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仮面ライダーウィザード 希望を救い出せ

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第十五章

 そうしてだった、彼等が来た世界は。
 砂、海、木がある。彼等が今までいた世界と殆ど変わってはいない、それでだった。
 仁藤がだ、いぶかしみながらだった。操真に言った。
「見た感じはな」
「同じだな」
「ああ、けれどな」
 それでもだったよく見ると。
「鏡だな」
「ああ、俺達が元いた世界とな」
「正反対だ」
 何もかもがそうした配置になっていることにだ、彼等は気付いたのだ。
「ここはな」
「鏡の世界から」
「らしいな」
「つまりミラーワールドだな」
「ミラーワールドって何か」
 ユウキが言うこととは。
「似て非なるっていいますか」
「ジェミニか」
「はい、そんな感じがします」
 こう操真に答えるのだった。
「どうにも」
「確かあんたはな」
「はい、ジェミニでした」
「だから余計にそう思うか」
「入ってみてあまりいい気分じゃないです」
 どうしてもそう思えるというのだ。
「何か」
「そうだろうな、しかしな」
「ここは、ですね」
「ああ、先に進んでな」
 そうして、というのだ。仁藤もユウキに話す。
「そうしてソーサラーや奴と一緒にいるファントムを倒さないといけないからな」
「このことは絶対ですね」
「じゃあ行こうか」
「わかってます、それじゃあ」
「それでソーサラー達と戦って」
 美羽が言うことはというと。
「やっぱり最後はね」
「スサノオいるよな」
 大文字はこう思っただけでだ、うんざりとした顔になった。
「あいつも」
「それは間違いないわね」
 美羽もその通りだとだ大文字に答える。
「いない筈がないわね」
「だよな、やっぱり」
「このことも覚悟してね」
 そのうえでというのだ。
「先に行くわよ」
「そうか、それじゃあな」
「まずはソーサラー達を見付けることですね」
 ここでこう言ったのは奈良だった。
「それからですね」
「相手から来るだろうな」
 こう予想したのは木崎だった。
「特に探すことはない」
「じゃあ私達がすることは」
「戦いに向いている場所を探すことだ」
 それが先決だというのだ。
「ここでな」
「それならだな」
 如月は彼に応えて言った。
「丁渡市街地だからな」
「手頃な場所を探せるな」
「ああ、じゃあな」
 それでと話してだ、そのうえで。
 ライダー達はまずだった、戦うのに適した場所を探した。そしてそこは。
 平原だった、空き地にしては随分広い。荒野の如きそこに入ってだ。
 敵が来るのを待った、そして実際にだった。
 前からだった、彼等が来た。オーマを先頭にして。彼等の中にいるグレムリンが右手を動かして挨拶をして来た。 
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