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『自分:第1章』

作者:零那
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『外泊禁止』

ユウとの約束で島帰った。
電話で、外泊禁止って言われた。
自分はマサんとこ泊まるくせにって思った。
でも、それとこれとは違うわな。
携帯無いから尚更やな。
仕方ない。
...どぉせなら別れた方がラクな気がする。
もしまた変なんに巻き込まれても嫌だろうに。
苦労のない恵まれた子が、こんな奴と居たら絶対人生失敗するん目に見えてるんやし。


また弟とバドミントンしてた。
母さん帰宅の花いじり。
弟と買い物行った。
数日間、要るものや欲しいもの買ったりしてた。
小学校に遊びに行こう言うから行った。
懐かしかった。

何気に外から職員室覗いたら、中学校の時の保健の先生が居た。
入学当初からおかしいと気付いてくれて、色々してくれて、養父とのことも知ってる...
ビックリした。

先生は、零那が島にいるのは知ってたっぽい。
さすが島。


養父は、自分が逮捕される前、近所で自分がヤったことを言い廻ってたらしい。
娘とヤリまくってたとか、散々だったらしい。
頭イカレてたらしい。
小豆島には当時3つの町があって、2つの町には大半知れ渡った感じ。
同級生とか親関係から広がる。
確かに視線は感じるし知られてるってのも解る。
でも弟が一番辛い思う。

立場的にも心情的にも難しいよね。
ただ、事実を知らん確率も高い。
ねじ曲がった事を聞かされてるかも知れん。
自分の父親が姉に酷いことをしたって解ってたら、普通は罪の意識に苛まれてしまうよね?
自分が悪くなくても、自分の父親が...って...。
どぉなんやろ。
ならんのんかな?
当時、弟は10歳。
善悪の判断は付く筈。
それに、ちゃんと事実を知ってるならこんな無邪気で純粋なワケ無いか。
知らんなら一生知らんで良いことや。
まぁ、養父相手に売春してたとか有り得ん噂も耳にしてブチギレかけたりもしたけど...。

どうかどうか、あんな奴の血を引く弟でも、決して似てくれるなと願うばかり...

父親が違う事は知ってるみたい。
『姉ちゃんの父さんケンコバみたいやんなぁ♪俺好きやで♪カッコエエわ♪』って言われたから。

じぃちゃんちのアルバムには唯一、父さんとの2ショット写真が1枚だけ在った。
零那は赤ちゃんやけど。
弟は、其れを見たらしい。
なんかすごい嬉しかった。
それからは、ケンコバを観る度に『父さん...』って想ってしまう。
いや...似てるかどぉかは微妙なんやけど。
確かに雰囲気似てる。
ケンコバをシュッとさした感じ?
厳ついけど優しいし♪
 
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