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魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵

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本編
  八話~ホテル・アグスタ

side キャロ


今私達はヘリでとある場所に向かっています。


「じゃ、今日の任務のおさらいや。現状での容疑者はこの男」


モニターに映るのは紫の髪に白衣の男の人。


「名前はジェイル・スカリエッティ。違法研究で広域指名手配中の次元犯罪者や」
「こっちの捜査は私がするけど、皆も覚えておいてね」
「「「「はい!」」」」
「で、私達が今日向かうのはここ。ホテル・アグスタ」


モニターにはとっても綺麗な建物が。


「骨董品オークションの会場警備と人員警護。それが今日のお仕事ね」
「取引許可の出ているロストロギアがいくつも出品されるので、その反応をレリックと誤認したガジェットが出てくる可能性が高い、ということで私たちが呼ばれたです」
「この手の大型オークションは違法取引の隠れ蓑にもなるから、油断しないように」
「現場には、昨夜から副隊長たちとランスほか数名の隊員たちが張ってくれてる」
「私たち隊長と士郎君が建物内部の警備にあたるから、前線は副隊長の指示に従うように」


そういえば、あの四つの箱、なんなんだろう…………聞いてみようかな。



「あの~シャマル先生」
「ん?なあに?」
「さっきから気になってたんですけど、その箱の中身って?」
「ああ、これ?隊長たちの、お仕事着」


お仕事着………?ますますわからない………




side なのは



受付に行く前に、ロビーに集合。そこには…………




執事がいました。




「やっぱ似合うで!士郎!」
「………やはりきみの仕業か。これ(・・)は」
「…………」
「なのは?」
「ふぇ!?な、なにフェイトちゃん」
「ぼーっとしてるけど、大丈夫?」
「う、うん。大丈夫」


私の反応を見たはやてちゃんはニタァ、と笑った。



「大方、ここの執事さんに見とれてました、って言うんやろ?お嬢さんや」
「そ、そそそそ、そんなこと…………」


あります。見とれてました。
だって!似合いすぎだもん!
きっちりとした燕尾服に赤いネクタイをしっかり締めていて、それでいて無駄のない立ち姿。一目で洗練された執事だってわかるような雰囲気を醸し出してる。



「ま、冗談や。でも、執事経験があるってほんとやったんやね~」
「そうなの?士郎」
「ああ。イギリスにいたころ、とある貴族の執事をしていたことがあるんだ」
「貴族………」



だからこんなに似合うのか……



「じゃ、ちょうど四人だし、二人一組で警備にあたろう」
「フェイトちゃ~ん、私と組むで!」
「え!?私はなのはと……」
「固いこと言わんといて~」
「そ、それは困るよ!!」


思わず大きな声で言ってしまった。周りから向けられる視線が痛い……


「ほ~う?どうしてや?」
「そ、それは………」


恥ずかしいからです。


「私が君と回ったほうがいいからだろう。戦力的に考えて、近距離に弱い君とこの中で一番近接戦のできる私が組むのが妥当、ということだよな?なのは」



理由は違うけど……ここは士郎君に乗っておこう。



「そ、そうだよ!それに私はクロスレンジもそこそこ戦えるし!」



大きなため息を吐いたはやてちゃんがこっちに向き直る。


「そういうことならそうしよか」



助かった………今の士郎君の姿まともに見れないし。





side 士郎



「会場内の警備はさすがに厳重、非常シャッターもあるし、これなら少しは安心できるな」
「なあ、士郎」
「なんだ?マスター」
「朴念仁、って言葉知ってる?」
「そのくらい知っている。馬鹿にしているのか?」
「いや?ここまで来るとなぁ、なのはちゃんが不遇で………」
「???」


なぜなのはがここで出てくるのだ?さっぱりわからん………………



side フェイト



「なのは、さっきはどうしたの?」
「ううん、何でもないの……」


さっきからなのはがおかしい。いつもよりぼーっとしてるし………大丈夫かな?



「バルディッシュ、オークション開始までどのくらい?」
バルディッシュ[約三時間半です。]
「ありがとう」
「はぁぁぁ…………」


なのはがこうなった理由、はやては知ってるみたいだった。後で聞いてみようかな………



side ユーノ



「あれ?」
「先生、どうかされましたか?」
「ああ、いえ……」


あの二人、どこかで見たような………



side ティアナ




警備中、スバルと念話で話している。



(今日は八神部隊長の守護騎士団、全員集合か……)
(そうね。アンタは詳しいわよね?八神部隊長たちのこと)
(う~ん、父さんやギン姉から聞いたことくらいだけど、八神部隊長のデバイスが魔導書型で、『夜天の書』っていうこと。副隊長たちとシャマル先生、ザフィーラは八神部隊長の保有する特別戦力だ、ってこと。それにリイン曹長を合わせれば無敵の戦力、ってこと。でも、八神部隊長たちの出自は匿秘事項だから知ってすのはそれくらい)
(レアスキルもちはみんなそうよね。あの二人のことは?)
(ティアが調べてたことくらい。あとは、あの二人が来た頃くらいから八神部隊長が手に紋章みたいなのをつけてる、ってことかな?ティア、気になるの?)
(別に。まあいいわ。また後で)
(うん)


六課の戦力…………はっきり言えば無敵を通り越して異常だ。
隊長たち全員がオーバーSランク。副隊長たちもニアSランク。ほかの隊員たちも前線から管制官まで未来のエリートたち。おまけに異質なレアスキル『魔術』を使う二人。やっぱり、この中で凡人は私だけ……でも!私は立ち止まるわけにはいかないんだ!



side ルーテシア



「あそこか。お前の探し物はここにはないはず。何か気になるのか?」


偵察に行っていた子が帰ってきて教えてくれる。


「ドクターのおもちゃが近づいてるって」




side シャマル



「!!クラールヴィントのセンサーに反応……シャーリー!」
「はい!来ました、ガジェット一型、総数36!三型二…三…四機です!」
「前線各位へ、今回は広域防衛線です。ロングアーチ1の総合管制と合わせて、私、シャマルが現場指揮を執ります」
「スターズ3、了解!」
「ライトニングF、了解!」
「スターズ4、了解!シャマル先生、私にも前線の映像ください!状況を知りたいんです」
「了解、クロスミラージュに直結するわ。クラールヴィント、お願い」
[Yes.]



やっぱり来たわね………これくらいなら、平気だと思うけど……



side シグナム



「エリオ、キャロ。お前たちは上にあがれ。ティアナの指揮で、ホテル前で防衛ラインを築く。ザフィーラは私と迎撃に出るぞ」
「俺はどうするよ、シグナム」
「ランス………持ち場はどうした?」
「連絡受けて急いできたんだよ」
「そうか……ならお前は新人たちのサポートを」
「はいよ」
「こいつらを頼むぞ、ランス」
「あいよ、ザフィーラ、しくじるなよ」
「ああ」
「ザフィーラ、喋れたの………?」
「守りの要はお前たちだ。頼むぞ」
「うん!」
「頑張る!」



さあ、行くか。新人たちの手前、みっともないところは見せられんからな。





side ヴィータ




シグナムと迎撃に出る。


「大型は私が叩く。お前は小さいのを頼む」
「おうよ、新人たちの防衛ラインまでは一機も通さねえ!」
「お前も案外過保護だな」
「う、うるせー!」


一体一体相手してる暇はねえ!だったら………


「まとめて、ぶち抜く!」


ザコどもを撃墜していく。いくらか倒した後、変化が訪れた。


自動機械のはずのガジェットが、AIではありえない動きを見せ、攻撃を回避する。



「急に動きが良くなった!?」



下にいたシグナムもこっちへ来る。


「ヴィータ、ザフィーラと合流して叩くぞ。どうやら簡単にはいかんようだ」
「新人どもはどうすんだよ?」
「新人たちはランスに任せてある。安心しろ」


そうは言うが……嫌な予感が消えねぇ。何にもなきゃいいんだが………




side ルーテシア



「ごきげんよう、騎士ゼスト。ルーテシア」
「ごきげんよう」
「なんの用だ」
「冷たいねぇ。見ているんだろう?あそこにレリックはない。が、研究材料としてはおもしろいものが1つあってね、回収してもらいたいんだ。君たちなら造作もないだろう?」
「断る。レリックが絡まぬ場合は互いに不干渉だったはずだ」
「相変わらず騎士ゼストは冷たいな。君はどうだい?ルーテシア」


ドクターの探し物、手伝ってあげたいな……


「いいよ」
「そうか、ありがとう。お礼に今度お茶とお菓子でもご馳走しよう。今データを送った。それではよい知らせを待っているよ」


ドクターとの通信が切れると、ゼストが話しかけてくる。



「いいのか?」
「うん。ゼストとアギトはドクターを嫌うけど、私は嫌いじゃないから」


あの子たちにドクターのおもちゃを動かしてもらって、邪魔な子たちの足止めに向かわせる。
その間にガリューに取りに行ってもらおう。


「ガリュー、お願いね」




side ティアナ




唐突にシャマル先生からの通信。


「ティアナ、来るわよ!」



ガジェット新型1台、旧型10台だ。



「さて、どうするよ?でかいのは俺が片づけてやろうか?」



大型は時間がかかる。その間に小型に防衛ラインを突破されかねない………


「お願いします。私たちが小型を叩きます!行くわよ!スバル!エリオ!キャロ!」
「「「おう!」」」
「そうか。じゃ、またあとでな」


しかし………こいつらの動き、この前とは全然違う!攻撃が当たらない……


「スバル!エリオ!」
「任せて!」
「行きます!」
「うおおぉぉぉぉぉぉ!」
「せやあぁぁぁぁぁぁ!」


だが、二人の攻撃もかわされる。
キャロのバックアップのおかげで、幸いにもこちらにダメージはない。だが、攻撃が通らなければ意味はない!


「前線、もう少し頑張って!今ランスさんがそっちへ向かってるわ。それまで持ちこたえて!」


指示は防衛。しかし、そんなんじゃだめだ!



「守ってばっかじゃだめです!ちゃんと全機落とします!」
「ティアナ!無茶しないで!」
「大丈夫です。こちとら毎日練習してるんですから」


そうなると………



「エリオ、キャロ連れてセンターまで下がって。私とスバルの2トップで行く。」
「わ、わかりました」
「スバル、クロスシフトAで行くわよ!」
「おう!」


私は今まで、どんな時でも自分の力と勇気を証明してきた。今回だって同じ。いくらすごい隊長のいる部隊でだって、どんな強い人のいる部隊でだって、関係ない!
私の弾丸は敵を撃ち抜く!


「ティアナ!?4発ロードなんて無茶よ!そんなことしたらティアナもクロスミラージュも……」
「大丈夫です。撃てます!」
[Yes.]


これで終わらせる!!


「クロスファイヤー………………シュート!!!」



ガジェットたちを破壊していく私の弾丸。しかし、1つだけずれてしまった。


その軌道上にはスバルが………


直撃コース……






しかし、弾丸は突如現れた影により阻まれた。



「何をやってる、ティアナ」
「ラ、ランスさん……これは」
「お前は黙ってろ、今はあいつと話している」
「あ、………」
「戦場に指揮官の話が聞けねえやつは要らねえ、さっさとさがれ」



その声は今までのような飄々としたものではなく、氷のような冷たさだった。


「ランスさん!」
「お前も同じだ。もうなにもするな」


私達は群青色のバインドをかけられ、強制的に転送された。
そのときに少しだけ見えたランスさんの顔は、無表情。
その顔を見たとき、私は自分の失態を悔やんだ。




side ランス



……間に合ったか。



シャマルの指示に従い、防衛ラインに戻ると、標的を外した弾丸がスバルの嬢ちゃんに当たるところだった。
すぐさま自身の槍を投擲し、駆ける。

爆発が起きたところでバリアを張り、爆発を防いだ。


焦ってやがるな。


あの二人、特にティアナだが、戦場での独断は相当な実力がなければ危険極まりない。
それがわかってねえ。


だから、今回はきつめに言っておいてやる。
俺も甘くなったもんだな。
他人にものを教えるなんて、柄じゃねえのによ。



side ヴィータ



「こっちは終わったぜ」
「こちらも全機撃ち落とした」


そこで気がついたが、スターズ二人の姿がねえ。


「ティアナとスバルは?」
「裏手の警備に行ってます」


シャマルから連絡はあったが、ティアナのやつ、焦りすぎだ。

(シャマルから聞いたんだけどよ、あの二人を転送したのはお前か?)
(ああ、そうだ)


こいつのことだ、あんまり強くは言ってねえだろうし、なのはもそういうのは苦手だ。
ここはあたしがガツンと言っとかねえとな!



裏手に来てみて、唖然とした。


「あ、ヴィータ副隊長………」
「………………」


声をかけるのをためらうほどに沈んでいる。
特にティアナの落ち込みは異常だ。


「そ、それじゃ私はヴィータ副隊長と行くね。いきましょう、副隊長」
「お、おう……」


(何があった?)
(ランスさんに独断先行するようなやつは引っ込めって……)
(そうか……)


これは相当きつく言われたな、今回はあたしは叱らねえでやるか。



にしてもあいつが怒るとは意外だ………



side ティアナ



ミスをした。それが自分の独断先行によるものだとは理解している。


だとしても、だ。兄さんが私に残してくれたもの。それが無駄なものではない、と証明したかった。



「私は………私は!」



兄さんの夢。かなえられなかった夢。それをかなえるために。くじけても進み続けてきた。


でも…………




side はやて



外の事の報告を受ける。



「そうか……でも、味方に被害も出てへんし、任務も順調。今回はよしとしようか」
「近隣の部隊にもあの召喚士の行方を追ってもらってます。逃走ルートくらいはつかめるといいんですが……」
「了解。とりあえずあとは帰ってからや。それじゃまたあとで」



にしても召喚士か……また厄介なのが出てきたもんや。


「ふぅ………」


一息ついた、そんな時だった。


(マスター、何者かがこちらに近づいている)


隣にいる士郎からの念話。だが………


(アレは………敵やないで、士郎)



その人物がこちらに来る。



「お嬢さん、こんなところで何を?オークションはもう始まっていますよ?」
「お気遣いありがとうございます。でも今はお仕事中ですので。どこかのお気楽査察官と違って忙しいんですわ」
「そうですか………」
「ふふふ…………えいやっ!」


その人物、ヴェロッサ・アコース査察官にパンチする。
と、向こうもこちらの頭を撫でてくる。


「こんなところで何してるんです?アコース査察官。またサボってるんと違いますか?」
「おいおいひどいな、これでも仕事中だよ。久しぶりだね、はやて」
「ほんと、久しぶりやね、ロッサ」
「で、こちらの方は?」


そこにいたのは今のやり取りを見て唖然とする士郎が。



「私は衛宮士郎という。機動六課で「私の執事をしている男や。」………」
「執事?」
「いや、私は……」
「冗談やって、士郎。ロッサも本気にせんといてや」
「冗談か……で、本当は?」
「フォワード部隊と食堂で働いてる私の部下。カリムから聞いてへん?」
「ああ………君がそうなのか」
「ロッサはカリムの弟なんよ」
「騎士カリムの弟か。それにしては似ていないようだが………」
「義弟なんですよ」
「ああ……それはすまない事を聞いた」
「いえ、お気になさらず」
「で、ロッサのお仕事って?」
「考古学者のユーノ・スクライア先生の護衛さ」
「ユーノ君の?今日一緒なんか?」
「今は舞台挨拶をしていると思うよ」
「そうか、ユーノ君が………」
「その、ユーノ博士というのは?」
「ああ、士郎は知らないんやったな。私となのはちゃんとフェイトちゃんの幼馴染で管理局の資料庫『無限書庫』の司書長や」
「ずいぶんとすごい方なのだな」
「そんなことないって。それにしても久しぶりやし、少しお話せえへん?」
「構わないが……彼はいいのかい?」
「私は下の手伝いに行く。積もる話もあるだろう。二人だけで行くといい」
「ほなそうしよか、ロッサ」



意外な人たちと再会できたな~





side なのは



「えーっと、報告は以上かな。現場検証は調査班がやってくれるけど、みんなも協力してあげてね。しばらく待機して、何もないようだったら、撤退だから」
「「「はい!」」」
「で、ティアナは…………」


誰が見ても落ち込んでいる。私は現場にいなかったから見てはないけど、ランス君に叱られた、というのは聞いている。フォローが必要だね。


「ちょっと、私とお散歩しようか」
「はい………」




……………………………………………………




「失敗しちゃったみたいだね」
「すみません…………一発、それちゃって」
「私は現場にいなかったし、ランス君に叱られてもう十分反省してると思うから、改めて叱ったりはしない。でもね、ティアナは時々、一生懸命すぎて周りが見えなくなっちゃうから、それで今回みたいなことになっちゃうんだよ」
「はい……」
「だけど、集団戦での私やティアナのポジションはね、前後左右、全部が味方なんだよ。その意味と今回のミスの理由、ちゃんと考えて、同じミスをもうしないって約束できる?」


しばらく考え込んだ後、



「はい」



約束してくれた。



「なら私からはそれだけ。約束したからね」
「……はい」


まだ悩んではいるみたいだけど、ひとまずは大丈夫かな。



side スバル



調査班の人と話をしていると、ティアが戻ってきた。



「ティア!」
「………スバル。いろいろ、ごめん」
「ううん、全然。ティア、なのはさんに、怒られた?」
「少しね」
「そう………あのさ、ティア。向こうで少し休んでなよ。検証の手伝いは手伝いはあたしがやるからさ」
「大ミスしておいてサボりまで出来ないわよ。一緒にやろ」
「……うん!」



よかった…………少しは元気になったみたい。




side 士郎



「そうか」
「うん。ティアナのことは、士郎君も見ててあげて」
「ああ。そうするよ」


なのはと合流し、ともに捜査をする。と、



「なのは、あそこでフェイトと一緒にいるのは?」
「え?ああ……ユーノ君って言って私の幼馴染」
「そうか、彼がユーノ博士か」
「知ってるの?」
「ああ。先ほどマスターから聞いた」
「そっか」


と、向こうもこちらに気づいたようだ。


「行ってきたらどうだ?君も息抜きは必要だ」
「でも捜査残ってるよ?」
「私一人でもそんなに難しい作業ではない。久しぶりなのだろう?」



少し迷った後、



「うん、ありがとう。行ってくるよ」


そういって駆けていった。





side なのは



「ユーノく~ん、フェイトちゃ~ん」
「あっ、なのは」
「なのは、ちょうどよかった。アコース査察官が戻られるまでユーノ先生の護衛を頼まれてるんだ。交代お願いしてもいい?」
「うん、了解」
「それじゃ、またあとで」


フェイトちゃんはエリオとキャロの方へ駆けていった。



「久しぶり。今日は偶然、なのかな?」
「アコース査察官は今回のオークションに機動六課が派遣されてくることはご存じだったみたいだよ。それで、オークションの見物がてら、って同行してくださったんだ」
「そうなんだ……」
「それより、なのは。さっき一緒にいた人は……?」
「ああ、士郎君?六課のフォワードメンバーで、はやてちゃん直属の部下なんだ」
「ふ~ん」
「今度紹介するね」
「うん、楽しみにしてるよ」
「そっか。それでね………」





side はやて



「部隊、うまくいっているみたいだね。僕も何か手伝えたらいいんだけど……」
「アコース査察官も、遅刻とサボりは常習やけど、基本的には忙しい身やろ?」
「おいおい、ひどいな」
「カリムも心配しとったでぇ?可愛いロッサのこと」
「心配なのはお互い様だろう?僕とカリムにとって、はやては妹みたいなものだからね」
「そういえば、ユーノ君とお友達やったん?」
「つい最近、無限書庫に調べものに行ってね。その時に彼が直々に案内してくれて、それからの付き合いだよ」
「ふ~ん」


そういうことやったんか…………



side 士郎



「機動六課フォワードメンバーのみなさ~ん、撤収準備が整いました~。集合してくださ~い」



これで今回の任務は終了か。何事もなく、とはいかんがとりあえずは一安心だな。
しかし、ティアナは………なぜあのような無茶をするのだろうか……… 
 

 
後書き
今回はここまでです。


そろそろいくつか宝具を出していきたいと思ってます。


中盤からは士郎のデバイスにある追加機能を持たせる予定です。



修正しました


それではまた~ 
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