| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レインボークラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四百二話

             第四百二話  測った結果
 暫くしてだ、葵は赤音のいるリビングに戻って来た、赤音はテレビを観ながら待っていたがその彼女に言った。
「測ってきたわよ」
「どれ位だったの?」
「八十二よ」
 まずは胸のサイズを話した。
「ウエストが五十五でね」
「いいんじゃない?」
「背は一五〇でね」
「あれっ、一五〇なの」 
 むしろ背にだった、赤音は驚いて自分の隣に座ってきた姉に顔を向けて問い返した。
「それだけなの」
「そうよ」
「もっとあると思ってたけれど」
「それはあんたから見たらでしょ」
「私からなの」
「そう、あんた小学生じゃない」 
 だからだというのだ。
「今大体一四〇でしょ」
「ええ、それ位よ」
「まだまだこれから大きくなるのよ」 
 その一四〇からというのだ。
「それでお姉ちゃんもね」
「まだ一五〇なの」
「そうよ」
 これ位の背だというのだ。
「私はね」
「そうなのね、けれどね」
「けれど?」
「一五〇で胸それ位あったら大きくない?」
「そう?」
「最近本当に服から形が出てるから」
 胸のそれがというのだ。
「そういうの見たらね」
「そういえばブラがきつくなってきたわ」
「ほら、やっぱり」
「本当に大きくなってきてるのかしら」
「奇麗になったしお顔も。ただ」
 ここでこうも言った赤音だった。
「お姉ちゃん意外と小さいのね」
「そこは言わないの、多分これから伸びるから」
 背はとだ、赤音にむっとした顔で返した。
「一七〇位にはね」
「それはないんじゃ」
「これから二十伸びるのは」
「確かお姉ちゃん位の年齢で女の子の背って伸びなくなるわよね」
「それは個人差あるから」
「必死に言ってない?」
「だからこれからだから」
 あくまでこう言うのだった。
「二十センチはね」
「そうなるかしら」
 どうにもとだ、首を傾げさせる赤音だった。姉はその横でまた牛乳を飲んでいた。何処か必死な感じであった。


第四百二話   完


                     2016・12・8 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧