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汚い飯屋

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第七章

「これも食ってな」
「そしてですね」
「他のも食おうな」
「わかりました」 
 名倉のその言葉に頷いてさらにだった。
 高橋はカツを食べた、するとそのカツもだ。
「でかいだけじゃなくて」
「いいだろ」
「美味いです」
 衣の大きさは適度で肉も火がよく通っている、ボリュームがあるだけではなかった。
「これは」
「そうだよな」
「こんな美味いカツは」
 本当にというのだ。
「そうそうないですよ」
「そうだよな」
「はい、しかもです」
 そのカツをおかずに飯を食うと。
「御飯もです」
「いい炊き方だろ」
「ふっくらとして暖かくて」
 それでというのだ。
「かなり美味いですよ」
「おかわりできるか?」
「それはわからないですが」
 それでもというのだ。
「美味いですね」
「それはそうだな、こっちもな」
 名倉はハンバーグを食べている、彼のおかずを。
「美味いからな」
「そうですか」
「でかいしな」
 四百グラムはある、優に。
「こっちもな」
「凄いボリュームですよね」
「だからな」
「これ一食で、ですね」
「腹一杯だ、しかもな」
「おかわりも自由で」
「よく食えるからな」
「しかもですね」
 ここでだ、高橋はキャベツの酢漬けを見てこう言った。
「これはいいですね」
「キャベツか」
「はい、美味いですね」
「しかも栄養もあるからな」
「キャベツだからですね」 
 まさにというのだ。
「しかも残したら駄目で」
「こうしたら保存も利くんだ」
 酢漬けにしているからだ。
「こうしたことも考えているんだ」
「吉野家の紅生姜みたいですね」
「そうだな、これもいいだろ」
「本当に」
「これもお味噌汁も自由だ」
 おかわりはというのだ。
「どんどん食えよ」
「わかりました」
 高橋は名倉の言葉に頷き実際に御飯と味噌汁、それに酢漬けもおかわりをして食べた。名倉は御飯と酢漬けをおかわりした。 
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