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星河の覇皇

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第六十五部第三章 連合の元首その二

「ですから」
「是非な」
「サハラには衝突してもらいましょう」
「エウロパと」
「どうもエウロパは」 
 ここでだ、アッチャラーンは顔を曇らせてキロモトにこうも話した。
「間もなく総統に就任する」
「ギルフォード侯爵だな」
「相当な人物です」
「だからだな」
「はい、エウロパは復興し発展します」
「その復興と発展を順調なものとしない」
「その為にです」
 是非にというのだ。
「サハラに発展してもらわないと」
「こちらが楽になる為にな」
「無論我々も発展を目指しますが」
「それに加えてだ」
「はい、サハラには強くなってもらい」
「エウロパといがみ合ってもらわないとな」
「その分だけこちらが楽になります」
 つまり連合がというのだ。
「相当に」
「だから各国も無償の援助を渡した」
「各国にとっては何でもないものにしても」
「牛を育てるには水と牧草だ」
 これも連合の諺だ、よい牛を育てるにも必要なものがあるというのだ。
「この場合は獅子か豹だが」
「その獅子や豹が何でもない肉で育つのなら」
「そしてこちらをずっと睨んでいる忌々しい貴族に向かってくれるのならな」
「有り難いですね」
「ノーリスクハイリターンだ」
 そうしたものだというのだ、連合にとって。
「安い屑肉があちらにご馳走ならどんどん食べてもらう」
「そういうことですね」
「我々は高い肉をどんどんよくしていく」 
「そして大きくなっていきましょう」
 アッチャラーンも言うのだった。
「我々は」
「連合は多くの星系を持っている」
 銀河の半分だ、相当な量になっているのは言うまでもない。
「そこに土地と資源がある」
「その土地と資源があるからこそ」
「発展が約束されている」
 他の国、特にエウロパより容易にだ。連合は無限の開拓地開発地により発展し続けていてそれは今でもなのだ。
「それを使っていけば」
「このままですね」
「大きくなっていく、しかもここにきてだ」
 アッチャラーンがこの時に言うことはというと。
「人口増加の速度があがった」
「これまでは百年に二倍のレベルでしたが」
「三倍になった」
 そこまで速まったというのだ。
「百年後には十二兆になる」
「これは相当に大きいです」
「人口もありだ」
「そして土地も資源もある」
「発展出来る」
「これまで以上に」
「これが有り難い」
 それも非常にというのだ。
「若しどちらかでもないと」
「連合のこれまでの発展はなかったですね」
「あらゆる分野においてな」
「まずは下地があることです」
 国家の発展についてもというのだ。
「資源と土地」
「その二つだな」
「これは古代から変わりませんね」
「無限の開拓地と開発地があればな」
「国家は幾らでも発展出来ます」
「そしてだ」 
 さらにと言うのだった。 
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