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『自分:第1章』

作者:零那
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『龍と』

龍から電話。
港に行く。
淋しそうにする姿が辛かった。
会ったときに何かを感じた。
龍の苦しみや足掻いて来たであろう何かが、その想いが入り込んで来る。
自分がこのまま放っといたら本当に死んでしまうんや無いんかなって...

龍のことは、好きとかそんな単純な感情じゃ無い。
在るとしたら同情だろうなぁと思う。
秋の時と同様。
歪んだ愛なのか...
自分の感情ってのが信用ならん。

心の痛みには敏感なくせに、本来最も単純であろう好きか嫌いかが解らん。
それは、自分にとって大事じゃなくて...
大事なのは、一瞬でも自分が救ってあげる事ができるかどうかって事だったりする...

でも、それが悪い結果になるのも解ってる。
情で動くから面倒なことになる。
それでも、それでも...
一瞬でも救えるなら、役に立つならって想ってしまう。
こんな気持ち、単なるエゴでしかない...
結局逃げ出すんやから...

ただ、どぉしても放っとけん。
死なれたらって考えたら怖い。

 
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