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ジオン公国転生記

作者:正博
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第6話

 食事を済ませると俺はサスロ兄の部屋を訪れた。
 
 ユーリ「サスロ兄。ちょっといい」
 サスロ「ああ。入れ」
 ユーリ「今日の件だけどさ。転生者いや『イレギュラー』が絡んでいる」
 サスロ「何故そう思う」
 ユーリ「どうやら、イレギュラーにはイレギュラーの事が分かるみたい。ビックトレーに乗っていたみたい」
 サスロ「分かった。兄貴達には俺から報告しておく。今は余り気にせず寝ろ」
 ユーリ「うん。おやすみ」

 サスロはギレンに今日の件とユーリの件を報告した。
 ギレンは頷いただけで、特に何も言わなかった。


 1月後、俺はギレン兄に連絡を入れていた。
 
 ユーリ「レウルーラ3隻くらい、MS回収に寄こしてよ」
 ギレン「MSがそんなに出来たのか」
 サスロ「兄貴違うぞ。こいつ無計画で作りよって、レウルーラ7隻分はあるぞ」

 ギレン兄はこめかみをほぐしながら言った。

 ギレン「レウルーラ9隻、ムサカ3隻回す」
 ユーリ「全部持って行かれると、オデッサ防衛が出来ないよ」
 ギレン「MSはレウルーラ7隻分で良い。残りの艦はオデッサ用だ。こちらも艦がかなり揃ったからな」
 サスロ「MSパイロットも欲しい」
 ギレン「1個師団回す」
 ユーリ「戦車兵、戦闘機パイロットも」
 ギレン「分かった。送れるだけ送る。それからドズルからだ、ホワイトベースがサイド7に入ったそうだ」
 ユーリ「無視しよう。下手に動いてアムロがガンダムに乗り込むと危ない」
 ギレン「その心配は無い。ガンダムもホワイトベースも、ティターンズが既に自分の物にした」
 サスロ「では大半の転生者は、サイド7に残留か」
 ギレン「それがな。サイド7の住民は他へ強制退去だそうだ」
 ユーリ「何て奴らだ。でも仕向けたのも俺達だし複雑」
 サスロ「逆に転生者の動きがつかみ難くなるぞ」
 ギレン「今は、待つしかあるまい。出てきたその時はその時考えよう」

 ティターンズを動かした為にサイド7転生者封じ込めが出来なくなった。
 でも俺達は知らなかった、この時何が起きていたかを知るのはかなり後だった。

 UC0080 遂に俺達は1年を乗り越えた、


 UC0087 グリプス戦役勃発

 8年もの長いジオンにとって平和な時間は、戦力を膨大に増やしてくれた。
 しかも研究、開発の時間があった。
 ・トロニウムエンジン
 ・ブラックホールエンジン
 ・PS装甲
 ・陽電子リフレクター
 ・ASRS
 ・ミラージュコロイド
 ・ローエングリン
 ・タンホイザー
 ・ハイパージャマー
 ・サイコフレーム
 
 でも平和は突然終わりを告げた、ティターンズである。
 エゥーゴと決着をつけるのに手を貸せと言ってきた。
 ハマーン姉のアクシズも同様だった。
 手を貸さない場合、コロニーレーザーをサイド3に撃つと脅してきた。
 
 ギレン「ティターンズから宣戦布告があった。ソーラレイ撃て」

 ギレン兄は、こうなる事を見越して、コロニーレーザーを元々照準させていたのだ。
 続いてグリプス2を撃った、この8年でソーラレイも改修されていた。
 しかもそこへエゥーゴ艦隊が襲い掛かり、ティターンズは崩壊していった。
 地上のティターンズは反逆者として粛清されていった。
 
 しかしそれはティターンズだけでは無かった。
 エゥーゴの指導者ブレックス准将が、ティターンズとの内紛の罪で予備役にされた。
 後はエゥーゴのスポンサー達の争いでエゥーゴも解散となった。
 シャアは帰って来なかった。

 それから半年後、ギレン兄からオデッサから引き上げ命令が来た。
 連邦政府が、サイド3の独立を認める代わりオデッサの返還を求めて来た。
 ギレン兄は了承し、交渉は成立・・・とはさせなかった。
 ティターンズの恫喝への賠償を求めたのだ。
 ギレン兄はサイド7をジオンにもらい受けたのだ。
 ギレン兄はハマーン姉にサイド7へ入るように言った。
 アクシズはサイド7へ移動した。
 グラナダもジオンの物となった、ギレン兄が政府高官へ裏金を渡していたからだ。

 オデッサからの引き上げは、取れるだけ取った資源、生産した兵器を打ち上げ、跡地を破壊して終わった。
 こうしてジオンは、今現在も続いている。
 

 気になるのは連邦軍。
 レビル将軍が老衰の為亡くなったそうだ、お年だったものね。
 ティアンム提督は交通事故でお亡くなりになったらしい。
 他にも将軍、政府高官も次々と汚職や死亡等でかなりの人数が上層部で入れ替わってる。
 
 ユーリ「ちょっと、おかしすぎない」
 ギレン「やはりお前もそう思うか、多分転生者が動いているのだろう。自分達をそれなりの地位に付ける為に」
 ユーリ「戻って来ないシャアのネオジオンが危ないね。理由を付けてジオンを巻き込む気じゃない」
 ギレン「まあ、そんな所だろうな」
 サスロ「シャアに援助は」
 ギレン「続けている。艦もMSもかなりの数を渡している」
 ユーリ「連邦がどれだけ戦力を、揃えて来るかだね」
 ギレン「そういう事だな」
 ユーリ「最後の手は、まだ使いたくないな」
 サスロ「最後の手とは何だ?」
 ユーリ「別の世界を呼び込む」
 ギレン「確かに最後の手だな。だが間違えるとジオンにも危害が及ぶぞ」
 ユーリ「選んで呼べば大丈夫と思う。ガンダムWはコロニー側だし。連邦が強くなり過ぎたら、それしかないと思うよ」
 ギレン「考えておく」
 ユーリ「あ、SEED系はまだ呼んだらダメだからね」
 サスロ「何故だ?」
 ユーリ「忘れたの。あの世界核分裂が出来ない様に、コーディネーターがNジャマーを使うからこっちの世界の動力殆んど停止するよ」
 ギレン「対策は」
 ユーリ「伊達に長い間研究していた訳じゃないよ。ブラックホールエンジンがもう少しで小型化できる。それを組み込めば大丈夫だよ」
 ギレン「ブラックホールエンジン!お前そんな物作ってたのか。グランゾンを作る気じゃあ無いだろうな」
 ユーリ「あの天才の機体なんかは無理」
 
 それから2年経ち、ブラックホールエンジンが色んなサイズで完成した。
 今までの熱核反応炉より、何と20倍エネルギーに余剰が出来て、パワーがものすごい事になった。
 しかしその為、今迄の兵器に積み込むには各部で不具合が起き、改修作業が必要となった。

 ユーリ「あー、あれもこれも強度不足、エネルギー系、電気系交換、新装備の装着、無理。ペンダントで改修図面を作ろう」
 ・全兵器の改修図面の作成
 ・全兵器の改修工場の設計図
 ・全兵器生産工場の改修図

 半年で全部の図面も完成した。
 図面さえあれば、後は現場に任せられるので、ユーリは兄弟が乗る機体を作りだした。
 改修した兵器は、ソロモン、グラナダへ優先的に回された。
 パイロットも再訓練が必要になり、各部隊で猛訓練が行われた。
 半年後、兄貴達の機体も出来上がり、ジオンの兵器はほぼ改修が終わった。
 ギレン ・ナイチンゲール
 サスロ ・ゲーマルク
 キシリア・キュベレイ
 ドズル ・ビグザム
 ガルマ ・キュベレイ
 ユーリ ・サザビー

 
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