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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1216話

 マーズゼロと言っても、ハイヴの作り自体は殆ど地球のそれとは変わらない。
 そんな中、ドリフトを進みながらBETAに会う片っ端から殲滅していく。
 基本的にハイヴの攻略手順というのは、出来るだけ弾薬を使わずに、倒すBETAは必要最小限にするというのが一般的だ。
 だが、俺が操るニーズヘッグはそれとは全く逆の事を行っている。
 放たれるヒュドラのビームは、ドリフト内をこちらへ向かって突っ込んで来る突撃級へと正面から命中し、装甲殻を貫通して命を奪う。
 本来のこの世界の主力でもある戦術機であれば、装甲殻を貫通させるのは無理……とまではいかないが、それでもかなり難しい。
 いや、レールガンとかを使えば今はそれ程難しくないけど。
 そんな状況の中、俺は火星の息吹作戦のフェイズ2の目的でもあるハイヴの中にいるBETAの殲滅をこれでもかとばかりに繰り返していく。
 もっとも、ドリフト内部での戦いは圧倒的にこっちが有利だ。
 実弾兵器をメインとして戦えば、多分弾切れの問題が出てくるだろう。
 だが、ニーズヘッグの武器は殆ど実弾兵器がなく、ビームやレーザーといったエネルギー系の武器だ。
 そんな武器だけに、時流エンジン、ブラックホールエンジン、トロニウム・エンジンの3つがあり、半ば永久機関に近い状況であるニーズヘッグには弾切れという概念がない。
 ……まぁ、おかげでUC系ガンダムのIフィールドみたいにビーム系の攻撃を防ぐ防御装置があれば、苦戦するのだが。
 もっとも、ファントムによるレーザー攻撃、アダマンハルパーによる物理攻撃、最終手段としては精神コマンドの直撃すらもある。
 そんな状況である以上、ろくな遠距離攻撃の手段を持っていないBETAは、俺にとっては的以外の何ものでもない。
 再びドリフトの中を進んでいると、不意にT-LINKシステムに反応がある。
 上から振ってくる何か。
 いや、何かではなくて、この奇襲攻撃を行うのは戦車級だろう。
 映像モニタに映し出すと、案の定上から雨のように戦車級が降ってきている。
 ……これが雨じゃなくて飴だったら良かったのにな。
 そんな風に考えながら、ツイン・ドライブの出力を少し強めて上昇。天井付近まで飛ぶ。
 当然ニーズヘッグに降ってきた戦車級は、Eフィールドを突破する事が出来ずくっついたままだ。
 そんな状況でニーズヘッグが天井まで移動すればどうなるか。
 答えは、俺がゲートに入る時にやったのと同じ……ようは、大根おろしだ。
 BETAおろしとでも名付けるような光景が広がり、天井にはBETAの体液がこれでもかと染みつき、戦車級の手足はバラバラになって地面へと落ちていく。
 それでも降ってくる戦車級の数は減らず……飛んでいた状況から急制動を掛け、エナジーウィングから発射する刃状のエネルギーで次々に戦車級を仕留めていく。
 数秒と掛からずに戦車級が全滅し、その場に残っているのはニーズヘッグだけになる。
 Eフィールドを展開したまま、周囲の様子を確認。
 特に危険がないのを確かめてから、そのまま再びドリフト内部を進んでいく。
 そこからも何度となくBETAと遭遇しては一掃するといったことを繰り返し、やがて進行方向にポッカリと空いた空間が見えてくる。
 ハイヴの中にある場所の1つ、ホールだ。
 そうして突入したホールの中で待ち受けていたのは……

「だと思ったよ!」

 ニーズヘッグが姿を現すや否や、一斉にこっちへと向かってくる突撃級と要撃級。
 上空からは戦車級が降ってきて、地面の上には闘士級の姿もある。
 また、要撃級の後ろには要塞級も待機しており、文字通りに最大限のおもてなしといったところか。

「ファントムッ!」

 その言葉と共に、ヒュドラから48基全てのファントムが飛び出す。
 ビーム弾を発射し、ビームソードを展開してこちらに向かって突っ込んで来る突撃級や要撃級を滅ぼしていく。
 また、健気にも地上を移動しながらこっちへと向かってくる闘士級に関しては、腹部拡散ビーム砲を使って掃射、上空から降り注ぐ戦車級は、エナジーウィングの刃状のエネルギーで消滅させていく。
 そうして向こう側の切り札でもある要塞級がこちらへと歩を進めようとした、その時……

「そうそう好きにさせると思ったか!」

 ランツェ・カノーネのトリガーを引き、こちらへと向かって進もうとしていた要塞級が爆散していく。
 BETAの最大戦力でもある要塞級があっさりとやられたというのに、BETAに怯むところは全くない。
 まぁ、ステータスの撃墜数が増えないって事は、命がない存在なんだろうから当然だけど。

「うん? ああ、なるほど。そっちが最大戦力だったのか」

 T-LINKシステムによる反応が上部へと向かう。
 相変わらずそこから降ってきているのは戦車級だったが、俺が見ているのはその戦車級ではない。
 T.T.キャノンの砲口を上へと向け……次の瞬間には天井を破ってその存在が姿を現す。
 巨大さは、要塞級をも上回り……恐らくハイヴ内部でドリフトを掘っている存在の母艦級が。
 確かに母艦級程の大質量なBETAが降ってくるというのは、ニーズヘッグにとっても大きなダメージとなる可能性は高い。
 ……当たれば、だが。
 トリガーを引かれたT.T.キャノンから放たれたビームが、真っ直ぐBETAへと到達する。
 T-LINKシステムによりビームの軌道を自由に変えられるその特性により、母艦級の胴体へと巻き付くように移動し……次の瞬間には母艦級のその細長い身体は輪切りとなってこちらへと降り注ぐ。
 当然母艦級の中には様々なBETAが入っていたようだが、そのBETAにしても地面へと向かって落下しては潰れ、あるいは母艦級の身体に押し潰されるようにして死んでいく。

「ま、狙いは悪くなかったな。けど、ニーズヘッグを相手にするには数が足りなかった」

 もしも今の状況でニーズヘッグへと有効なダメージを与えるのであれば、母艦級数匹、十数匹、数十匹が一気に降り注いでくるくらいはしなければ無理だろう。
 まぁ、そんな状況になったとしたら、俺はさっさとニーズヘッグを回避させるだけだが。

「そっちも、放って置く訳にはいかないんだよ!」

 元々このホールで待ち受けていたBETAへと向かい、ヒュドラの先端からビーム砲を放つ。
 18条のビームが放たれ、母艦級の残骸を回避しながらこちらへと向かってこようとしていたBETAへと次々に命中しては仕留めていく。
 そのまま数分程が経ち……やがて、このホールの中に生きているBETAの姿は消え去っていた。

「こんなもんだろ。……さて、次はどこに行くかだな」

 ホールの中を見回すが、俺が入って来たドリフトを抜かしても数本のドリフトが存在している。
 また、つい先程母艦級が降ってきた場所にも新たなドリフトが存在しており、どこに進むべきか非常に迷う。
 こういう時にメギロートとかシャドウを連れて来ていれば良かったんだろうけど、生憎とここにいるのは俺1人だ。
 である以上、俺がやるべきなのは……

「勘、だな」

 あるいは運と呼んでもいいかもしれないが、適当に進むべき道を決める。
 そうして選んだのは、少し離れた位置にあるドリフト。
 そこを選んだのは、本当に何があるという訳でもない。
 数秒前に呟いたように、勘によるものだ。
 正直、このマーズゼロはフェイズ9という規模だけあって、地球にあるどんなハイヴよりも広い。
 である以上、そう簡単に反応炉やアトリエといった場所へと到着出来るとは思っていない。
 行き当たりばったりというのはちょっと言い過ぎかもしれないが、それでも今の状況ではそういう風に行動するのがベストだろう。
 それに、ハイヴの中に突入するのは俺だけじゃない。他の者達も多くが突入しており、寧ろそちらの方が本命だと言ってもいい。
 俺がやるべきなのは、とにかくハイヴ内を自由に動き回ってBETAの目を引き付ける事。
 ちなみに、メインシャフトから突入するのではなく、こうしてゲートから突入しているのもそれが理由だったりする。
 ……モニュメントの破壊をせず、きちんと調べたいという技術班からの要望があったのも事実だが。
 ただ、ちょっとした疑問もある。
 地球上にあるハイヴの場合、メインシャフトには光線級が防御を固めている。
 けど火星には光線級がいない以上、どうなっているのか、と。
 まぁ、火星にはそもそもBETAと敵対する相手がいなかったんだから、敵に備える必要性がない。
 その辺を考えると、多分反応炉付近に敵の姿がなくてもおかしくはないんだけど。
 そんな風に考えつつ、ドリフトを進んでいく。
 途中で何度かBETAの群れに遭遇したが、その全てを殺して先へと進む。
 このマーズゼロ、攻略したら俺達の拠点になるんだけど……BETAの死骸の後片付けがかなり面倒だろうと思う。
 地球上のハイヴでもその辺でかなり手間取っているのに、このハイヴはフェイズ9という広さだ。
 だとすれば、それだけBETAの死骸を集めるのも大変になる訳で……
 まぁ、メギロート、イルメヤ、シャドウといった無人機や量産型Wに命令して死骸を集めて貰うと考えれば、俺が気にする事じゃないか。
 寧ろ、大変なのは集めた死体を運ぶ事だろう。
 火星の外へとシステムXNで転移し、フォールドで地球へ。そこから再びシステムXNでオーストラリアへと転移し、ゲートを使ってホワイトスターへ……となると、考えるだに面倒臭いというのが分かりきっている。
 それに比べると同じシステムXNではあっても、リュケイオスではなくてアギュイエウスを内蔵しているニーズヘッグの場合はそのままホワイトスターへと転移が可能となっている。
 つまり、マーズゼロで集めたBETAの死骸は俺が運ぶ事になる可能性が高い訳だ。
 まぁ、臭いとかを完全にシャットダウンするコンテナに入れての転移、あるいは空間倉庫に収納してからホワイトスターに向かうとかだと、ニーズヘッグにBETAの悪臭が移る事はないんだけど。
 それにコンテナを返したりする必要もない以上、BETAの入ったコンテナをそのままキブツに入れればいいだけだし。
 あるいは、いっその事この火星のBETAの死骸は全部焼却してしまうってのもいいのか?
 実際、マブラヴ世界からBETAの死骸を使った取り引きをしているのは、他に何らかの有益な産業がないからだ。
 マブラヴ世界独特の何かがなくても、日用品とかでも取り引きは出来るんだけど……それを行うだけの余裕がマブラヴ世界にはないんだよな。
 で、その結果がキブツに使うBETAの死骸になっている訳だ。
 だから、別に無理してBETAの死骸をホワイトスターに持って帰る必要はない。
 キブツを使うのなら、別にBETAの死骸じゃなくてもいいんだから。
 ただ、BETAの死骸をそのまま焼却するなりなんなりするとなれば、勿体ないと思う気持ちがあるのも事実。
 そんな風に考えながらドリフト内を進んでいくと、再び前方からこちらへと向かってくるBETAの姿を発見する。
 要撃級をメインにしたその集団は、ニーズヘッグを見るとすぐさま攻撃の態勢へと移り……次の瞬間にはヒュドラから発射された幾条ものビームにより、その身を貫かれ、崩れ落ちる。

「邪魔だよ!」

 先頭にいる要撃級をビームで仕留めると、エナジーウィングを展開したまま要撃級の集団の中へと突っ込む。
 当然ヒュドラの先端からもビームサーベルを展開しており、横を通り抜け様にT-LINKシステムによるコントロールで次々に斬り裂いていく。
 そうして要撃級の集団を通り過ぎ、その場でツイン・ドライブを使って急停止。
 エナジーウィングを使って強引に機体の方向を変えてその場で半回転して後ろを向く。
 映像モニタに映し出されているのは、身体中を斬り裂かれている無数の要撃級の姿。
 その集団へと向かい、ランツェ・カノーネのトリガーを引く。
 放たれたビームが要撃級の集団を飲み込み……そうしてドリフトの壁に大きな穴を作る。
 当然要撃級の姿は消滅しており、そこには既に何も残っていない。

「さて、じゃあ次だな」

 周囲に敵の姿がない事を確認すると、そのまま再びドリフト内部を進んでいく。
 要撃級と遭遇してから数分後、ドリフト内部を進んでいると再び上空から戦車級が降ってくる。
 それらの攻撃をEフィールドで防ぎつつ、頭部のビームバルカンや腹部拡散ビーム砲を使って、当たる端から戦車級を消滅させていく。
 エナジーウィングから放たれる刃状のエネルギーもかなりの威力を発揮し、次々に戦車級を消滅させる。
 次々に襲ってくるBETAを倒しながら、ニーズヘッグは再びマーズゼロの中を進む。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:405
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1188 
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