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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第三十四話 地下迷宮

~アーサー side~

キリト「ぬおぉぉぉぉ!!」

右手の剣でズバーン。

キリト「りゃあぁぁぁ!!」

左手の剣でズドーン。
・・・ズドーンってどんな効果音だ?
キリトの使ってるのは片手剣だぞ決してハンマーとか斧のような重武器ではないぞ。

それはさておき、
キリトが相手をポップした瞬間に倒すので暇だ。
暇で暇でしょうがない。

ユリエール「な、なんだかすみません、任せっきりで。」
アスナ「いえ、あれはもう病気ですから。やらせとけばいいんですよ。」
アーサー「珍しくやる気出してんな。 あぁ、娘がいるからか。」
キリト「何だよ、ひどいなぁ。」
アーサー「じゃあ、代わるか? 俺達も少し体動かしたいんだ。」
キリト「も、もうちょっと。」

その場が笑いに包まれた。

ダンジョンに入ってしばらくすると水中生物型だったモンスターたちはオバケ系統に変化した。
オバケが苦手なアスナとサクラは後方で出来るだけモンスターを見ないようにしながら進んでいた。
しばらくすると暖かな光の洩れる通路が目に入った。

アーサー「お、安全地帯か?」
キリト「奥にプレイヤーが1人、グリーンだ。」
ユリエール「シンカー!」

そう言ってユリエールが駆け出す。
俺達はその後ろからついていく、と、そのとき索敵スキルに反応があった。
場所は安全地帯前の十字路の右側。
数は一。
たった一体?
言ってたボスか!

シンカー「ユリエール!!」
ユリエール「シンカー!!」
シンカー「ユリエール! 来ちゃダメだ! その通路は、」
アーサー「キリト! ユリエールさんを!」
ユリエール「分かった!」

キリトがユリエールを抱え、俺がボスの前に立ち攻撃を受け止める。

アーサー(重い!)

そう思った瞬間攻撃を後ろに受け流す。
そこにキリトと他のメンバーが合流する。
ボスにカーソルを合わせるが名前しか出ない。
名前は〈The Fatal-scythe〉、運命の鎌ってところか。

アーサー「キリト、見えるか?」
キリト「名前だけ。」
アーサー「ユイとストレアは最初に安全地帯へ! 俺が引き付ける! 全員安全地帯に逃げるぞ!」
サクラ「だ、ダメだよ! アーサーも一緒に!」
アーサー「このまま全員で一斉に逃げて後ろから攻撃されたらまずい! 俺は耐えるだけなら二十分はイケる! だからさっさと行け!」

その時ボスが攻撃してきた。
俺はぎりぎりで攻撃を受け止め、弾く。
ボスは俺をターゲットにしたらしく俺に攻撃を集中させてくる。
直撃こそ無いもののスプラッシュダメージや抜けたダメージでじりじりとHPが削られていく。

サクラ「やあぁぁぁ!!」

その時サクラがボスの背後から攻撃した。
その後ろにキリトとアスナがいる。
シンタローとアヤノは安全地帯で転移結晶を取り出してユイに渡している。
おそらく離脱するのだろう。

アーサー「ばっ、何やってんだ!? さっさと行け!」
サクラ「やだよ! アーサーだけにやらせないからね!」
キリト「ギルドマスターを置いてくわけにはいかないだろ!」
アーサー「っ、まったく、筋金入りのバカだなお前ら。」
アスナ「アーサー君にだけは言われたくないけどね。」
アーサー「俺が攻撃を弾く! その隙に攻撃しろ!」

その後上手くボスと戦っていたが絶対的に人数が少ない。
特に壁役が、

アーサー「がっ!」

ボスの攻撃を弾き損ね吹き飛ばされる。
そこで危険になるのはその時前にいたキリトとアスナの二人だ。

アーサー「二人とも逃げろ!」

俺が叫ぶがボスはすでに攻撃のモーションに入っている。
これは逃げられない。
そう思ったとき、視界の端に二人分の影が見えた。
ユイとストレアだ。

アスナ「ゆ、ユイちゃん!?」
キリト「ストレア!?」

二人はボスの前に立ち動こうとしない。
ボスの攻撃が二人に迫る。
が、その攻撃が当たることは無かった。
ストレアが出した手のひらの直前で紫の障壁が展開し、ボスの攻撃を受け止めている。
そこに書いてあったのは〈Immortal Object〉、破壊不能を意味するプレイヤーに付加できるはずの無い表示。
そして、ユイが飛び上がり手のひらから出た炎の巨大な剣を使ってボスを攻撃するとボスは消え去った。

ユイ「パパ、ママ、思い出したよ。 全部。」
ストレア「団長さん、サクラちゃん、私も。」

悲しげな表情をしながら二人はそう言った。

~side out~ 
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