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レインボークラウン

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第四百一話

                 第四百一話  美貌は
 赤音はあらためて姉の葵の顔を見てスタイルも見てだ、こう言った。
「お姉ちゃんそういえば」
「またその話?」
「奇麗になったわね」
 肌もチェックしたが実際にだった。
「前よりも」
「変わらないでしょ」
「いえいえ、それがね」
「違うっていうのね」
「お姉ちゃんは自覚していなくても」
 それでもというのだ。
「胸なんかかなり大きくなったし」
「そうかしら」
 葵は自分の胸を見た、妹の言葉を受けて。そうしてから妹に顔を戻してくすりと笑ってこう言ったのだった。
「前と一緒でしょ」
「いえ、大きいわよ」
「そう?」
「それ言われない?」
「言われないわ」
 実際にというのだ。
「周りからもね」
「一回測ってみたら?」 
 胸のそのサイズをというのだ。
「実際に」
「そうしてみたらっていうの」
「うん、大きさだけじゃなくて」
 赤音は最近聞いた胸のサイズの正しい測り方の知識から述べた。
「ウエストとの差ね」
「カップもっていうの」
「うん、どんな感じか」
「だからそんなに大きくないから」
 葵はまたこう言った。
「本当によ」
「そんなことはないわよ」
「何か胸にやけにこだわるわね」
「気になるから、本当に計ってよ」
「そこまで言うなら」
 妹にそう言われてはとだ、葵も乗った。それで赤音に対して言った。
「今から測ってくるわね」
「ええ、そうしてね」
「赤音最近変なこと言うわね」
「奇麗になったとかお肌がどうとか」
「だからそんなに急に変わらないわよ」
「変わったから言うの」
 赤音は自分の見たことから述べた。
「そうなのよ」
「だから気のせいよ」
「そうじゃないから、じゃあね」
「計って来るわね」
 やれやれといった感じで応えてだ、葵は実際に胸囲とウエストを測りに自分の部屋にメーターを持って入った。


第四百一話   完


                        2016・12・8 
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