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誘拐篇

作者:Gabriella
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3 鬼兵隊

 
前書き
 殺すはずだった男が、高杉であったことを知ったアンナは、とにかく逃げようと画策するも…!?
 逆に、高杉に捕まった。 

 
 
  次に私が目を覚ましたのは、船の中らしきところ。
  この独特な浮遊感から場所を、割り出した。


  ここは…どこだ?
  まさか、鬼兵隊の船の中!?

  目を開けると、目の前に、高杉と、ピンク色の着物のへそ出しタンクトップを着た女が一緒に、
  私をのぞき込んでいた。

  _「あ、晋助さまァ、目を覚ましたようですッス。」

  _「そうか。ならば、あとは任せた。」


  そう言って、彼は部屋から出ていった。

  ああ…私は結局、高杉(あいつ)に捕まったのか…。



  _「『白夜叉』ねぇ…。同じ名前のやつが2人いるとは…。アンタ、
    あいつと 兄弟なんッスか?」


  _あいつ、って 誰?

  首や、手、足も、動かない。どうやらまた、張り付けられたらしい。
  まあ、いい。とりあえず、早くこの状態から解放されたい。

  _「あ? なんだ、へそ出し女?」

  _「誰がへそ出し女だァァァ! …まぁ、いい。
    私は、鬼兵隊のメンバー、巷では『紅い弾丸』と噂される、来島また子ッスよ。
    これからは、私が先輩なんで。私のいうこと、ちゃんと聞くッスよ。
    分かりましたァ?」

  素直に返事すんの、面倒くさい。

  _「あー、分かったんで、早く解放してくんないですかね、へそ出し先輩ィ?」

  _「…おいィィィィ! 話、聞いてたッスか?また子 って言ってんだろーがァァ!
    まあ、いい。解放してやらないと、晋助様に ドヤされるッス。」



  
  _この女は、個性が強いな。


  女…いや、また子といったか…は、腰に巻いてあるポケットから鍵を取り出して、
  私を縛り付けていた、器具のカギを外した。

  _「これから、アンタを部屋まで案内するッス。
    でもいいなぁ、アンタ。晋助様、直々に指名された部屋ッスよ。
    私だって、指名されたい」

  _「ま、頑張れ。意志あるところに道は開ける っていうしな。」

  _「ところで、アンタ、名前は何っていうンスか?」

  出ました、Ms.聞きたがり屋。
  めんどくさいから、テキトーにかわそう。

  _「巷では、白夜叉って言われている。」

  _「はいはい、知ってます。本名は?って聞いてンスよ。」

  _「さぁねぇ…。前は、アンナ って呼ばれていたが、何か。」

  _「じゃあ、今日から私、アンタのこと、アンナって呼ぶッス。」

  仕方ない、もう少し、付き合ってやろう。

  _「…せめて、様 付けろ。笑」

  _「付けねぇーよ! だってアンタ、一応私の後輩ですもん。

    あ、着いた。あと、一応忠告しとくけど、この部屋、この船の中では、
    一番、晋助様に近い部屋だから、逃げ出そうもんなら、すぐ捕まるッスよ。
    気を付けた方がいいッスよ。」


  _「…ご忠告、感謝する。」


  _「あと、着替えも用意してあるんで、それに着替えたら、すぐ私の部屋に来るッス。」


  仕方がなかったので、とりあえず、頷いた。




  また子が私の部屋から出ていくと、改めて、今の自分の服装を、一瞥した。
  着ていたのは、高杉の着ていた、紫色の布地に、オレンジ色をした蝶の模様のついた 着物だった。

  いったい、あいつは、どんだけ同じ着物を持ってんだか…。
  なんの趣味だ?



  …でもなんか、いい匂いがする。どこか懐かしいような…
   なんだろう、この香り。


  そんなことを考えながら、着替えの入った風呂敷を開くと、なんか、派手な衣装が出てきた。

  まず、白の布地に、金の紅葉柄の刺繡が施された、太ももまでの丈の着物と、青の帯。
  そして、濃紺の網タイツに、短めの黒のブーツ。結構ヒールが高い。

  あと、エメラルド色の、羽織だった。


  


  早速、用意された服を着てみると自分でいうのもなんだが、
  なんともまあ、きれいだった。

  長い金色がかった銀髪を頭の上の方で結び、青いリボンを飾り付け、
  化粧をすれば、完璧だった。



  化粧を終えて、鏡の前でおかしくないか、チェックする。
  チェックを終えて、部屋を出ようとすると、窓に続く障子の方から、
  あいつの声が聞こえてきた。
 
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