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オズのビリーナ

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第四幕その八

 ビリーナは皆にです、こう言いました。
「あそこが私の王宮よ」
「そうなのね」
「あそこに夫がいるから」
 だからというのです。
「会ってね」
「うん、では皆行こうね」
 キャプテンも皆に言います、そしてでした。 
 一行はその王宮に入りました、王宮の中を見てです。
 恵梨香は首を少し傾げさせてです、こんなことを言いました。
「サファイアや青い大理石で飾られていて」
「鶏の像とかもね」
「全部青いね」
 ジョージと神宝も言います、王宮の中を見回しながら。
「カーテンもシャングリラも」
「カーペットもね」
「お家もそうだったけれど」
 カルロスはお国の家々のことを思い出しました。
「やっぱりマンチキンの国だね」
「ええ、マンチキンで」
 そしてと言う恵梨香でした。
「その中に白い鶏さんやひよこの子達がいて」
「映えるわね」
 ナターシャはその青の中の白や黄色もと言うのでした。
「それが」
「そうでしょ、青の中に白や黄色の私達がいるとね」
 ビリーナは自慢のその黄色い羽根を見せています、青い宮殿の中で、
「映えるから」
「だからなのね」
「マンチキンの色で統一したのよ」
 その後にというのです。
「全部ね」
「そうなのね」
「サイズは全部私達のサイズでね」
「そのせいか」
 ナターシャはちょっと上を見上げました、するとです。
 ちょっと先にシャングリラ、青いそれが見えます。ナターシャはそのシャングリラを見つつこんなことを言いました。
「私達人間にはね」
「小さいでしょ」
「どうもね」
 実際にというのです。
「それは否定出来ないわ」
「そうよね、ただ」
「鶏の国だから」
「宮殿もね」
「鶏に合わせた大きさなのね」
「そうよ、銅像もね」
 飾っているその青い銅像はといいますと。
 見れば鶏のものばかりです、ビリーナはその銅像達についてもお話します。
「こうしてね」
「鶏サイズね」
「そうなのよ」
「何でも鶏なのね」
「そのサイズよ、勿論ベッドやお風呂もよ」
 そうした場所もというのです。
「鶏サイズよ」
「じゃあ私達が住むことは」
「難しいわ」
「じゃあ泊まる時は」
「テントよ」
 トロットが言ってきました。
「そしてお食事はテーブル掛けよ」
「そうなりますね」
「お昼も楽しみにしていてね」
「そちらもですね」
「ええ、今日のお昼は飲茶よ」
 それにするというのです。 
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