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ジオン公国転生記

作者:正博
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第5話

 『MS・シュナンジュ』キシリア姉から依頼された1点ものである。
 完成したので、キシリア姉に連絡を入れた。

 ユーリ「シュナンジュが完成したから、ついでに作ったローゼンズール20機と持って行って」
 キシリア「HLVで打ち上げれば良いではないか」
 ユーリ「いいよ。打ち上げ後に、他の勢力に持って行かれても、もう作らないからね」
 キシリア「分かった。レウルーラを向かわせる」
 ユーリ「レウルーラ・・・って! はいはい分かりました。もっとMSが欲しいのね」
 キシリア「聡い子は好きだよ」
 ユーリ「はいはい。ローゼンズール残り10機と、ギラドーガ載せられるだけ、これでどう」
 キシリア「すぐに向かわせる」

 10日後、レウルーラが到着したが、MSの搬入中に問題が起きた、真紅の稲妻君だった。

 ジョニー「真紅に染めて無いし、俺のエンブレムも入って無い」
 ユーリ「何かありましたか」
 ジョニー「何かじゃねえ!・・・であります」
 ユーリ「パーソナルカラーとかは部隊に戻ってやってくれるかい。正直、今これだけのMSを持って行かれるのは困るの。連邦が動き始めてる、オデッサ奪回作戦かも知れないのに! パーソナルカラーとエンブレムは入れてあげるから、シュナンジュ降ろして。その分ギラドーガ詰め込んだあげて。キシリア姉に連絡しないと」
 ジョニー「何故、キシリア様に連絡を?」
 ユーリ「え、だってエースパイロット借りるのに連絡しておかないと」
 ジョニー「何でそうなるのですか?」
 ユーリ「パーソナルカラーとエンブレムが、1日で終わると思う。それと1機いないだけでギラドーガの詰め込みしたレウルーラが帰れば、キシリア姉が喜ぶよ」
 ジョニー「いや困ります。すいませんでした、我儘を言いました」

 レウルーラは、積み込み作業が終わると、真紅の稲妻君と急いで帰りました。
 

 連邦が動いているのは本当の事、ここ最近防衛線に少しずつ手を出してくる。
 サスロ兄とマクベが、防衛作戦を立てている。
 俺は相変わらず工場見回りと、工房作業。
 さて行くかと思った時、無線機からサスロ兄の真剣な声が聞こえて来た。

 サスロ「基地に戻れ! 連邦の攻撃だ」

 とにかく中へ戻った。

 ユーリ「サスロ兄。連邦はどの程度の規模?」
 サスロ「規模は今調べさせている、東の防衛線にかなりの数が仕掛けているらしい。ビックトレーが1隻確認出来てる、さっき1個大隊を送り込んだから早々突破される心配はない」
 ユーリ「俺とラル部隊で現場に行こうか?」
 マクベ「いえ、ビックトレー1隻とか少なすぎます。多分、別方向からも来る筈」
 サスロ「俺もそう思う」
 ユーリ「MSの機種はとか分からないの?」
 サスロ「ジムⅢとジェガン、未確認情報だがパーフェクトガンダム3機いるとの事だ」
 ユーリ「ラル部隊は置いて行くけど、俺は行くよガンダム3機は拙いよ」
 
 俺は返事も聞かずに飛び出した。
 サザビーに乗り込み、SFSに機体を固定すると、東の防衛線に向って飛び立った。
 
 現場に着くと、かなり押し込まれていた。
 SFSを自動操縦に切り替えると、連邦軍の前に飛び降り着地と同時にメガ粒子砲を放った。
 メガ粒子砲から外れたジェガンが、ビームサーベルで斬りかかってきたが、蹴り飛ばし退けさせた。
 
 ユーリ「邪魔だ!」

 蹴り飛ばしたジェガンを、右手のビームライフルで撃ち抜き爆散させた。
 そして左手にビームソードアックスを持たせると、敵の中に突貫した。
 
 ユーリ「邪魔だ、邪魔だ、邪魔だ!」

 左から来たジムⅢをビームソードアックスで横一文字に斬り捨てると、前方からバズーカを撃ち込んできたジェガンをバズーカの弾を躱しながらビームライフルでコックピットを撃ち抜いた。
 再度、チャージが完了したメガ粒子砲を敵の集中している所に撃ち込み5機が光に消えた。
 メガ粒子砲を躱し損ねたのか、3機程動きがおかしい機体があったので、ビームライフルで3発撃ち爆散させた。


 俺は外部スピーカーのスイッチをONにして叫んだ。

 ユーリ「雑魚は引っ込んでろ。ガンダムいるんだろ。怖くて出れないのか」

 俺の挑発に乗った訳では無いだろうが、前方に4機の機体が現れた。
 パーフェクトガンダム3機とプロトタイプガンダムだった。

 ユーリ「パーフェクトガンダム3機に用がある。ザニーは引っ込んでいろ、邪魔だ!」

 俺はワザと間違えた、周囲から笑い声が聞こえて来る。
 プロトタイプガンダムがビームライフルを撃って来たが、怒りで照準がぶれるのか、サザビーは1歩も動かずにいても2発、3発と外れて行く。

 ユーリ「ガンダムの真似をしたい気持ちは分かる。けどなガンダムはあのビットにすら当てるんだ、もういいだろうザニー」

 プロトタイプガンダムは、ビームライフルを投げ捨て、ビームサーベルで斬り掛かってきた。
 俺はビームライフルの1撃で破壊した。

 ユーリ「馬鹿だね。誰が攻撃しないなんて言った。さて、そこの3機は敵討ちをしないのか」

 パーフェクトガンダム3機を見据えてから、周囲のジムⅢ、ジェガンを見回した。
 漸く、パーフェクトガンダム3機が動き始めた。

 ユーリ「ジオン軍に告ぐ。今すぐ防衛線まで下がれ。こいつらは俺が相手をする」
 防衛隊長「全軍、言われた通りに後退せよ、我々は邪魔になる」

 ジオン軍は一旦防衛線まで後退したが、連邦軍はそのままの状態で、停止して下がろうともしなかった。
 パーフェクトガンダム1機から、声が聞こえて来た。

 連邦兵「よう、さっきの雑魚と同じにするなよ。ガンダムはガンダムでも『パーフェクトガンダム』3機だぜ」

 その途端、右のガンダムからキャノン砲が、左のガンダムからシールドライフルが発射された。
 
 ユーリ「その程度」
 
 左に避けようとしたがジムⅢが棒立ちで立っているので、ショルダータックルで弾き飛ばしビームを避けた。
 残り1機が、上からビームサーベルで攻撃してきたのをビームソードアックスで受け止めて蹴り飛ばした。
 
 ユーリ「え、さっきの2機がいない」

 蹴り飛ばしたガンダムもいなくなっていた。
 突然、右後方のジムⅢが爆発しビームが飛んできた、前に避けようとしたらジェガンが邪魔になって、退かせる余裕が無いので左横の隙間に飛び込んだ。
 そこへまた上からビームサーベルで串刺しにしょうと、ガンダムが飛び込んで来た。

 ユーリ「もう読めてるよ」

 そのまま上方に向けてメガ粒子砲を放って、パーフェクトガンダム1機が光に消えた。

 ユーリ「部隊を壁に攻撃、馬鹿じゃない連邦軍なんだから撃って壊せばいいだけ。無抵抗は撃てないと思った、優しく無いよ、俺は」

 ビームソードアックスをしまうとラックからビームバズーカを左手に持たせた。
 
 ユーリ「それじゃ反撃と行きますか」

 右前方からビームが来たが躱さず受けた、サザビーの前方でビームが拡散して消えた、MS用のIフィールドが完成していたのである。
 ユーリはフルバーストの様にビームライフル、ビームバズーカ、メガ粒子砲を撃ちまくった。
 200機近くいた連邦軍は次々と撃破されていく。

 ユーリ「マインドコントロールか。酷い事するね、連邦軍も。まあ、分かってて撃ってる俺も酷い奴だけど」

 と言いながら撃つのは止めない。
 ビームバズーカを撃った時、偶々そこにパーフェクトガンダムが1機いて、頭部が完全に吹き飛んでいた。
 カメラを失い彷徨う様に歩くガンダムを、メガ粒子砲で消し飛ばした。

 ユーリ「後、1機か」

 その1機は、ビックトレーの所にいた。

 連邦兵「あんな化け物を相手に出来るか。撤退だ」
 ???「ユーリ君ですか。彼はもっと強くなりますよ。艦長、目障りです、ごみの処分をお願いします」
 艦長「はい、主砲用意撃て」

 パーフェクトガンダムは消滅した。

 艦長「残りの兵はどうします」
 ???「放っておきましょう。連邦にはまだまだ兵士がいます。帰りましょう」
 艦長「実験終了、帰投する」

 ユーリ「パーフェクトガンダムと、もう1つの気配が消えた。まあ、いいか。隊長さん」
 防衛隊長「はい、ユーリ様」
 ユーリ「残ったMSは回収して帰ろう」
 防衛隊長「手向かわないでしょうか」
 ユーリ「マインドコントロール受けてるからね大丈夫だよ。それから捕虜は丁寧に扱ってね」

 俺はSFSを降ろし、載り込む。

 ユーリ「それじゃ、悪いけど後始末頼んだよ」
 防衛隊長「はっ、ユーリ様。援軍ありがとうございました」
 
 ユーリは基地へ帰る途中に考えた。
 
 ユーリ「これは何かの実験だ。そうでないと数が少なすぎる。遂に出たかな。俺の倒すべき相手が」  

 ユーリは基地に着くまで考えるのだった。

 サスロ「ユーリ。大丈夫だったか」
 ユーリ「大丈夫だから、他の所は」
 マクベ「今回はユーリ様の所だけでした」
 ユーリ「そう、今回はね」



 
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