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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第三章 X《クロス》
  開戦



「来るかねぇ?」

「来てもらわないと困る。そのためにあんなもん生やしたんだからな」


洞窟内


そこで五体のアンデットが立って話し合っていた。


最奥には石版があり、その少し前に少女たちが円形に並ぶ。
彼らが立っているのはさらにその少し前。

姿は見えないが、横穴には無数のアンデットがひしめいている。



(あれ)をやったのが昨日の晩。だったら来るのはそろそろだ」


そういってブロッサムアンデットがクイ、と顎を上に向ける。
そのさきには岩の天井があるだけだが、そのさらに先の地上には確かに桜の森がある。


「これで来ないならもう直接連れてくるしかないな」

「これでどーにかなんのか?」

「そもそもあのままじゃどうにもならなかったんだ。やるだけやってみようぜ」

「そうだねぇ・・・それに、来たみたいだぜ」




ゴ、ゴン・・・―――――――




洞窟の入り口に当たる場所。

岩で蓋をされたそこからそんな重い音を立てて、少しずつ崩れていき、外の光が差し込んできた。


それに反応してか、周囲の穴にいるアンデット達が近くまで出てきて、暗い穴の中でギラギラと眼光を灯してぎゃあぎゃあと騒ぎ出している。




そして、岩が崩れて全開された。

海から上る朝日が、まっすぐに洞窟の中を照らし出して入ってきた四人をシルエットにして黒く染め上げる。




「ようこそみなさん!!ですが、まねかねざる客というのは好みませんゆえに、とっとと名乗りを上げてくださいましぃ!」


ドーベルマンアンデットがパンパンと手を叩きながら、おどけた態度で前に出、丁寧な言葉づかいから乱暴なそれに変化してそう言う。

それに対して呆れたような溜息をだし、その四人が名乗りを上げた。




「直枝理樹」

「クラウド・ストライフ」

「神尾観鈴」

「北郷一刀。俺たちの大切な仲間を返してもらいに来た」




ギィン・・・・!!!




彼らが名乗りを上げた瞬間、アンデット達の背後でそんな音がして、石版が淡く光りだす。



しかし、そんなことは気にしないと言わんばかりに今度はクロコダイルアンデットが前に出て四人に言った。



「さて・・・・来てもらって悪いが、早々におかえりいただこう。それともここでやる気か?洞窟が崩れれば、彼女らも死ぬだろう?」

「・・・・さいですか」

「・・・・・は?」



ジャコン

「言ったことを忘れているようだな」


ガシャ、ガキンッ

「翼人に人質は効かない」


ブォン、ガシャコッ

「ここをぶっ放して、崩壊より前に助ければいい」


チャキ

「ちょっと、大胆かな?」





四人が次々と大型火器をや大型銃器を一刀の翼から取出し、それを構えて引き金に指を翔ける。
銃火器による攻撃とは少し、いやかなり彼ららしくない。

しかし、これは意図的だ。
はっきりと彼らに脅威を示した。

そしてその光景に、アンデット達は思惑通りにギョッとした。
自分たちはあんなものでやられないが、少女たちに当たったらこいつらどうするつもりだ!?



「問題はない。俺たちの救助の方が早い」

「じゃあ・・・いこっか?」

「行こう!」


「派手に・・・・いくぜぇぇええええええ!!!」





雄叫びを上げる。

「ガチリ」と小さな引き金を引く音がして、その直後、圧倒的な爆発と破壊の音が、嵐となって洞窟内に吹き荒れて行った。






            世界をめぐる、銀白の翼

               第三章 X
                開戦






「うぉぉぉぉオオオオオオオオおお!?」



ガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴンッッッ!!




いきなりぶっ放されたその無数の銃器の勢いにビビりながらも、ブロッサムアンデットがとっさに腕を地面に突っ込んだ。


直後、アンデット達と翼人たちの間に巨木が現れ、それがその銃弾や巨砲を受け止め、さらに洞窟の全域に張り巡らせられて崩壊を止めた。

その膨大な破壊のための物量は防御に出した巨木を跡形もなく吹き飛ばし、アンデット達を露呈させた。


「なんて無茶苦茶な奴らだ・・・・!!!」

「第二射!!」

「させるかァッ!!」



そこからさらにぶっ放そうとする翼人共に対し、ブロッサムアンデットがもうさせないといって砲撃を撃ち放った。

それを受けて四人を爆煙が包むが直後、その煙の中から現れたのは、撃ち放ち終え、そして砲撃で破壊された重火器だった。



「なに!?うぉっ!?」



それを見て驚くブロッサムアンデットだが、目の前に翼人が現れてさらなる驚愕の声を出した。


見ると、ほかのアンデットの元にも翼人が掛け迫っており、今にも戦闘を始めそうな勢いだった。



「来い!!」

「っと、おうっ!?」


まず、クラウドがドーベルマンアンデットの後ろ首をひっつかんで天井に投げ放ち、さらにそれを追って自身も突っ込んでいった。
その勢いは天井を突き崩し、そのまま地上にまで突き出していく。


次に、一刀だ。
一刀が無数の武器でエレクトリックエェルアンデットを横穴に押し込むようにして突っ込み、そのまま暗闇の中へと消えていく。


さらに理樹。
クロコダイルアンデットの四肢にリング状にしたバリアをはめて動きを止め、ドてっ腹にハンマーにしたバリアをブチ当てて洞窟の入り口外へとすっ飛ばす。
そのままクロコダイルアンデットは海へと弾き飛ばされて落ち、理樹も後を追って飛び込んで行った。


観鈴はブロッサムアンデットを相手にし、クラウドが開けた穴から地上に出、桜の森の中へと突っ込んで向かう。



「各個撃破する気か・・・だが俺の相手は誰になんのかな?」



そこで取りこぼされてしまったコックローチアンデットが、さて誰の加勢に行こうかとそれぞれ四人の向った方向をキョロキョロと見渡し始めた。
さらには横穴からは中級アンデットもわらわらと出てきている。


こいつらが加勢に向かったら、翼人と言えども勝てるかどうか。


しかし、そうはならない。



「てめえの相手は俺たちだ害虫野郎!!」


クラウドの開けた穴がガラガラと大きな穴へと広がったところで、連れてこられた「EARTH」メンバーが穴を囲むようにして見下ろしていた。

そして一気に飛び降りてきて、その他大勢のアンデットどもとの戦闘が始まった。



「おぉおぉ、派手だねぇ。じゃあ俺は今の内・・・」

「テメェの相手は俺だといったろ?」

『またコックローチの相手かい。だがその力は検索済みだ』



そこから穴を這い上がり、どこかへと行こうとしたコックローチアンデットを待っていたのは、仮面ライダーW、ディエンド、そしてハクオロの三人だ。

まるで最初からこいつがこうして上がってくることを把握していたかのように、この三人は待ち構えていた。



『こちらからも援護します』

「ありがとう。でも僕らでやってみるよ。翼人たちの援護にも何人かもう向かってるみたいだし」





こうして、戦いの幕は開かれた。


終末に笑うのは、いったいだれなのか。









《くっくっく・・・・せいぜい戦え。その力――――――私のために完成させるがいい》

どこかで不気味な声がする。




まだ、終わりは見えない。





to be continued
 
 

 
後書き

ド派手に殴り込みしての開戦でした!!
でも短いなぁ・・・・


カッコ良ければそれが正義だ!!(えー


と、言うわけで

クラウドVSドーベルマンアンデット
理樹VSクロコダイルアンデット
一刀VSエレクトリックエェルアンデット
観鈴VSブロッサムアンデット

を基本といたしました。
もちろん、各人に援護というか助けはいますけどね。


そしてコックローチアンデットの相手は何人かでしてもらうことにしました。


でもこうなると誰から書こうか悩むなぁ・・・・・

自分がこういう戦闘書くといろいろなところを転々と書いていくから順番が自分でもわからなくなりますwwww


とりあえず次回、戦闘です!!

ではまた次回

 
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