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μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜

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第4話 ファーストライブに向けて

ちゃんと言ったじゃないですか!アイドルの事は伏せて、借りるだけ借りておこうと!」

「ふぁんふぇ?」

穂乃果はパンにかぶりつきながら海未の方へ振り向く

「....またパンですか」

「ほらうち和菓子屋だからパンが珍しいの知ってるでしょ?」

「お昼前に....太りますよ?」


なんでも登校してすぐ生徒会室に行って講堂の使用許可を求めに行ったらしい。音乃木坂の講堂は部活関係なく生徒は自由に講堂が使える。
で、絢瀬会長にいろいろ面倒なことを言われるかもしれないのでアイドルの事は隠して許可を求めに行ったところ、あっさり穂乃果が言ってしまった。ということだ。

「で、結局何をするために講堂許可を取ろうとしたんだ?」

最もな疑問である。目的なしで講堂を使おうとは普通思わない。

「ライブだよ!新入生歓迎会の放課後にライブをするの!!」

「なるほど......ん?ちょっと待てよ」

「どうかしたのですか?」

「ライブをするのいいとしてだ。大丈夫なのか?その...いろいろと」

「いろいろって?」

「......衣装とか歌とかダンスとか」




「.......................」

穂乃果......忘れてたのかよ


あぁ...またパン食ってるよ..海未の言う通り太るぞこら

「でもダンスと衣装はことりちゃんがやってくれるし、作曲は当てがあるし大丈夫だと思うよ!はむっ!」

「当てがある?誰かできる子いるの?」

「はい、穂乃果曰く1年生にピアノが上手でもしかすると作曲できるのではないかということです」

「ふぅ〜ん.....」

はて....1年生でピアノが上手い.....

「なぁ穂乃果」

「なに?」

「もしかしてその子赤髪の子だよね?」

穂乃果は驚いて顔を近づける。てか近い近い!離れろ!いい匂いがしていろいろヤバイって!!

「なんでわかるの?会ったの?」

「あ、あぁ...初日に音楽室からピアノの音がして...」

確か...西木野真姫とか言ったかな

「放課後頼みに行くから一緒に行こうよ」

穂乃果はパンを飲み込んで牛乳をちびちび飲みながらそう言う。

「まぁ....いいんじゃないか」



〜☆〜

教室に戻るとことりは自分の席で何やら書いているようだ、

「う〜ん...こう...かな〜?」

「ことり?」
海未はことりの前の席に座ってノートの中を覗き込む


「なにをしているんだ?」

「これ?ふふん、じゃ〜ん!ファーストライブの衣装を考えてみたんだけど...ど、どうかな?」

「こ、これは...すごいな」

ことりはファーストライブに向けての衣装の案を作成しているようだった。たった1日でここまでできるとは....さすがマイエンジェル!
抱きしめたいくらいだぜ!!!
穂乃果はことりの衣装の絵を見て食いつく。

「すごいねことりちゃん!これ可愛いよ!!」

「ありがとう!頑張って作るよ!」

ふと、横を見ると海未は何故か浮かない顔をしている

「どうしたんだ?海未」

「え、えぇと.....」

歯切れが悪い。海未にしては珍しいな

「こ、ここのスーっと伸びているものは?」

海未が指し示しているのはスカートの下に伸びているものは肌色

「足よ♪」

当たり前だ

「す、素足にこの短さ...ですか?」

「だってアイドルだもん♪」
徐々に海未の顔が赤くなっていく

そういうことか....まぁ海未はそのまんま海未だし。真面目すぎるから短いスカートに抵抗がたあるのだろう。どちらかというとロングスカートを履く性格なのかもしれない。海未は自分の足を見てモジモジしている。
...なるほど。足の太さを気にしているのかな
俺からすると細いから問題ない、むしろ似合うと思うんだけどな〜
やっぱり恥ずかしいのかな

とりあえずフォローしておくか

「海未は足細いから似合うと思うんだけどな」


「っ!!!//////」

俺が言い終わるのと同時に海未の周りの空気の温度は上昇し、逆に穂乃果とことりの周りの空気の温度は下降した。

「大地くん〜?」

ことりはニコニコ微笑む。しかしノートを持っているその手は震えている。明らかに怒っているような

「大くん.....?」

「は、はい?なんでしょうか穂乃果さん、ことりさん」

穂乃果は穂乃果で目にハイライトが無い

何この状況?.......

「あんまり見境ないとことりのおやつにしちゃうからね?♪」

「な、なんのことでしょうか.....」

「大くんをお餅にするとおいしいのかな〜?」

「穂乃果さん..俺は人間なのでお餅にはできませんよ?てか!海未待って!その拳降ろして!俺何か悪いことした!?」

「....///」

すぐに海未は拳を降ろして、ことりと穂乃果はいつもどおりに戻った


結論から言おう

こいつらを怒らせたら俺の命はない


「と、ところでさ!グループ名とか決めたの?」

とりあえず話題を変えて空気を良くしよう!これ以上はヤバイ


「あ!それなら大丈夫!既に募集してるから!」

「募集?」


穂乃果はさっきの出来事はなかったかのように俺を引っ張って
廊下に飛び出す

コロコロ変わる奴だな.....







「ほら!」

教室前には
『初ライブ!新歓後の放課後!講堂にて!』

という張り紙の下に

『そして!グループ名募集!』
と付け足し、投票箱みたいなのを設置してあった。


「....結局丸投げなんだな」

「ははは.....」

こうして他人任せになりながらも順調(?)にライブに向けて
準備が始まった。






〜☆〜


「じゃあ行くぞ穂乃果」

「うん!海未ちゃんとことりちゃんは先に行ってて!」

「わかりました」

俺と穂乃果は音楽室に向かい、作曲を頼みに行った。




音楽室に近づくにつれ、ピアノの音とこの前聞いた綺麗な歌声が響いてきた。てか、音楽室とか勝手に使っていいんだっけ?まぁそんなことはどうでもいいか

ドアの前に立ち、演奏が終わるまで待機する

「それにしても綺麗な歌声だよね」

「....あぁ、あの子とかスクールアイドルやってくれたらいいのにな」

「そうだね....」



演奏が止むのを見計らって俺らは音楽室に入る

「っ!!あなたたちは!」

「よっ!覚えててくれて嬉しいよ、西木野さん」

「...何の用?」

彼女はジトッと俺らを睨みつける。なんで睨まれなきゃいけないのかな

「やっぱりもう一度お願いしようと思って...」

「しつこいですよ」

西木野さんは髪をクルクルといじり回してそっぽ向いて答える。


「なぁ、西木野さん。俺からも彼女たちのためにお願いしたい」

「.....お断りします!!」

そう言って立ち上がりデジャブを感じさせるようにドアを勢いよく開けて出て行く。


「....やっぱり難しいね...」

「仕方無いよ.....とにかく粘り強く頑張ろう」

そう言って俺らも音楽室を後にする。





と、

「あ!」

「え?なに?大くんどうしたの?」

「わりぃ穂乃果、教室に忘れ物したから先帰ってていいよ」

「う、うんわかった。ばいば〜い!」

「あぁ!またな!」







あった。机の中に参考書ぶっこんだままだった。危ない危ないこれが無いと家で勉強出来なくなるんだよね...
参考書をバックにしまい廊下に出る。

「ん?」

ふと、告知ポスターの前に1人の少女が真剣にポスターを見つめていた。
リボンの色からして....1年生かな?
メガネをつけショートヘア...そこまでは至って普通。
普通に可愛い子だなと思った。2つの大きな胸をつけていなければ....

え?でかくないですか?海未.....は比べ物にならないし.....あ!
東條副会長といい勝負なんじゃないか?

という変態的思考は外に流し、声をかける

「アイドルに...興味あるの?」

「えっ!?」

声をかけられると思っていなかったのかビクッとしてこちらを振り向く。
やっぱりこの子可愛いぞ!

「や、あ〜ごめんごめん。俺、アイドル部の一員でさ。もし興味あるなら来てよ。俺が踊ったりするわけじゃないけどね。」

彼女は人見知りなのだろうか、オドオドしてしまっている。さすがに可哀想だと思ったので俺はその場から離れようとした。

「か〜よちーん!」

「っ!凛ちゃん!」

後ろから”かよちん”と呼ぶ少女がやってきた。”凛ちゃん”って少女と友達なのだろう。俺は一礼し、その場から離れる。




ここのところ嫌な予感はしていた。穂乃果達のライブに誰もこないのではないか、と。考えたくないのに悪く悪く考えてしまう。
でも、彼女を見て少し安心した。

「...ふっ。なんだ...全然興味あるじゃないか」









俺は”かよちん”が持っているライブのポスターを思い出し、1人呟いた。







〜☆〜







『なんでおまえががっこうにきてるんだよ!』

『こわいよ!この---!!』

『おまえが--ばよかったんだよ!』

『どうしてそんなことをしたの!ねぇ!』

あの日からずっとクラスのみんなから罵倒されっぱなし。
俺だってあんなことはしたくなった...
でも...---------しか方法がなかったんだ。





彼女を.......穂乃ちゃんを守るためには




『ごめんね........ごめんね...だいくん』

『............』

『また.....あえる?』

『...うん!きっと....』

目の前には涙を流している少女がいた。

誰だかわからない。でも彼女のことは泣かせてはいけないんだとそう直感した。だから俺は答えた。

『だから..やくそく!いつかまたあえるよ』

彼女は涙をふいて笑ってくれた

『うん!やくそくだよ!ゆびき〜りげ〜んまんうそつ〜いたらはりせんぼんの〜ます♪ゆ〜びきった♪』

俺と少女は指切りをした。また会うために...


窓を閉めて俺は母さんに連れられてその土地から離れた。

彼女は誰なのかよくわからない

でも.....気がつけば俺は





泣いていた......


〜☆〜




5時頃。自室で勉強を黙々とやっていたちょうどその時、スマホが鳴った。めんどくさいのでとりあえず放置。



〜〜〜♪

少ししてから止まったと思いきやまた鳴り出す。ちなみに着メロは
わん〇くの『Re:〇ake』である。どうでもいいけど


〜〜〜♪

また止まる

〜〜〜♪

また止まる

〜〜〜♪

だぁーーーーーっ!うるせぇ!

仕方ないので着信で応じる。相手は.....「高坂穂乃果」


「.....はい、笹倉ですが」

「あ!大くん!やっと出たんだよ〜もうっ!」

「悪い悪い。勉強してて気づかなかった」


嘘だけど

「ねぇ?今から暇?暇だよね?」

「おい穂乃果、今俺が言ったこと聞いてたか?」

「これから作戦会議するから穂乃果の家に来て!」

「スルーすんなよこら。穂乃果んちって和菓子屋のあれだよな?」

「うん!じゃあ待ってるね〜!!」

「てめぇ人の話聞いて--」

ブチッ

......一方的に切られた

なんなんだよ全く.....
しょうがねぇ何するかしらないけど行くか。
俺は机の上の参考書とかそのままにして必要最低限の物を持って家を飛び出した。



.....あれ?女子の家に行くのって初めてじゃないのか?



〜☆〜


と、いうわけで現在は穂むらの店前に立っている
だって、女の子の家に行くとか初めてですから緊張してますよ
別にやましいことはなにも考えてないけど.....
それでも..ねぇ
気まずいじゃないですか
女の子の家に入ったことないはず...記憶の中には...ない!
つまり...悲しい男決定!
でも本日より俺は大人の階段の〜ぼる〜♪(意味深ではない)
..まぁ家に上がるだけなんだけどね



無駄な思考を止め、のれんをくぐる

「いらっしゃいませ〜」
出迎えてくれたのは穂乃果ではなかった。
穂乃果より圧倒的に年は上で...お母さん....なのかな?それにしても美人すぎやしませんかね?うちの母さんも年の割に美人だけど....

「あれ?あなた........」

穂乃果母(?)は俺を見たことあるかのように考え込む

「あ、あの...穂乃果さんに呼ばれて...」

「え!?あ、そ、そうよね。待ってて今呼ぶから」

そう言って奥へ行き「穂乃果〜!大地くん来たわよ〜」と呼びかけ
「お母さん〜そのまま穂乃果の部屋に通して〜!」とまた、奥から穂乃果の声が聞こえた。






......あれ?俺って名乗ったかな?







「どうもごめんなさいね、穂乃果の部屋はここを真っ直ぐ行くと階段があるから、上がって一番奥の部屋ね」

「あ、はい。ありがとうございます」

.....気にしないでおくか

そうして穂乃果母に促され穂乃果の部屋に向かう。




「お邪魔しま〜す」

そっと開けると既に3人そろっていた。

「遅いよ大くん!ほら、早く座って座って!」

穂乃果は隣においでと言わんばかりにぽんぽんと座布団をたたく

「じゃあお言葉に甘えて」

俺は遠慮なく穂乃果の隣に座る。

「あっ...///」
思った以上に近づきすぎたため穂乃果と軽く接触してしまった。

「あぁ、わりぃ」

素直に謝り少し離れた。むやみに男女が接触するのは良くないよ?うん

「だ、大丈夫....だよ?///」

穂乃果は顔をタコみたいに真っ赤にしてさらにはモジモジし始めた。

「んんっ!!では作戦会議を始めたいと思います!大地、静かにしてください」

いかにもわざとらしい咳払いをして俺を睨みつける海未。
なんか俺、睨まれてばっかだな






「と、いう感じでいいんじゃないかな?」

「そうだな...後は歌詞、作曲だな...てか、これじゃあ何もできないじゃないか!大丈夫なのか?」

「あはは....」

俺の指摘にことりは苦笑い

「大丈夫だよ!作曲は明日もう一回大くんと一緒に頼みに行くから」

「な!なんで俺も!?」

「ダメ....かな?」

穂乃果は涙目で上目遣い攻撃をしてきた

笹倉大地は一撃で倒れた
winner高坂穂乃果!!
....どうして女の子ってこんなに可愛いんだろうね

「いいのですか?大地」

「いいも何も...俺もアイドル部の一員なんだろ?それくらやってやらぁ」

俺はドンと胸を張り威張る。

「で、後は作詞なんだけど...」

俺の言葉を合図にことりと穂乃果は顔を合わせてニヤニヤしている。
なんか悪いこと考えてる顔だけど大丈夫か?

「大地くん、それについては解決済みだよ?ね〜穂乃果ちゃん♪」

「ね〜♪」

そして2人は海未に詰め寄る。

「な、なんなんですか...?」


「海未ちゃんさ〜、中学の時ポエムとか書いてたことあったよね〜?」

「見せてもらったこともあったよねぇ〜?」

「え゛っ!?」

「ぶっ!!」

衝撃発言に思わず吹き出してしまった
海未がポエム書いてたとか...すっげぇ気になるな。んでもってそのポエムを読んで茶化したいぜ!

「....っ!!///」

「あ!海未ちゃん逃げたよ!」

「なにっ!?」

考え込んでいたら海未が逃走し始めた。

「穂乃果!ことり!追いかけるぞ!」

「「イエッサー!!」」

俺の指示に穂乃果たちは敬礼し、3人で追いかける。







「待ってよ海未ちゃぁ〜ん」

「離してください!私は嫌です!」

「いいじゃんねぇ海未ちゃ〜ん」





園田海未逃走から数分後



「お断りします」

「えぇっ!?なんでなんで!」

「えぇ〜海未ちゃ〜ん」

とりあえず3人で連行しなんとか穂乃果の部屋に連れ込んだはいいものの海未はやっぱり作詞をするのを嫌がる

「絶対嫌です!中学の時のだって思い出したくもないくらい恥ずかしいのですよ!」

「アイドルの恥はかき捨てって言うじゃない」

穂乃果..多分それは違うぞ

「言いません!」

「でも...私衣装と振り付けをするのに精一杯だし...」

「穂乃果が作詞すればいいんじゃないのか?」

そう提案するも3人は苦笑いをする

「いやぁ〜穂乃果は」

「穂乃果ちゃんの小学の時のポエムとかないの?」

「あるよ!....確かこの辺に....ほら、あった」

ことりの質問に穂乃果は押し入れの中を探しひとつのダンボールを手にする。ガムテープを剥がし、ゴソゴソと漁ると中からいかにも小学生って感じのプリントが出てきた。

みんなそのプリントを手にし苦笑いをする。

「無理だと...思わない?」

「た、確かに...」
と、海未とことりは肩をがっくり落とし穂乃果は「ははは..」と笑う。


だけど、俺だけはみんなと違く、険しい表情をしている。
それはひとつのポエムを見てからだ

『おまんじゅう うぐいすだんご もうあきた』

でかでかと書かれたポエムは普通の人とっては懐かしいな〜程度。
でも、俺にとっては何か引っかかるような.....それでいてどこか懐かしいような....そんな作品だった。


....どうしてこんなにも頭が締め付けられるんだろう


『--くん〜ほのか、『し』んてかけないよぅ〜』

『なにいってるんだよ、--ちゃんがおもったことをそのままかけばいいんだよ!』

『そんなこといわれてもむずかしいよ〜』

『じゃあ--ちゃんちのおまんじゅんについてどうおもうかかいたら?』

『ほのかのおまんじゅう?ん〜と....うん!わかった』




「---地!聞こえてますか?大地!」

「えっ?」

気がつけば海未に揺さぶられていた。

「あ、あぁわるい、聞こえてるよ。で、結局海未が書くのか?」

「い、いえ。それは......」

一瞬なにか大事なことを思い出したようなそんな感覚に陥っていた
それにしてもあの小さな子は一体....?

「おねがい、海未ちゃん!海未ちゃんしかいないの〜」

ことりは海未に懇願する。

「お願い!何か元になるのだけでもいいから!」


「で、ですが.....ん?」

海未はことりの方に視線を向ける
ことりは手を自分の胸に置き俯く....

ん!まさか!ことりはアレを使うのか!!















「海未ちゃん.........おねがぁい♡」










園田海未、陥落♪







〜☆〜


「穂乃果.....どういうこと?」

「どういうことって、どういうこと?」

海未ちゃん達が帰った後、部屋に戻ろうとした時にお母さんに呼び止められる

「あの子......彼は」

うん、お母さんの言いたい事はわかってる

--ずっと会いたかった彼

--お話したかった

--『ごめんね』って謝りたかった

--『ありがとう』ってお礼がしたかった

--彼の事がずっとずっと好きだった

「大丈夫だよ、お母さん」

「......そう」

お母さんはそれ以上は何も言わず、電卓を棚にしまう
そして、穂乃果とすれ違う瞬間耳元で囁く

「......彼を守ってあげてね」

「.......うん」



ふと、浮かんだ教室での出来事

(.....あの時.....穂乃果が大くんの事困らせなければ.....)





《あんな事》にはならなかったのに。




穂乃果は......私はずっと後悔していた。
 
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