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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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791部分:第百二十二話 二つの顔その三


第百二十二話 二つの顔その三

「それはない」
「ほぼ全ての者がそうだな」
 ポポスはサガの言葉をまずは認めるのだった。
「まさにな」
「ほぼ、か」
「私の見たところそうではない者もいる」
「二心を抱く者がか」
「そうだ、いる」
 こう言ってみせたのである。
「その者もだ」
「誰だ、それは」
「一人だけだがな」 
 サガの問いにまずは答えずにその数だけを言うのだった。
「そう、一人だけだ」
「一人だというのか」
「二心ある者だ」
 ポポスは思わせぶりにまたこの二心という言葉を出してみせたのである。
「その者だけだ」
「戯言だな」
 それを聞いてもただこう返すだけのサガだった。
「それはな」
「またそう言うのだな」
「何度も言う。聖闘士に二心のある者なぞはだ」
「ではそう思っているといい」
 ポポスの今の言葉は今は冷淡なものだった。
「思いたければな」
「そう言うか」
「そうだ、言わせてもらう」
 ここまで話してだ。あらためて構えに入るポポスだった。
 構えると共にだ。その小宇宙が湧き上がる。それはまさにだ。
「神の小宇宙だな」
「既に知っているな」
「聖域で見せてもらった」
 その時の戦いのことを今もはっきりと覚えているサガだった。
 そしてだ。また言うのであった。
「だが。その時以上だな」
「そういうことだ。あの時に出さなかった技をだ」
「それを今ここでか」
「出させてもらう」
 ポポスの言葉である。
「覚悟はいいな」
「いいだろう。それではだ」
 サガもまた身構える。そうしてだった。
 彼の小宇宙も湧き上がる。それもかなりのものだった。
 お互いに黄金と紅蓮の小宇宙を湧き上がらせてだった。
 両者見据え合いだ。そのうえでの言葉だった。
「このサガもだ」
「何を出すつもりだ」
「このサガ最大の技で相手をしよう」
「あの技か」
「そうだ、あの技だ」
 こう言ってだった。その技の名も告げるのだった。
「ギャラクシアンエクスプロージョンだ」
「またあの技を出すというのか」
「このサガ最大の技だ」
 それは変わらないというのだ。
「それで倒させてもらおう」
「一つ言っておく」
 ここでポポスはあえて言ってみせたのだった。
「私は既にその技を知っている」
「見た。そうだったか」
「神も一度見た技を覚えられるのだ」
 そうだというのである。
「それも言っておく」
「一度見た技ならばか」
「見切っている。それは言っておく」
「一つ言い忘れていることがある」
 ここでまた言ってみせたサガだった。
「それを言っておこう」
「それは何だ」
「同じ技でも幾つもあるものだ」
「幾つもか」
「そうだ、同じ技でもだ」
 そうだというのだ。
 
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