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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第九話 特別な指輪

~ユージオ side~

今日はハロウィン。
この日はハロウィン限定のクエストが受けられるらしいんだけど、ちょうど欲しかったものが報酬なんだよね。
確証はまだ無いけど。
クエストの内容は分かってるし男女ペアだけだし、報酬についてはアーサーに確認とってもらってるし。
アリス誘おう。

ユージオ「アリス、今日ハロウィン限定のイベントクエストが有るらしいんだけど、良かったら一緒に行かない? 男女でペアを作らないといけないらしいんだ。」
アリス「いいですよ。 私も今日は予定がありませんし。 それで、そのクエストの内容はどのようなものなんですか?」
ユージオ「それが、分からないんだよね。」

もちろん嘘。
罪悪感はあるけど仕方ないよね。

アリス「は?」
ユージオ「いや、情報屋のクエストリストにも詳細出てないし、先に行ったはずのアーサー達に聞こうと思っても教えてくれないし。」

これも嘘。

アリス「つまり、情報ゼロ?」
ユージオ「いや、クエストが低レベルなのは分かってるんだけど。 要は、行ってからのお楽しみって事だと思うよ。」
アリス「まぁ、クエストが簡単なのなら問題は無いでしょう。」
ユージオ「じゃあ、行こっか。」

結構、簡単に信じてくれた。
好都合だからOK。
そして、第二十七層に転移する。
ここは層自体が薄暗く、アンデットモンスターばかりがポップする、女子に嫌われている階層だ。

アリス「いやな予感が。」
ユージオ「そう?」
アーサー「お、お前らも来たか。」
ユージオ「うん。」
アーサー「クエストの受付はあっちだ。 頑張れよ。」
ユージオ「分かった。 有り難う。」

良かった。
報酬、噂通りだったんだ。

サクラ「き、気を付けて。」
アリス「? 分かりました。」

そしてクエストを受けるため一件の小屋に入る。
中に入っても誰も居ない。

ユージオ「あれ? 間違えたかな?」
???「おお、そこの若いお二方。 この私の願いをどうか聞いてはくれませんか?」

後ろから声がするので振り返るとそこには老人がいた。

アリス「さっきまで誰も居なかったのに。」
ユージオ「その願いっていうのは?」
老人「この先に先祖代々伝わる屋敷が有るのですが、そこが悪霊どもに住み着かれてしまい、困っているのです。 その悪霊を退治してはくれませんか?」

クエストフラグが発生し、メニューにクエストを受けるかどうかの選択肢が出る。
クエスト名は《亡霊の宴》だ。
もちろんそれを受けるつもりで来たのだからyesを選択する。

老人「おお! 有り難うございます。 これをお受け取りください。」

老人からアイテムを受け取る。
ジャック・オー・ランタンだ。

老人「それを使えば大抵の悪霊は追い払えます。 ですが、屋敷の奥にいる悪霊にはそれは効きません。 その悪霊を倒さなければまた追い払った悪霊は戻ってきてしまいます。 では、屋敷までは案内します。」

そう言うと、老人は外に出て僕達もその後ろについていく。
しばらく歩くと立派な洋館が見えてきた。
そして洋館の門の前に着くと、

老人「私が案内できるのはここまでです。 どうかお気をつけください。」

そう言うと老人は消えた。

アリス「や、やっぱり、、幽霊。」

そう言えばアリスってホラー系、苦手だったっけ。

ユージオ「どうする? 怖いならやめるけど。」
アリス「こ、怖くなんかありません! さっさと片付けましょうこんなクエスト。」
ユージオ「わ、分かった。」

そう言って屋敷の中に入ったんだけど、どう見ても驚かせに来てるんだよね。
幽霊が壁から出てきたり、床から出てきたり、天井から落ちてきたり。
幽霊との戦闘は無くても大蜘蛛や蛇との戦闘があるし、トラップが多いし。
背後からゾンビが追いかけてきたときはアリス、「いやあぁぁぁぁ!!!!」って言って先に逃げてたよ。
あれ?
悪霊退治なのに何でゾンビ?
そして屋敷を探索すること三十分。
ボス部屋らしき部屋を見つけた。

アリス「もう、やだぁ。 早く帰りたい。」
ユージオ「この戦闘が終われば帰れるから。」

アリスのいつもの姿が見る影もないよ。
まぁ、可愛いから良いんだけど。

ユージオ「良い? 入るよ。」
アリス「ちょっと待って。 すーはー、すーはー。 ふう。 はい。 もう大丈夫です。 だいぶ落ち着きました。」
ユージオ「じゃ、行くよ。」

扉を開けると中には一人の男がいた。

悪霊「ふ、あの老いぼれにそそのかされここまで来たか。」
ユージオ「ここはあのお爺さんの家だ! 返してもらうよ!」
悪霊「あの老いぼれの家? はっはっは。 笑わせてくれるな。 あの老いぼれは私達がこの屋敷に来たと同時に逃げた。 それはつまり私達にこの屋敷を譲ったと言うことだ。」
アリス「譲った? あの人から譲るなんて言葉を聞いていないのにですか?」
悪霊「ふむ。 どうやら話しても分からないらしいな。」

悪霊が少しずつ大きくなっていく。

悪霊「ここは私の屋敷だ! 誰にも渡さん!」

部屋にロウソクの明かりがついて、ボスのHPバーが現れる。
数は二本。
名前は〈The Demon〉
悪霊そのまま!?
もうちょっと何か無かったの!?

最初の内は攻撃がすり抜け、かなり苦労した。
けれども、ジャック・オー・ランタンの光で照らすと数秒間、悪霊が具現化して攻撃できる事が分かってからは物凄く簡単に攻略できた。
どうやら防御力はかなり低いらしい。

相手の攻撃はそこらにある鎧の剣や槍を浮遊させて、それをこっちに飛ばすというものだったけど、まぁ、背後さえ気を付けていれば余裕で避けられるような物だった。
そして、ボスのHPが最後のレッドに入ると、

悪霊「おのれ! 貴様ら、この屋敷で私に勝てると思うな! 出でよ! 我が僕たち!」

取り巻きが出現した。
けど、まぁ、ジャック・オー・ランタンの効果ですぐに逃げるんだよね。

そして、
悪霊「グァァァァ!!!」

悪霊が消え去った。
と、同時にどこからともなく老人が現れる。

老人「有り難う御座います。 実は、あの悪霊は私の先祖の中でも悪しき心を持ち、神に裁かれ、地獄に堕ちた者達の集合体なのです。 ですが、あなた達が倒したお陰で彼らもまた良き者として生まれ変わることが出来るでしょう。 これはこの屋敷に伝わる指輪です。 これを男女で付ければその二人は未来永劫、来世でも繋がり続ける事が出来るという言い伝えがあります。 この指輪はお礼としてお二方に差し上げます。」

それだけ言うと老人は指輪を残し、また消え去った。
さて、

アリス「えっと、その、ユージオ、これって、、もしかして//」
ユージオ「アリス、もし良かったら僕と結婚してけれませんか?」
アリス「え? っっ!! ・・・・はい、喜んで。///////」

良かったぁ。

~side out~ 
 

 
後書き
はい、ユージオ、アリス結婚です。

 
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