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ドリトル先生と春の花達

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第五幕その六

 先生は早速ここ数年の学園の土壌や草やお水についてのデータを見ました、そして見終わってから言いました。
「全部変わってないよ」
「ああ、そうなんだ」
「全然変わってないんだ」
「そうしたものは」
「全部なのね」
「今年のデータは何と一昨日出たものだけれど」
 それもというのです。
「去年までと同じだよ」
「じゃあ虫の味が変わったのは」
「やっぱり気候のせいなんだ」
「寒いからそのせいで」
「それで味が違うっていうのね」
「そうみたいだね、寒いからだね」 
 まさにそのせいでというのです。
「味も変わったんだよ」
「成程ね」
「三月が寒かったからだね」
「虫の味も違ってて」
「小鳥さん達も浮かなかったのね」
「うん、これはね」
 気候のせいならというのです。
「仕方がないね」
「気候のことはどうしようもないから」
「寒いことについては」
「だからだね」
「小鳥さん達にしても」
「うん、暫くは我慢してもらうしかないよ」
 虫の味についてはというのです。
「このことはね」
「それじゃあだね」
「小鳥さん達にそのことをお話する?」
「そうする?」
「後で」
「いや、今日にでもするよ」
 虫の味が違う原因をというのです。
「そうするよ」
「うん、それじゃあね」
「今は我慢して」
「そしてだね」
「そのうえで」
「これからを期待してもらおう」
 虫の味が変わることをというのです、そしてでした。先生はお茶を一杯飲むとそうしてでした。
 お外に出て小鳥さん達にお話します、すると小鳥さん達は仕方ないといったお顔になって先生に言いました。
「そうなんだ」
「寒いせいでなのね」
「じゃあね」
「もう我慢するしかない?」
「土や草やお水のせいでないなら」
「それなら」
「うん、三月が寒いせいだからね」 
 だからだというのです。
「もう仕方ないよ」
「わかったよ、じゃあね」
「今はね」
「虫の味は我慢するよ」
「気候のことならね」
「どうしようもないから」
「寒いのは君達も嫌だったね」
 先生は小鳥さん達自身が寒さについて思っていたであろうことをあえて尋ねました。
「そうだよね」
「うん、やっぱりね」
「このことは嫌だったよ」
「どうしてもね」
「早く暖かくなってほしかったよ」
「本当にね」
「それは虫達も一緒でね」
 それでというのです。 
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