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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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コラボ編 Cross over the various world
  Story-cross1-13 いざ、救出へ

シャオンside

「シャオンさん…………どうしたんですか?」

「…………単刀直入に聞こう。ユキ、君は生身でこの世界に来ているんだな」

「はい、そうみたいですね」

「なんで、あそこまで戦えるんだ?」

「…………シャオンさんだって戦えるじゃないですか」

「俺は仮想世界での体で戦っている。生身じゃとても戦えないよ」

「…………僕に出来ることは、これしかないんです」

「出来る……こと、か」

「だって、僕みたいなのが出来ることなんて、目の前で伸ばされている手を掴むことぐらいですよ。

異世界でいろんな人を救ったシャオンさんとは大違いです」



「…………もう少し、前向きに行こうぜ」

「前向きに?」

「ユキのやってることなんて、俺とそんなに変わってない。
俺だって、目の前の出来事しか分からないし、伸ばされている手だって目の前のものしか掴めない」

「それでも…………」

「お前は生身で立派に戦ってる。きっとこの世界でたくさんの人をその力で救ったんだろうな。

そんなお前が、『僕みたいなのが』とか言って自分の価値を下げる必要なんてない。お前は、立派に胸を張って『僕はすごい』って言えるよ」

「シャオンさん……」

「あと、もうひとつ。諦めなければ、必ず道は見える。だから、最初の怪人たちを3人で倒して、3人で内部に乗り込もう。

自分を低く見てるユキに俺の行動で伝えたいこともあるからな。


…………なんか俺、えらそうなこと言ってるなぁ…………まぁ、明日、頑張ろう」

「はい!」


俺とユキはそこで会話を終え、クロエたちを呼び戻して俺たちは眠りについた。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆













第3者side

次の日、シャオンたちは洞窟の前に来ていた。

「これから、フローラを助けに行くぞ」

「はい。3人で倒して3人で乗り込むんですよね」

「ああ。すでにクリスとクロエにも言ってあるよな」

『分かってるわ』

「じゃあ、行くぞ」

シャオンは再び上がったステータスと剣を手に怪人たちの群れに飛び込んでいった。


「さぁて……ひとっ走り付き合えよ!!」

シャオンが最も得意とするスキルコンボの一つ、メテオレイヴァーからのラウンドサークル・スレッジ。突撃してからの広範囲攻撃は1vs多数の時に必ず使う。

「SEED Mode-Extreme Accel!」

極限の加速……その名を宿した種が弾け、シャオンの目に水色の光が灯る。

「僕だって!」

ユキも彼のスキルを使ってライダーへと変身し、敵を倒している。

『私たちも行こう』

クロエは、クリスが変身(ターン)した銃、錆びた銃(ラスティ・ポンプ)から弾丸を放つ。



怪人たちも負けておらず、彼らに攻撃を仕掛ける。

あるものは糸、あるものは刃物、あるものは銃。
あるものは羽根、あるものは光弾。


怪人たちのレベルも幹部級ばかりで、一人では倒しきれない量だろう。


しかし、ここにいるのは3人。それぞれが高度な能力を持つ彼ら……特にシャオンに対しては幹部レベルなど相手にならなかった。



「せらぁぁぁぁあっ!!」

気合いに乗せて放たれる連二刀流スキル54連撃技〔エクスプロード・ハイパーノヴァ〕

大爆発を一撃に伴う連撃が54。54の斬撃と大爆発が怪人たちを襲い、異常なレベルで敵の数を削っていく。

「はぁぁぁぁあっ!!」

ユキはライダーズソウルの能力でオーズへと変身。
現在はガタキリバコンボによる分身で一斉に攻撃を行っている。
カマキリアームの刃が怪人を切り裂いていく。


クロエはアルカディア・イースターの連発で弾丸をすべて必中させて的確に敵を仕留めている。



「ユキ、どうだ?」

「大分減りましたね、敵が」

「でも、まだ多いな…………」

「なら、さっさと片付けましょう」

「だな!」

ユキとシャオンは背中合わせになり、周りを怪人たちが取り囲む。

「クロエ! 俺の合図で上に飛べ!」

クロエが頷くの見届けると、俺とユキは再び会話を始める。

「広範囲の強力技、フルパワーでいけるか?」

「はい!」

「よし!」

ユキがプトティラコンボにチェンジし、シャオンが左手の剣をフリーズマインドセイバーに変える。

「クロエ! 飛べ!」

クリスが変身(ターン)した靴でクロエが上に飛ぶと、ユキがメダガブリューから極太の光線を半円状に放ち、シャオンが連二刀流スキル54連撃技〔フレアライド・ブースターハザード〕、〔クリスタライン・ミラージュストライク〕で反対側の敵を一掃した。



すべての敵がポリゴン片になったところで、シャオンたちは洞窟の中へと入った。











その洞窟の最深部でこの様子をモニタリングしていたsorrow。

「これぐらいやってくれないと面白味がないね」

不気味な笑みを浮かべていた。

その近くに、女の子が一人、ボロボロの衣服を着て倒れていた。














◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















怪人たちとの戦闘から数分後、シャオンたちは洞窟の奥深くに来ていた。

「だいぶ奥まで来たな…………結構暗い」

「でも、モンスターとのエンカウントはしてませんし、このまま行けば何とかなると思いますよ」

「ユキ、油断は禁物だ。警戒だけは怠るなよ」

「分かってますよ」


さらに暗くなる洞窟。もう明かりなしでは見えないほどに。

「暗すぎだ……何も見えん」

シャオンが明かりを灯すと、視界が明るくなった。

「広っ!?」

「何だここは…………」

『何かありそうね』


3人が口々に感想を述べていると、奥から一人の男が。
姿を見たことのないシャオンでも誰だかすぐに分かった。

「sorrow…………」

「やっぱり君たちならここまでたどり着くよね。まぁ、そうしてくれないと興ざめだし」

「今度は何を企んでいる?」

ユキが問う。

「簡単さ。そこの男の子を操り人形にしようと思って」

「フローラさんだけでは物足りない?」

「女の子、名前フローラって言うの? あまりにも弱すぎるし言うこと聞かなかったから痛め付けておいたよ。

ほら」

sorrowの横にポリゴン片が集まり、sorrowは形作られたそれをシャオンたちの方へ蹴り飛ばす。

「フローラ…………!!」

ボロボロの衣服を身に纏うフローラ。

「助けに……来てくれたんだ…………待ってたよ…………」

「……………………」

半分放心状態になるシャオン。

――予想通り

そう確信したsorrowはユキ、クロエと相対する。

『…………!!』

ユキとクロエが臨戦体勢に入ろうとするも…………

「無駄だよ。《言葉紡ぎ》の能力で君たちの能力を封じた。まぁ、戦おうと思えばフローラと合わせて2人が限界なんだけど。

見たところ男の子の方は放心状態で戦えそうにないみたいだし……僕の勝ちだね。

ユキ、君は僕に勝てないよ。そんなに足を震えさせていたら」

「くっ…………」

――不味い…………このままだと…………


ガキィィィン!!



突如鳴り響く剣音。


「…………ざけるな」

「な…………なぜ…………!?」

あまりに突然過ぎて、絶句するsorrow。

「ふざけるな…………! お前は……命を、人を…………何だと思ってるんだ!!!」


瞳の色は水色。服の色は蒼ベースの6色ライン入り。
剣の色は蒼。

凍るほど冷たい空気を纏いながらも、強く、そして確かに燃える心。

ステータスが上がっても一度も使わなかった、その状態。

瞳に激昂の色を灯した……最高速度のシャオンがそこにいた。















Story-cross1-13 END 
 

 
後書き
日々を明るく生きるシャオン。そんな彼は常に前向きで生きているから、いろんなことをすんなり言える。
はい。前半はユキへの励まし、後半は救出のシーンでした。後半の最後、シャオンガチでキレた。

ユキの世界なのに、シャオンしか活躍してないですが……次回は活躍しますよ。
絶対です。フラグじゃないです。
シャオン「神話剣の時みたいになるなよ」
了解です。

じゃあ、いつものwithクロエ&クリスverで。

クロエ&クリス『「次回も、私たちの冒険に」』

シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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