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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-5 触れあう手たち
  Story5-2 極寒の洞窟へ

第3者side


翌朝、49層転移門前

シャオンはミズキと待ち合わせをしていた。

「遅いな…………」

待ち合わせの時間になってもミズキが来ない。















しばらくして、ミズキが来た。

「シャオン! お待たせ~。

おっ! コート変えたね」

待ち合わせ時刻から15分も遅れている。

「やっと来たか。いいから行くぞ。ついてこい」

「えっ、ちょっ、待って~!」

















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















49層 洞窟

ここは外と違いとても寒い。モンスターも強いため、人が寄りつかない。

「なんだか寒いなぁ…………はっくしゅん!」

「ほい、これ。暖かいから着ろよ」

「ありがとー…………君は寒くないの?」

「精神力の問題だ。寒くないと思えば寒くない……はず」

「私には無理だね…………」

「じゃあ、これ食う?暖まるよ」

シャオンが差し出してきたのはホットドッグに似たもの。お腹が空いていたミズキは……

「食べる!」

即答。しかも、満面の笑みで。

シャオンは冗談で言ったつもりが、その笑みを見てしまい、断るに断れず本当にあげてしまった。

「先に言っとくけど、今から取りに行く素材はクエストは一切関与してないレア物だから。
見つからないかも」

「多分見つかるはず!いや、絶対に見つける!」

「…………そうだな。じゃあ行こっか」



シャオンたちはさらに奥に進んでいった。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆














進んだ先にはNPCであろう老人がいた。

「お主ら、この洞窟にある金属を求めるか」

「そうですけど…………」

「ならば気を付けろ。その金属は竜が溜め込んだ宝石が変化したものじゃ。つまり、竜が守っておるということじゃ」

「つまり、竜の巣にいかないといけないのか」

「行こうよ!」

「ああ、そうだな」

シャオンたちはもっと奥に進んでいった。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆














今まで全くエンカウントしなかったが、何故か老人のNPCの話を聞いてから上昇し、氷系やアストラル系のモンスターが増えてきた。
しかし、ミズキが片手棍でガシャンガシャンぶっ飛ばしまくっているのでシャオンは剣を抜くことはなかった。


そして、竜の巣と思われる場所に着いた。

「ここか…………転移結晶の準備もしとけ。
高い場所だし、周りは谷だし、落ちないように、な?」

「うん」

シャオンたちが転移結晶をオブジェクト化し、一歩踏み出したその時。


目の前でポリゴンが形を変えていった。

「ミズキ。あのときのようにならないように、そこら辺の岩陰に隠れていてくれ」

「うん。分かった」

その言葉と同時に目の前にドラゴンが現れた。


ガァァァ!


「さぁ、バトル開始だ。

ひとっ走り……付き合えよ!!」


グァァァ!!


ドラゴンはブレスを吐いてきた。それを剣を回転させ円盾のようにして防ぐシャオン。


「普通、ドラゴンの攻撃は引っ掻きとブレス、突風攻撃だけなんだけど…………コイツなんかあるよな。

体力ゲージも2本ある。

ただ、こういうデカイモンスターは基本的に





遅い!」


ブレスが切れたのを合図にSEEDを発動させて手数で勝負に出たシャオン。
剣は青い跡を残しながら何回も竜に向かっていく。
それを陰から見ていたミズキ。

「あれが『蒼の剣閃』の実力…………」

シャオンの放った攻撃はドラゴンのHPをどんどん削りレッドゾーンまで削った。
それを見たミズキは、岩陰から出てきた。

「シャオン、最後は私が…………」

「まだ出てくるな! 竜系のモンスターは突風攻撃してくるんだよ!
それにコイツ、普通のモンスターに見えるけど中ボスぐらいの実力があるんだよ!」

「えっ…………」


グァァァァァ!!!


シャオンの言ったとおり、突風攻撃を仕掛けてきたドラゴン。

「くうぅっ…………」

なんとか踏ん張ったミズキ。しかし…………


グルァァァァァ!!!




ブレスを吐いてきた。しかも拡散追尾型のブレス。先程シャオンが防いだブレスとは違うものだ。

「わぁっ!」

その数の多さに怖じ気づくミズキ。
片手棍で防ごうとするも、次第に押されていく。








ついに谷を後ろにしてしまった。

「どうしよう…………」

色々と考えていたその瞬間、一発のブレスがミズキを直撃。踏ん張りきれなくなったミズキは谷底にまっ逆さま。


「ミズキ!」

「きゃああああああああ!」

「くっ…………うおおおおおお!」

シャオンは崖から飛び降り、ミズキを抱き抱えるとそのまま真っ逆さまに落ちていった。














◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















ミズキは目を覚ました。谷底で。

「えっと…………あたし、どうしてここにいるんだっけ?」




















Story5-2 END 
 

 
後書き
寒さを気持ちで防ぐシャオンは一体何なんでしょうか…………と思ってしまった回です。

と思ったらミズキはまたシャオンの足を引っ張ってしまう。

まあ、リズもキリトの邪魔してましたけどね。

てなわけで、谷に落ちてしまったシャオンとミズキ。

キリトたちみたいにするのか、それとも…………

じゃあ……

フローラ「次回も、私たちの冒険に!」

シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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