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電光提督ノゾミアン

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第三話 デート大作戦

 
前書き
子日だよ!今回は銀魂ネタがあるよ!! 

 

今日、のぞみは久しぶりにかつての仲間であったヒカリアン“スナイパーソニック”と喫茶店で会っていた。

「で、ソニック。相談って何だ。」

「実は、俺は恋をしてしまったんだ。」

「またか・・・」

スナイパーソニック。数多くの恋をし、それと同じ数だけフられてきた男である。

「で、私に相談をして来たと言う事は、今回はうちの艦娘に惚れたのか?」

「ああ、その通りだ。」

「で、誰に惚れたんだ?」

「この娘だ!」

そして、ソニックは一枚の写真を取り出す。そこに写っていたのは・・・重雷装巡洋艦の北上だった。

「北上か・・・」

「北上さんと言うのか?」

「ああ。(しかし、よりによって彼女か・・・)」

常に北上の側に居るある艦娘の事を思い出しながら内心ため息をついた。

「言っておくが、彼女と付き合うのはかなり困難だぞ。」

「分かっている。実際、俺は何度も告白に失敗したからな。」

「何度も?」

「ああ。何故か告白しようとする度に何処からともなく魚雷や砲撃が飛んで来るんだ・・・」

「・・・・・・」

その犯人にのぞみは一人しか心当たりが無かった。

「頼む、のぞみ!フられたのなら諦めがつくが、告白すら出来ないのは耐えられないんだ!頼む、この通りだ!!」

そう言って顔の前で手を合わせながらのぞみに頼むソニック。

「分かった、こっちで何とかしてみよう。」

「本当か!」

「ああ。自信は無いが、任せておいてくれ。」




翌日、のぞみは重雷装巡洋艦大井を執務室に呼び出していた。

「遠征、ですか?」

「ああ。天龍が最近自分を遠征ばかりじゃなくて戦闘にも出せとうるさくてな。代わりに行ってくれるか?」

「構いませんが、この前やっと改二になったばかりの私に何故?」

「い、いや。ただの船だった頃はよく輸送任務をやっていたと聞いていたから適任だと思ってな。」

「・・・まあ、命令なら従いますけど。」

「ああ。一緒に行く駆逐艦達の事は頼むぞ。」

「はい。」

そして、大井が執務室を出た後、のぞみはようやく息をついた。

「ふう・・・後は君しだいだぞ、ソニック。」




大井が遠征に出発して少し経った頃、北上は鎮守府の正面の掃除をしていた。

「これぐらい業者にやらせときゃいいのにさ〜。何で私たちでやらなきゃいけないのかな〜。」

ダルそうに箒で地面を掃く北上。そこへ、ソニックが現れた。

「あの・・・」

「ん?君ってもしかして提督の友達?」

「はい!スナイパーソニックと言います!!」

「で、何の用?提督に用事があるなら呼んでくるけど。」

「いえ、俺が用があるのはあなたにです、北上さん。」

「え、私?」

突然指名され、首を傾げる北上。するとソニックは・・・

「これ、良かったら受け取って下さい!!」

花束と手紙を彼女に差し出した。

「え?もしかしてこれってラブレターって奴?」

「はい!あの、返事は後でもいいので・・・」

「う〜ん・・・どうしようかなあ・・・」

腕を組んで悩む北上。そして・・・

「とりあえず、中身読んでから決めよっかな。」

ソニックからラブレターと花束を受け取った。

「やったー!!!!」

今まで、ラブレターを受け取ってすらもらえた事も無かった事も多かったソニックにとって、これは大きな一歩であった。




その日の夕方、執務室で事務仕事をしているのぞみは・・・

「ソニックの奴、上手くやったか?」

ソニックの事を心配していた。その時、扉をノックする音が響く。

「どうぞ。」

「艦隊が戻ったよ〜。」

のぞみが返事をすると巻雲が執務室内に入って来た。

「巻雲?確か君は大井と一緒に長めの遠征に行かせたハズだが・・・」

「それが、大井さんが嫌な予感がするって言って物凄いスピードで終わらせちゃいました。だからちゃんと報酬もありますよ〜。」

「不味い・・・」



そしてその頃、北上が軽巡寮の自室(大井と相部屋)で居ると・・・

「北上さん!!!」

大井が飛び込んで来た。

「あれ?大井っち、長めの遠征に行ったから今日中には戻って来れないんじゃ無かったっけ?」

「それより北上さん!なにか変な事は無かった!?」

「変な事?う〜ん・・・あっ!そう言えばこんなの貰っちゃったんだ。」

そう言って北上はポケットからある物を取り出す。それは・・・

「じゃじゃ〜ん。ラブレタ〜。」

ソニックから貰ったラブレターだった。それを見た途端、大井の顔から表情が消える。

「北上サン。ソレ、誰カラ貰ッタノ?」

「提督と昔仲間だったソニックってヒトからだよ。いやあ、あたしモテモテだねえ。」

「ソウ・・・」

「読んでみたけど、中々の熱血清純派だったよ。」

「デモ、手紙ダケジャ本当ニソウカ分カラナイジャナイ。」

「確かにそうだね〜。どうしよっかな〜・・・大井っちはどうしたらいいと思う?」

「止メタ方ガイイト思ウワ。」

「そう?って言うか大井っち。さっきから何してんの?深海棲艦のモノマネ?」

「別ニ、何モ無イワ。ソレデ、ドウスルノ?」

「実は、さっき提督に相談したら、相手と自分の相性を確かめる為にお試しデートをしたらどうだって言われたんだよね〜。」

「デート!!?」

「私も艦娘とはいえ女の子だからさ、憧れちゃうんだよねそう言うの。だからさ、とりあえずお試しデートはやってみようかなあって。」

「・・・・・・・」




そして、数日後。とある遊園地にて。

「北上さーん!こっちこっち!!」

「お、早いねソニック。」

二人はデートをする事になった。当然、北上はいつもの制服ではなく私服姿である。

「彼女を待たせない点は合格だね。」

「当然さ。何せ俺は予定の1時間前から待っていたからな。」

「普通そこは全然待って無いって言う所じゃないの?」

「ハッ!しまった!!」

「減点だね、これは。分かってると思うけど、このデートは付き合うかどうか決めるテストだから、気を引き締めなきゃダメだよ〜。」

「そうだった。それはそうと、北上さん。」

「何?」

「私服姿も可愛いよ。」

「ありがと。服を褒めるのは合格だよ。」

「よっしゃー!!!」

「そんじゃ、行こうか。」

「ああ。」

ソニックは手を差し出した。

「女の子のちゃんとエスコートしようとするのも合格点だよ。」

そして、北上はその手を握り返すと、二人で遊園地の中へと入って行った。




そんな様子を後ろの茂みから眺めている者たちが居た。

「あの男・・・北上さんからその汚い手を放しなさいよ!!」

ご存知、大井と彼女の姉妹艦である球磨、多摩、そして木曾である。

「なあ、大井姉。俺たちを連れ出した理由ってまさか、北上姉のデートのデバガメをするためか?」

「デバガメ?違うわ!このデートを妨害するのよ!!!」

木曾の質問に息を荒げながらそう答える大井。

「くだらなねえ。悪いが、そんな事で貴重な休みを無駄にしたくはねえんだ。なあ、球磨姉。」

そんな彼女に呆れた木曾は球磨に同意を求めるが・・・

「球磨じゃないクマ。ベアー13だクマ。」

いつの間にかグラサンとコートを装着し、手にライフルを持っていた。

「何してんだ球磨姉!?」

「球磨はお姉ちゃんとしてあいつが北上に相応しいか見極める義務があるクマ。その為にもあいつに試練を与えるクマ!!!」

「何言ってんだよ・・・多摩姉。あんたはどうすんだ?」

長姉の思わぬ暴走に木曾は次女の多摩の方を向くが・・・

「多摩じゃないニャ。タマ13だニャ。」

彼女も球磨と同じ格好をしていた。

「あんたもか!!!」

「面白そうだから多摩も参加するニャ。」

「はあ、仕方ねえ・・・」

結果、木曾は貴重な休みを使って姉達のストッパー役をやる事になった。




まず、北上とソニックはメリーゴーランドに乗った。当然、大井達もそれを追ってメリーゴーランドに乗った訳だが・・・

「中々距離が縮まないわね。」

「もっとスピードは出ないクマ?」

「上下に揺れて狙いが定まらないニャ。」

メリーゴーランドの馬に乗った状態でライフルを構えていた。

「当たり前だろうが!メリーゴーランドってのはそう言うモンなんだよ!!!」

そんな彼女達に木曾がツッコミを入れる。

「あれ?木曾も結局北上の彼氏に試練を与えに来たクマか?」

「ちげえよ、ただお前らが暴走しないよう見張りに来ただけだ。」

そうこうしているうちにメリーゴーランドは終了。ソニックと北上はジェットコースターの方へ移動する。
その様子を追跡組は柱の影から覗いていた。

「ジェットコースターか。まあ、遊園地に来たら定番だな。」

「また北上さんと手をつないで・・・」

「次はどうするクマ?」

「私にいい考えがあるニャ。」




柱の影から飛び出した多摩はこっそりソニックの後ろにつくと、彼の背中に拳銃を突き付ける。

「動くんじゃ無いニャ。」

そして、北上に聞こえないよう小声で脅す。

「大人しく言うことをk・・・」

ボカッ!!

「ニ"ャ!?」

が、即座に振り向いたソニックにぶん殴られてしまった。

「スナイパーの後ろに立つとは、いい度胸をしているな。」

「ニ"ャ〜」

強烈な一撃に完全に伸びてしまった多摩。すると、北上が彼女の存在に気付く。

「何してんの?多摩?」

「知り合いかい?」

「うん、私の姉妹艦。一応、姉って事になるね。」

「北上さんのお姉さん?それが何でこんな事を?」

「さあ?とりあえずデートの邪魔されたら嫌だしさ、ロープで縛っとこ。」

「そうだな。」

そして、多摩はロープで縛られ放置された。



「多摩がやられたクマ。」

「くっ・・・流石は鉄道警察隊のエリートと言った所ね。」
※青葉情報

「中々やるじゃねえか、あいつ。で、どうすんだ?」

「とりあえず、多摩を救出するクマ。」

そうやって球磨達が多摩を救出している間、北上とソニックはジェットコースターを楽しんだ。
そして、その次に二人が行ったのは・・・お化け屋敷だった。

「まさかあいつ、暗がりで北上さんに良からぬ事を・・・」

「いや、そりゃねえだろ。」

「でも、お化けに驚いた北上があいつに抱くってシチュエーションはあるかもしれないニャ。」

「北上さんが、あいつに抱きつく・・・そんなのダメ!!!」

「それすらダメなのかよ・・・」

姉の独占欲の強さに呆れる木曾であった。

「私たちもお化け屋敷に入るわよ!!!」

そして、一行もまた北上達を追ってお化け屋敷に入るのであった。




お化け屋敷の中は真っ暗であったが、夜戦をする事もある艦娘達にとって暗がり自体は問題で無かった。だが・・・

「同じ暗闇でも、雰囲気が違うだけでこうも違うんだな・・・」

やはり、雰囲気が若干の恐怖心を与えていた。

「木曾、怖いクマか?」

「別に。」

「怖かったらお姉ちゃんに抱きついてもいいクマ。」

そう、球磨が胸を張って言った時だった。

「うらめしや〜!」

彼女の目の前に紫色の唐傘お化けが出たのは。

「クマアアアァァァ!!!」

それに驚いた球磨は思いっきり木曾に抱きつく。

「ちょっ!球磨姉、驚き過ぎだろ!!」

「びっくりしたクマ。よく見たら深海棲艦と比べたら可愛い見た目してるのに驚いてしまったクマ。雰囲気って凄いクマ。」

「シッ!静かに!!二人が見えて来たわ。」

大井達から数メートル先。そこを北上とソニックは歩いていた。そして、ソニックの目の前にちょうちんお化けが現れる。

「ひゃああああああ!!!」

すると、それに驚いたソニックがなんと北上に抱きついたのだ。

「ねえ、ソニック。これちょっと逆っぽくない?」

「はっ!?」

北上に指摘されたソニックは慌てて彼女から離れた。

「いや〜。今のはかなりの減点だよ。」

「アハハハ。次からは気をつけるよ。」

当然、それを大井が面白く思うハズも無く・・・

「あの男・・・北上さんに抱きついて!!!」

「落ち着け大井姉!その酸素魚雷しまえ!!」

「放しなさい、木曾!!!」

暴走を止めようと腕を掴む木曾を振りほどこうと大井は腕を振り回す。すると、彼女が持っていた酸素魚雷がすっぽ抜け・・・

チュドーン!!

「ぎゃああああああ!!!」

先程球磨を驚かせた唐傘お化けに当たって爆発した。

「「・・・・・・」」

「逃げるクマ。」

「ニャ。」

「ちょっと!置いてかないでよ!!」

「待てって!あれどうすんだ!!!」




大井達が逃げるようにお化け屋敷から出ると、北上達を見失ってしまった。

「何処に行ったの!?」

「なあ、もう帰ろうぜ。」

大井は未だデートを妨害する気でいるが、木曾はもうこの状況にうんざりしていた。その時・・・

「見つけたニャ。」

多摩が二人を発見した。

「本当!何処!?」

「あそこニャ。観覧車に乗ろうとしてるニャ。」

「観覧車!?と言う事は・・・」

「きっとキスする積りクマ。」

「キス!!?」

(今更気付いたけど、ソニックといいあいつといい、口何処についてんだ?)

木曾がふとした疑問を思い浮かべる中、大井は深海棲艦と見間違える程の黒いオーラを発し始める。

「アンナ奴ニ、北上サンノ唇ヲ渡シテナルモノデスカ!!!」

「・・・そろそろ、あの人に知らせた方が良さそうだな。」

そんな彼女を見て、木曾はある人物に連絡をとる事にした。




観覧車に乗った北上はソニックと向き合っていた。

「観覧車と言えば遊園地に来た時に最後に乗る乗り物。と言う訳でここで今日のテストの結果を発表したいと思います。」

ついに始まる結果発表。これで北上と本当に付き合えるかどうかが決まるので、ソニックの胸はドキドキしていた。だが、その直後・・・

バババババババ!!

外から爆音が聞こえてきた。

「な、何だ!?」

二人が音のする方向を見ると、そこには一機の軍用ヘリとそこから身を乗り出す大井、球磨、そして多摩の姿があった。

「そこの電車野郎!北上さんから離れなさい!!!」

「お前が本当に北上を愛してるのなら、これくらいの試練、乗り越えて見せるクマー!!!」

「ニャー!!!」

「あれは北上さんのお姉さん!?それと後は・・・」

「一番上の姉ちゃんの球磨と妹兼親友の大井っちだね。」

「一体何がどうなっているんだ!?」

訳が分からず混乱するソニック。そんな彼に向けて大井が主砲を構える。

「さあ、覚悟しなさい!!!」

その時である!
彼女達のヘリの隣にもう一機ヘリが飛んで来て機体を横付けした。そして、側面の扉が開く。そこから姿を現したのは・・・

「何をしているのかしら、あなた達。」

正規空母の加賀と・・・

「艤装を始めとした備品の無断持ち出しは厳罰ですよ。」

金剛型戦艦四番艦の霧島だった。

「な、何でバレたクマ!?」

鎮守府の中では絶対に怒らせてはいけない二人にバレて球磨は困惑する。すると・・・

「あんたらはやり過ぎたんだよ。」

加賀と霧島の後ろから木曾が姿を現した。

「木曾!裏切ったのかクマ!?」

「酷いニャ!!」

「そうじゃねえ。ただ、お痛の過ぎる姉貴達を妹として止めに来ただけだ。」

抗議をする球磨と多摩にそう答える木曾。

「さあ、覚悟は出来ているかしら?」

そんな中、加賀は睨みを効かせ、霧島はボキボキと指を鳴らしていた。

「に、逃げるクマ!!」

「捕まったら命が無いニャ!!」

「ちょっと!あの電車男はどうするのよ!!」

大井が抗議する中、球磨と多摩はヘリを操ってその場から逃げ出そうとする。

「逃げられると思ってるの?」

「マイクチェックの時間だオラァ!!!」

当然、加賀と霧島のヘリもそれを追うのであった。




「結局、あれは何だったんだ?」

あの後、ソニックと北上の二人は状況が飲み込めずポカンとなってしまい、その間に観覧車は下まで下がってしまった。その後、二人は遊園地の出入り口まで戻って来ていた。

「まあ、細かい事はどうでもいいじゃん。それより、改めて結果発表と行くよ。」

「ああ。」

真剣な表情で結果を待つソニック。そして、北上の口から飛び出したのは・・・

「発表します。結果は・・・・・・・マイナス10ポイントで不合格です。」

「えええええええええええ!?何で!!?」

「いやあ、お化け屋敷で抱きつかれた時さ、汗臭かったんだよねえ。そこのマイナスが大きかったね。」

「そ、そんな・・・」

こうして、ソニックの恋はまたしても終了し。

「バッカヤロ〜!!!」

今日も彼は夕日の沈む海に向かって叫ぶのであった。




それから一週間後。のぞみは再びソニックに喫茶店に呼び出されていた。

「また別の艦娘に惚れたのか?」

「ああ。今度はこの子だ。」

そう言ってソニックが取り出した写真に写っていたのは・・・天龍だった。

「何度も告白しようとしてるんだが、その度に何処からともなく槍が飛んで来て妨害されるんだ。」

「もう勘弁してくれ。」



続く

 
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