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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第三十三話 第一層へ

~キリト side~

アーサー「んで、ここに集まったのが今日ちょうど暇だった奴等だ。」

そこにいたのはアーサー、サクラ、シンタロー、アヤノ、ストレアの五人だった。

キリト「悪いな急に。」
アーサー「別にいいさ。 第一層にはちょうど用が有ったところだ。」
シンタロー「それで、その子の名前は?」
キリト「ユイっていうらしい。 けどそれ以外は何も覚えていないみたいなんだ。」
ユイ「パパ、ママ、誰?」
シンタロー「パ、パパ、ママァ!?」
アーサー「へぇ。 そんな趣味が。」
キリト「断じて違う。」
アーサー「冗談だ。」
ストレア「・・・。」
アヤノ「どうしたの? ストレアちゃん。」
ストレア「ユイって名前。 どこかで聞いたような。 うーん。 やっぱり気のせいかな。」
アーサー「まぁ、いい。 とりあえず一層に行こう。」

その時、ユイのメニューが右手を振っても出ず、何故か左手を振ったら出た。

そして第一層、始まりの街。

アーサー「とりあえず教会に行こう。 あそこなら何か分かるかもしれない。」

そして教会に着くと、

「あー! アーサー兄ちゃんだ!!」「マジで!? どこどこ!?」「せんせーい!!」
などと、外に居た子供達が寄ってくる。

サーシャ「どうしたの? あっ、アーサーさん。」
アーサー「お久しぶりです。」
サーシャ「すみません、こんな攻略が忙しいときに来て貰って。」
アーサー「いえ、どうせ今日は暇だったんで。」
サーシャ「どうぞ、中に入ってください。」

教会の中に入って事情を話す。

サーシャ「そうですか。 でも迷子の子とかはほぼ全員がこの教会にいるのでお力になれるような情報は無いんです。 すみません。」
アーサー「そうですか。」

と、その時、一人の子供が入ってきて

「サーシャ先生! 大変だ! ギン兄たちがまた中層の奴等に! 北の五区の路地だよ!」
アーサー「まだ来てるのかよ。」
サーシャ「最近は減ったんですが、それでもまだしつこく来る人達がいるんです。」
アーサー「ちょっと待っててくれ。」
キリト「いや、俺達も行くよ。」

アーサーについて行くと、そこにはガラの悪そうなプレイヤーが六人ほど居て、通路を塞いでいた。
ブロックと呼ばれる非マナー行為だ。

「あ? なんだてめぇら。」
アーサー「その子達の関係者、と言えば分かるか?」
「へぇ、じゃあ、さっさと出すモン出せよ。そうしたらこいつらは解放してやるよ。」
アーサー「お前らに渡すのは牢獄への片道切符だ。 コリドーオープン。」
「回廊結晶!? こいつまさか軍の!?」
「んなわけあるか! 仮にそうだとしてもこの人数なら逃げられる!」
アーサー「逃がすと思ってんのか?」

アーサーが男の1人の腕を掴み光の渦の中に投げ込む。

「クソ! 転移、!?」
アーサー「だから逃がさねぇって言ってんだろ!」

転移結晶で逃げようとしている奴の手からクリスタルを奪い、投げ捨てる。
そして、ソイツも光の中に投げ込む。
そして数分するとチンピラ達は一人残らず牢獄エリアに送られた。

アーサー「ふう。 ったく。」
ギン「アーサー兄、ありがとう。」
アーサー「別に普通の事だろ?」
ギン「うん!」

一件落着かと思われたその時。

ユイ「・・・みんなの心が、」
アスナ「ユイちゃん?」

ユイの行動にアスナが気が付いたとき

ユイ「私、私、ここには、いなかった。 ずっと、1人で、暗いとこにいた。」

そう言ってユイは急に叫びだした。
そしてノイズのようなものが走る。

ストレア「ぐ、あ、ああぁぁぁ!」
アーサー「ストレア!?」
ストレア「あ、頭が、痛い。」

そのノイズとほぼ同時にストレアが頭を抑えて苦しみ出す。
そして、ユイが倒れると同時にノイズが止み、ストレアも倒れた。
俺がユイを、アーサーがストレアの体を抑えた。

キリト「何だったんだ、今のは?」
アーサー「とりあえず教会まで運ぼう。」

二人を教会まで運んだがその日は起きなかった。

そして次の日、二人は起きた。
ユイは昨日の事を覚えていないようだった。
ストレアに色々聞いてみたがあのノイズの謎を解く鍵になるようなことは一切分からなかった。

と、そのとき

アーサー「誰か来るな。 三人。」
サーシャ「え、お客様かしら。」

来たのは軍のキバオウ、ディアベル、ユリエールだった。

アーサー「どうした、幹部が揃って。 軍にはこの後行こうと思ってたが。」
キバオウ「出来れば早く相談したいことがありましてな。」
キリト「相談したいこと?」
ディアベル「ギルドマスターを助けて貰いたいんだ。」
アーサー「詳しく聞かせろ。」
ユリエール「実はこの一層の地下で新しいダンジョンが見つかりまして、そのダンジョンにシンカーが率いる選抜隊が入ったのですが中にいるモンスターが強かったらしく逃げ帰ってきたんです。 ですがその時シンカーが一人残されダンジョンの最深部にいるんです。 私たちも救助隊を向かわせましたがモンスターの強さに失敗し未だに助けられて居ないんです。」
アーサー「シンカーは無事なのか?」
キバオウ「どうやら安全地にいるようでHPは全く減っておらへん。」
アスナ「モンスターのレベルはどれくらいなんですか?」
ディアベル「六十層レベル。 俺達でも一対一ならいけるけど群れとなると流石に無理で。」
アーサー「よし、分かった。 早速向かおう。 と、その前に、この前最前線に来た奴等について聞かせてくれ。 ALFとか言うギルドの所属だと言ってたがユニフォームは軍の物だった。 どういう事だ。」
キバオウ「・・・内部分裂ですわ。 元々軍は攻略ギルドだってのは知ってると思うんやけど、今はただの治安維持ギルド、それに不満を持ったモンがギルドを抜けましてな、新しいギルドを作ったんですわ。 それがALFっちゅうギルドですわ。」
ディアベル「ユニフォームは恐らく経費の削減のためにそのまま使ってたんだと思う。 しかし大したレベリングや戦闘慣れもしてないのにいきなり最前線にいくとは。」
アーサー「OK、知りたいことは分かった。 行こう。」
キリト「よし、ユイとストレアは残って待っててくれ。」
ストレア「え!? 何で!?」
キリト「昨日のが戦闘中に起こったらどうするんだよ。」
ストレア「大丈夫だよ。 もー、キリトは心配症だなー。」
ユイ「ユイもパパとママと一緒に行くー!!」

その後も話し合ったがユイとストレアが折れず、結局二人ともついてくることになった。
ただ、ユイとストレアは後方に居る事を条件とした。

ユリエール「それと、選抜隊から聞いた情報によるとダンジョンの最深部でボス級の大きさのモンスターを見たと。」
アーサー「六十層のボスは、あぁ、石で出来た鎧武者みたいな奴だったな。」
キリト「あー、あの滅茶苦茶弱かったやつ。」

そんな事を話しながら目的のダンジョンに向かう。

~side out~ 
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