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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
  剣 ~捻れ蒟蒻の最後~


岩肌が露出した海岸。
太陽が沈もうとしている水平線。


ジョーカーの姿となった相川始はそこにいた。
そしてそこにいるのは彼だけではない。


「来るな・・・・・オレによってくるな!!オレは・・・・・オレはこんなこと望んじゃいない!!」


海岸には捻れた石版、モノリスがあり、ダークローチを次々と生み出していた。
相川は本能でその存在を察知し、ダークローチを駆除しているのだが・・・・・


「ガアアアアアアアアアアアアア!!!」


数が多すぎる。
相川が倒れる。


「始!!」



と、そこに剣崎が叫び、蒔風たちが着く。
その姿を見て、ジョーカーの姿のまま、相川が剣崎に叫んだ。

「来るな!!オレに近づけば戦うことになる・・・・・戦えばオレの中のアンデットの本能がより戦えと叫ぶ!!!」

モノリスを指差し、頭を抱えながら叫ぶ相川。
剣崎が相川の名前を叫ぶ。


「始!!」

「・・・いや・・・・・違う・・・・戦え!剣崎!!そしてオレを封印しろ!それでこの現象は止まるはずだ!!」

「オレには・・・・オレにはお前を封印なんか出来ない!!」

「やれェッッ!!剣崎ィィィイイイイイイ!!!」

「仲間を封印なんか出来るわけないだろうが!!!!」

「だったら・・・・・戦わなければならないようにするまでだ!!!」


「くっ!!変身!!《turn up》」


剣崎がブレイドに変身してジョーカーの爪を受け止める。


「剣崎!!」
「剣崎さん!!」


「二人は手を出さないでくれ!!これは・・・・オレと始の戦いだ!!」


「剣崎!!キングフォームは使うな!!そのまま相川さんを引き付けてくれ!!」

「わかった・・・・・けど!!一体なにをする気だあんた!?」


「見てればわかる。橘さん!ムッキー!回りの雑魚をお願いします!!」

「わかった!」

「変な呼び方しないで下さい!!」


「「変身!!」」


《turn up》
《open up》


橘と睦月がギャレンとレンゲルに変身し、周囲のダークローチを消滅させていく。
その間に蒔風がモノリスに近づき、手を翳した。


「おい、聞こえてるか?・・・・・まあいい聞け」

そういて蒔風が息を吸って、静かに唸った。

「これを、止めろ」



そう蒔風が言った瞬間、留め金が外れたかのように一気にダークローチがわき出て、蒔風を飲み込んだ。



「ッ!?蒔風ッ!!!」

「蒔風さん!?」



「来るな!!!オレは大丈夫だ!!!!」



ギャレンとレンゲルが蒔風の方に叫ぶが、蒔風は大丈夫だという。


「ぐ・・・・ガッ・・・・・こんの・・・・・いい加減に・・・・・」


頭を押さえつけられ、のし掛かられ、無数の爪と牙に引っ掻かれながら蒔風がもう一度腕を伸ばした。



「いい加減にしろこの捻れコンニャクが!!!!!!」



バガァッ!!!!!



蒔風が右手に幻想殺しをまとわせて、蒔風曰く捻れコンニャクを殴りつけた。



ビシッ!!!!!



モノリスには一切の傷は着いていない。
だが、そんな音が空に響き、ダークローチが泡と消える。




キィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!




「グワッ!?」

「み、耳が・・・・・」

「なんだこの音!?」

「ぬああああ!?」

「うるっせぇ!!耳キーンだ!!ボケぇ!!!」



ガコン!!!



蒔風が再度殴りつけると、ついに大きなひびが入り、バガンッ!!!と割れてしまった。
それと同時に高音も止み、曇天だった空も雲が引いて日が射してきた。


「これは・・・・・(バシュゥ)統率者の意志が・・・消えた?」


相川がカテゴリー2、ヒューマンアンデットのカードにより、人間の姿に戻る。
その表情は非常に穏やかであり、闘争本能など微塵もありはしなかった。


「始!!!大丈夫か!?」

「剣崎・・・・これはいったい・・・・」

「あの人がやってくれたんだ!!!あの人が・・・あれ?名前なんて言ったっけ?」



そう言いながら剣崎と相川がモノリスのあった場所に目をやる。
戦闘で海岸から少し盛り上がった丘にまで移動していた二人なので、少し目を凝らせば見えた。


蒔風は片膝を地面に付け、全身や顔にひっかき傷があった。
その蒔風の傍らには橘と睦月がいた。


「蒔風!!」

「だ、大丈夫ですか!?」


「蒔風・・・でいいのか?」

「おお、剣崎さん!!大丈夫ですかね?」

「いや、歳近そうだし、俺のことは剣崎でもいいよ。んで・・・・蒔風!!ありがとうな!!!」

「オレからも・・・その・・・・・感謝する。だがお前は何者なんだ?統率者の石板を消し去るなんて・・・・・」



「オレ?もう説明すんの三回目だよ~~。むっちゃん、頼んでいい?」

「任せてください!!ってか、変な風に呼ぶにやめてくださいって何回言えばいいんですか!!!」

「何度でも蘇るさ!!!」


なんやかんやでギャイギャイと騒ぎ始める五人。




皆で虎太郎の家に行き、パーティーをしようとバイクにまたがる。
その道中、蒔風が一人ごちた。





(オレは・・・・きちんと救えてるよな?後々この行動が裏目に出ることはないよな?もしそれで誰かが傷ついてたら・・・・考えんのはよそう。そのときゃそんとき、「オレ」を形作る「蓋」を再構築すればいいだけの事・・・・・いつか来んのかなぁ?)





彼の精神や心はかなり複雑だ。
それが崩れるとき、彼は立ち直ることができるのだろうか?



それはともかく、この世界ではひとまずの勝利だ。
誰一人欠けることなく、蒔風は救って見せたのだから。





to be continued
 
 

 
後書き
アリス
「ブレイドの悲劇回避!!」

マジおめでとう!!





アリス
「次回、ドカーン」

わけわかんねえ!?

アリス
「ほら、「奴」的な意味で」

理解した。
ではまた次回







オレァクサマヲムッコロス!!! 
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