装される。
 いつもとは違う動きやすい服装だ。いや、うちの隊服に文句があるわけじゃないんだが、多数決で決まったからな。俺は普通のが良かったのに。まあ、武道やってたりしてる人はああいうのも着てるし動きにくいわけないはずだ。
 続いて顕現したハンドガンのグリップを握りしめ腕を上下させてみる。軽いな。なにこれ壊しそうでめっちゃ怖いんだけど。何より問題なのはこれ自動拳銃(オート)なんだよな。それだけでも余計に俺の不安を煽る。
 そこまで確認すると目の前に毎回のごとくモールモッドが現れた。
『訓練開始十秒前です』
「よく見ておくといい。これがボーダーNo.1銃手(ガンナー)の力だ。本当に一瞬で終わるぞ」
 嵐山さんこれ以上はただの羞恥プレイなんでやめてください。うわっ、しかも何人か非番の人が見に来てるし。
『五秒前』
 綾辻のアナウンスを聞き、俺はぶらん、と両腕をたらし、脱力状態になる。無形の構えというやつである。




『四』
 

 相手はまともな攻撃はしてきやしない。


『三』


 それどころかあのでかい図体だ。ちょこまか動かれることはない。でもくそかたいんだよなあ。


『二』


 弱点は目みたいなところなんだが、そこに一発ぶっ放せばいいってもんじゃない。あそこに数発叩き込む。


『一』


 目標までの弾道を頭の中で思い浮かべる。


『―――――訓練開始っ!』


 パパパパパン!

 訓練室には銃声しか木霊しなかった。
 目?みたいなところの中心部の周りの沿線上の先に沿うようにトリオン弾を叩き込む。他のやつらはおそらく「あ、ありのまま、今起こったことを話すぜっ!」状態になってるだろう。なんてことはない、ただの早撃ち、クイックドローである。
 俺は後ろへ振り返り出口の方へ歩を進める。そこへ目ん玉のど真ん中に目掛けて背面ショット。
 その一発でネイバーは絶命した。

 ここまでの時間実に、





『記録1.8秒』




「フッ。一瞬でカタが付いたな」


「雪乃さん、一瞬って何秒ぐらいでしたっけ?」
「そうね。おおよそだけれど一秒にも満たないぐらいのはずね」
「八幡さんが嘘ついた」
 あーいーつーらーわー!いいだろ、たまにはかっこつけても。今思えばヒス俺でしてましたねはい。
「……トリガー解除(オフ)
 俺の中で会ってに論破され虚しくなってしまったのでトリガーを解除する。
「どうだみんな。これがボーダー最強の実力だ!」
「最強は言い過ぎでしょ。太刀川さんもいるし、ニノさんや当真さんだっている」
「それは比企谷先輩が個人ランク戦に参加してないだけじゃないですか」
 木虎がジトっとした目で俺を見てくる。ああ、そういえば前こいつとランク戦したときに長引きすぎて適当にあしらったことがあったような。まあ、大半のやつにそうやってるんだけどな。小南とか三バカとか。
「この後もまだまだレクリエーションはあるから楽しみにしててくれ!」
 まだあんのかよ。勘弁してくれ。
「次は昼食の時間だ。食堂まで案内するからついてきてくれ」
 ぞろぞろと嵐山さんの後ろについていく中。総武ボーダー組はやはり俺のもとへ集まってきた。
「比企谷。やはりお前は人間をやめていたんだな」
「おいまて。俺はまだ人間だ」
「『まだ』。ここ重要ですよ皆さん」
「そろそろはっ倒すぞ。総司」
「ええもちろんです!さあ!カマンッ!」
 ええ。予想斜め下の回答なんですけど。
「まあ、俺はこれからランク戦ブースに」
「行かせると思ってるのかしら?」
 あらやだ怖い。真後ろに氷の女王がおる。やばいよ。何がやばいかって、どす黒い何かが見える。
「……まあ、昼飯は適当に隊室で済ますわ」
「わかった。嵐山さんには俺から言っておく」
「すまん頼むわ」
 何ならこのまま隊室にこもりたいまであるが、おそらくうちの隊の女子がそれを許さないだろう。
 だが、この時の俺は本当に引きこもればよかったと思うことになることをまだ知らない。 
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