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大陸の妖精

作者:sinの妖精
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ナツvs大火の兎兎丸

本部に着いたアルトたちは砲台の上に乗り、破壊を試みる



アルト「はぁぁぁあ!!」


ナツ「うらぁア!!」


しかし、アルトたちがいくら殴ろうと砲台は傷一つ付かない



ナツ「くはー!ビクともしねえ!!!」


アルト「硬い・・・砲台を直接破壊するのは無理だな・・・」


ハッピー「やっぱり内部から壊さなきゃダメじゃないかな」


アルト「よし、なら砲台の発射口から中に入るぞ!」




アルトたちはジュピターの発射口から本部の内部へ侵入する


発射口から抜け出た先には、黒い巨大なラクリマがあった



アルト「でけぇ!!」


ナツ「何じゃコリャ!!」


ハッピー「魔力を集めるラクリマみたいだね・・・こんな大きいラクリマは初めて見た!!」


アルト「魔導集束砲ってのはその名の通り魔力を圧縮して打ち出す兵器なんだな」


ナツ「よく分かんねーけど、ここを壊せばいいんだな」



「そうは・・・させない・・・」



アルト・ナツ・ハッピー「「「!!!」」」


アルトたちの行く手には侍の格好をした男が立っていた



アルト「やっぱ、見張りがいるな」


ナツ「どうでもいいさ!!!邪魔な奴は消すだけだ!!!」


ナツが侍に向かって殴りかかる



「させないよ・・・」


ナツ「時間がねえんだ!!どいてろや!!!」


ナツが炎の拳を侍に放つ瞬間、拳がナツ自身を襲った



ナツ「ぐぼっ!?」



アルト「はっ!?」


ハッピー「ナツ!!!何やってんの!!?」



ナツ「いや・・・体が勝手に・・・!!!」


ナツは地面に転げる



アルト「誰だお前は!?」


アルトが侍の方を向く


兎兎丸「私はエレメント4の一人、兎兎丸・・・邪魔は・・・君たちの方だ」


アルト「エレメント4だと!?」


ハッピー「ナツ!気をつけて!!」


ナツ「へへっ!面白そうな相手じゃねえか!!」


倒れたナツがゆっくり起き上がる



ナツ「アルト!こいつは俺が押さえる、その間にお前が大砲をぶっ壊せ!!」


アルト「よし、分かった!!」


ハッピー「あのラクリマを壊せばジュピターは撃てないハズだよ!」


兎兎丸「そうは・・・させない・・・と言ったろ?」


アルト「だったら力づくで止めてみろ!!」


アルトがラクリマに向かって走り出す



ナツ「うおおォらぁぁアア!!」


ナツは口から炎を撃ちだし、兎兎丸を攻撃する


兎兎丸「無駄だ・・・」


兎兎丸は炎の軌道を自分からアルトに向けた


そして軌道を変えられた炎は、そのままアルトに直撃する



アルト「あちぃぃぃ!!!」


ナツ「何ィ!!」ガーン


アルト「何すんだ、このやろーっ!!」


ナツ「わ、悪ィ・・・オレの炎が勝手に動いて・・・!!?」


兎兎丸「私は火のエレメントを操りし兎兎丸・・・全ての炎は私によって制御される」


ナツ「何だとォ!?」


ナツはもう一度炎を拳に纏って、兎兎丸に襲いかかる



兎兎丸「はっ!!」


しかし兎兎丸が再びナツの炎を操り、ナツの拳の炎を暴走させる



アルト「ぅ熱っちち!!」


ナツ「どぅおっ!!!」


ハッピー「ナツ!アルト!そんな奴かまってるヒマないよっ!!早く砲撃を止めなきゃ!!」


兎兎丸「敵であろうと自然であろうと全ての炎は私のものだ!!!」


ナツ「オレの炎はオレのもんだ!!!」


兎兎丸「相性が悪かったね・・・火の魔導士くん」


アルト「おいナツ!選手交代だ、俺があいつを止めとく!」


ナツ「なーに、心配すんなって!こんな奴すぐに片づけて―――」ボォ


次の瞬間、ナツの炎がアルトを襲う



アルト「あっちゃぁぁアア!!」


ナツ「悪ぃ、アルトー!!」ガガーン


アルト「な、ナツ・・・後で・・・覚えてろ」プスプス


ナツ「クソ、思い通りに炎が動かねェ」



その時、巨大なラクリマが輝きだした


アルト・ナツ「「!!」」


ハッピー「ジュピターが動き出したー!!」



ジュピター発射まであと5分――



兎兎丸「青い(ブルーファイア)!!!」


ナツ「んがっ!!」


兎兎丸の繰り出す青い炎に包まれるナツ



アルト「残念、ナツに炎は効かねえぞ!」


兎兎丸「!?」


見ると、ナツは青い炎をもしゃもしゃと食べていた



ナツ「うほっ、冷てぇ!!こんな火は初めて食ったぞ!!」


兎兎丸「なるほど・・・君が噂の滅竜魔導士だったのか・・・相性の悪さはお互い様という訳か」


ナツ「はァ?」


兎兎丸「お互いに炎が効かないのだからね」


ナツ「勝手に決めんなよ、まだくらってもねえだろ」


兎兎丸「だから、私に炎は当たらないのだよ」


ナツ「・・・・・!!」


兎兎丸の言葉にナツはしばらく考え、何か思いついたようだ



ナツ「この魔法ならどうだ?」


兎兎丸「どんな魔法でも『炎』である限り私は制御できる」


ナツ「火竜の・・・・・つば!!!」


兎兎丸「!!」ベチャ


口から炎を吐くと予想していた兎兎丸に、ナツの不意に吐いた唾が直撃する



ナツ「あっはっはっは!」


兎兎丸「おのれ!!騙したな!!!橙の(オレンジファイア)!!!」


ナツ「火の魔法はオレの食いモンだ、今度は何味かなっ」


ナツが橙色の炎に包まれる



ナツ「!!!」


するとナツは地面に倒れ、転げ回った



ナツ「な・・何だコリャ!!くせぇ!!」


兎兎丸「はははっ、クソの臭いの炎さ」


ナツ「鼻がもげるぅぅぅ!なんて下品な奴なんだ、てめぇは!!」


兎兎丸「さ、先にやったのは君だろ!!」



ジュピター発射まであと2分30秒


ハッピー「どうしようアルトー!ジュピターが発射しちゃうよ!!」


アルト「早いトコ ぶっ壊してぇけど、アイツを倒さない限りまたナツの炎に邪魔されちまう・・・」


ナツ「・・・・・」プルプル


橙色の炎を払い、立ち上がるナツ



ナツ「あったまきたぞ!!!」


そういったナツは兎兎丸に向かってかなり巨大な炎を放つ



兎兎丸「学習能力のない人だね・・・」


攻撃を避けた兎兎丸がナツの炎に手をかざす



兎兎丸「・・・なに!!?う・・・動かんぞ、あの炎!!!」


しかし、ナツの炎は操られる事なく燃え続けていた



ナツ「ぬぉおおぉおぁぁああ!!」


兎兎丸「(ま、まさか・・・制御返しだと!!?戦いの最中に会得したというのか!!?)」


ナツ「オレの炎だ!!!!勝手に動かすな!!!!」


そう叫んだナツは炎の軌道を変え、兎兎丸に直撃させた



兎兎丸「ぐぁぁあああ!!!」


ナツ「今だ、アルトォォ!」


アルト「任せろっ!!」


アルトが両手に衝撃波を纏いながらラクリマに向かって走る




アルト「ギルガ・ファングバイトォォオ!!!!」バリィィ




巨大なラクリマを後ろの壁ごと衝撃波で破壊した



兎兎丸「しまっ・・・!!」


ハッピー「わぁ!!」


ラクリマと共に砲台そのものも海へと崩れ落ちる



アルト「さぁて、これでジュピターはぶっ壊したぞ!!」


ナツ「次はおまえたちを潰す番だ、ファントム!!!!」

 
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