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仮面ライダーウィザード 希望を救い出せ

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第十四章

「そしてコヨミも」
「コヨミさんのことを思い出しましたか?」
「いや、思い出していない」
「じゃあいつもですね」
「ああ、コヨミはいつも俺の中にいる」
 思い出すことはなかった、常に意識しているから。
「だからそれは違う」
「そうですか、それじゃあですね」
「ああ、行って来る」
 操真が先に立ち上がった、そして次にだった。
 仁藤が立ち上がりだ、彼ににやりと笑ってこう言った。
「俺も行っていいよな」
「断っても来るな、御前は」
「最初からな」
 そのつもりだとだ、仁藤は彼が最初からこう返すと決めていた言葉で返した。
「そういうことだよ」
「好きにしろ、俺は今から行く」
「じゃあ俺もだな」
 今度は如月が笑って操真に言って来た。
「ダチが行くんならな」
「そうか」
「ああ、そういうことでな」
「私もです」
「僕も」
「俺もだ」
 稲富と飯降、山本も立つ、そして。
 朔田がだ、美咲に対して言った。
「いいな」
「はい、勿論です」
 美咲の返事も決まっていた、そうした意味では朔田と同じだ。
「これから」
「ファントム達と戦う」
「そうしましょう」
 こう話してだ、そしてだった。
 奈良と大門、それに仮面ライダー部の面々も立ち上がる。そして木崎が輪島に言った。
「留守番をお願いします」
「刑事さんも行くんだな」
「はい、そうします」
 迷いのない返事だった。
「今から」
「皆戻って来たらな」
 輪島は勝って来いとも生きて帰れとも言わなかった、自然に言ったのである。
「最高のコーヒーとドーナツを楽しんでくれ」
「わかった、じゃあな」
「マヨネーズたっぷり用意しておくからな」
 操真と仁藤が応えてだ、そうしてだった。
 ライダー達は全員でだ、面影堂を後にしてだった。
 海岸に着いた、そこには確かにだった。
 魔法陣があった、操真はその魔法陣を見て同行してここまで一緒に来ていたスマートレディに対して言った。
「この魔法陣がか」
「はい、扉ですよ」
 その通りという返事だった。
「まさにここが」
「そうか、やはりな」
「じゃあいいですね」
 あらためて言う彼スマートレディだった。
「今からこの魔法陣の中に入って」
「倒して来る」
「中にはスサノオもいますよ」
「それはもうわかっている」
 スマートレディから聞いたことでだ、それは既にだった。
「そしてあいつもな」
「そういうことで」
 スマートレディは笑顔でだった、ライダー達を見送った。操真が先頭に立って魔法陣、海岸に縦に浮かんでいるそこに入り。
 
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